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Social good|「誰かのためになることをしたい」思いが原動力――—全社最適の観点から組織に必要なサクセスを創ってきたenechainバリュー体現者の話

enechainの1つ目のバリュー、「Social good」。大切な人たちに胸を張れる仕事を絶対とするenechainの一丁目一番地のバリューです。Value Award受賞者の杉田 陽市さんに、「Social good」を普段の業務で実践するために大事にしていることや、その働き方について伺いました。

enechainは、国内最大のエネルギーのマーケットプレイスを運営するスタートアップです。"Building energy markets coloring your life" をミッションに、その規模が100兆円を超えるといわれるエネルギー業界が抱えるあらゆるペインを、テクノロジーの力でアンロックし業界全体のDX実現を推進しています。

enechainでは、社員が仕事をする上でのDos and Don’tsの基準となるバリューに「Social good」「Thrilled with unknown?」「Rainbow is beautiful」「No pain, no gain」「余白 。」を掲げています。今回、これらのバリューを体現しているとして半期に一度の Value Awards を昨年末に受賞したチームメンバーにスポットライトを当てていくことにしました。


enechain 5つのValue

Value Award受賞者は、いわば、enechainっぽい人。Value Award受賞者のインタビュー記事を通して、enechainの働き方に対する考え方が伝われば嬉しいです。

今回ご紹介する 杉田 陽市 (すぎた よういち) さんは、1つ目のバリューである「Social good」 の受賞者です。

「Social good」は、エネルギーのマーケットプレイスを運営するenechainとして、お金儲けや自社の利益に走るなど利己的な行動はせず、常に中立的な立場でいることの大切さを謳ったバリューです。また、社会やお客様にとって意味のあることをすることで、大切な人たちに胸を張れる仕事をする大切さを説いたバリューでもあります。

Social good 行動指針

受賞おめでとうございます!
ありがとうございます。授賞式で名前を呼ばれたときは想定外すぎて頭が真っ白になりました。そのくらい意外だったんですが、入社前からenechainのバリューが好きで、特に一番最初のバリューとして「Social good」が入っているところが気に入っていたので、今回そのバリューの体現者として受賞できてとても嬉しかったです。

— 受賞理由は「全社的に必要だけど誰のボールでもないボールを拾い、成果につなげた」点でしたね。
enechainの「誰が言ったかではなく、何を言ったかが重要である」という考えに共感しています。そういった部分最適ではなく全体最適を考えたときに、こぼれるボールや責任が曖昧なことを積極的に拾っていって、組織に必要なことをやっていきたいんです。今回はISMS認証取得やコーポレートITチームの立ち上げといった業務が誰のものでもないボールだったので、オーナーを持って、ときに他チームのメンバーの方々にもご協力いただきながら、達成まで走り切りました。

— ISMS認証やコーポレートITチームの立ち上げといった業務を行ってきて、実際にどこが大変でしたか?
共通しているのは、やったことがない業務だった点ですね。ISMS認証取得に関してもコーポレートITチーム立ち上げに関しても、そもそもの「ISMSとは」だったり、「コーポレートITと情シスの違い」といった根本的な部分から調べるところから始めました。

また、ISMS認証取得に関してはスピード感をもって行う必要があった点も大変でした。このプロジェクトの目的は、顧客から機密性の高い情報を預かりそれを取り扱うeScan (エネルギー取引にかかるリスク管理を行うツール) のローンチまでに、情報セキュリティを適切に管理するための仕組みと体制を構築すること、またそれを裏付ける第三者認証を取得することでお客様からenechainを信頼してもらえる状態にすることでした。

この目的を達成するため、最速を意識して認証取得のための審査に向けた準備を進めました。もともと8月末にオフィス移転を予定しており、審査は新オフィスで受ける必要があったため、最短スケジュールとして9月中旬の審査完了を目標に6月から活動を開始しました。オフィス移転後すぐの審査となるため、新オフィスのオフィスルール策定や物理的なセキュリティ対策等も限られた時間のなかで急いで進める必要がありましたが、GAデスクメンバーの協力のもと、無事に目標としていた9月中旬に審査を完了し、10月には認証を取得、eScanのローンチにも間に合いました。活動開始から審査まで約3ヵ月半で準備が完了できたので実際に最短での認証取得ができたと思います。また、軽微なものも含め不適合指摘が0件だったので、スピードだけでなくクオリティも追求できた結果だと思っています。

杉田 陽市 / テクノロジー本部 エンジニアサクセスデスクマネジャー
組込エンジニアとしてキャリアをスタートしたのち、プロジェクトマネージャーに転身しスマートフォンアプリの受託開発事業に従事。その後、前職bitFlyerでは自社プロダクトの開発プロジェクトを推進する傍ら、システム開発部門の部門長としてエンジニアリング組織のマネジメントにも従事。2022年1月にenechainにジョイン。
社内での呼び名は「すぎさん」。

— 普段からSocial goodを実践するために大事にしていることはありますか?
普段から特に意識しているのは、目的や本質を見失わないことですね。例えば、ISMS認証取得ひとつをとっても、認証を取れればそれで良い、ではなく、そのために作った仕組みがきちんと運用・改善され続ける状態にすることが重要です。手段が目的化してしまうと、最初に実現したかったことと段々とずれていってしまいます。なので、目的は何か?本質的に大切なことは何か?ということをプロダクト開発やマネジメントにおいても常に気を付けています。

また、日々の行動や、意思決定をする時は「大切な人に胸を張れるかどうか」を自分に問いかけるよう心掛けています。社内での態度は、そのままお客様や社会に対しても反映されるものだと考えているからです。

— 普段の業務にもSocial goodのバリューを落とし込んで仕事をされているのですね。
今のように、誰かのために意味のあることをやれるようになったのはいつからですか?
社会人2年目のときにキャリアをエンジニアからプロジェクトマネジャーに転換したころからだと思います。自分が他の人がやりたがらないような細かな調整ごとが性に合っていることや、隙間にこぼれ落ちたボールに周りよりも気が付きやすい性質だと気付き、それを活かせそうだと思いキャリアチェンジをしました。

モチベーションの原動力として「誰かのためになることをしたい」という思いがあるので、エンジニアやデザイナーのように顧客に直接価値を届ける役割ではないですが、チームの成果最大化のために組織や仕組み、カルチャーの面でチームに貢献することを通して間接的に事業にも貢献していくことがやりがいにつながっています。

—「貢献したい」というモチベーションからチームに必要な業務と向き合っているんですね。以前は「マジでカルチャーつくりたい」メンバーが集いカルチャーづくりを行う全社横断プロジェクト「マジカル隊」にも携わっていらっしゃいましたよね。enechainのバリューで特に意識して体現するよう努めているものはありますか?
enechainのバリューに「Thrilled with unknown?」というものがあり、それに則って「やったことがないからこそやってみる」というのを意識しています。実は、素の自分や過去の自分はあまりこの要素を持ち合わせていないんです。マジカル隊の活動を通して感じたのは、人が醸し出す雰囲気がカルチャーである一方で、カルチャーが人の考え方に影響を与えうるということです。enechainにこのバリューがあるからこそ、「新しい行動をして失敗したとしても後ろ指を刺されたりしないだろう」と背中を押してもらえる。なので、enechainにいると自然に誰もやったことがない業務にもチャレンジしてみようって思えるんです。

— 全社的に必要な業務を積極的に拾いながら、新しいチャレンジをしてスリルを楽しむよう心掛けているのですね。直近だとどういった新しいプロジェクトに携わっているのですか?
直近はテック組織の課題に対しての取り組みに注力しています。今やっている施策は3つです。

1つ目はプロジェクトマネジメント力の強化です。不確実性の高い環境の中で、品質もスピードも妥協せずプロダクト開発を進めていくためには、ときにサステナブルな働き方が犠牲になってしまうことや、中長期的な技術投資の優先度が列後してしまうことがどうしても起こりがちです。そこで、より健全に重要マイルストーンを達成しつつ、技術投資も計画的に推進できるよう、改善施策を行なっています。

2つ目は電力事業ドメイン知識の獲得を推進することです。目的は、テック組織のメンバーがプロダクトを利用するユーザーのユースケースやペインをより解像度高く理解できるようにすること、社内のドメインエキスパートと協調するためのベースの知識を底上げすることです。元々enechainのテック組織のメンバーはプロダクト志向が強い人が多いので、キャッチアップ意欲が高く施策をスムーズに進めることができて助かっています。具体的に現在行っているのは、業界知識の理解度を測るためのテストです。入社時に業界理解のために配る本があるのですが、この本の内容を題材として、ドメインエキスパートと作ったテストを皆に受けてもらいます。合格点をとるまで受けてもらうことで、電力システムや業界に関する知識を得てもらう活動を進めています。

3つ目は、テック組織のオンボーディングを改善することです。入社時には社内の膨大な情報の海に溺れてしまいがちですが、一日でも早く、小さくても業務で成功体験を得てもらい、速やかに立ち上がってもらいたいと考えています。そこで、まず最初に何を知っておけば良いか、何をやっておけば良いかをガイドできるよう、オンボーディングの情報や仕組みを整備しています。

— 今はテック組織にとって、ときには全社的に必要なボールを拾って働かれているすぎさんですが、どういった部分にやりがいを感じていますか?
事業や組織に対して大きな貢献ができるところですね。壮大なミッションの達成に向けて、各領域の優秀な人たちが集まり、ひとつのチームになってどんどん事業を前進させていっている状況です。とはいえ組織としてはまだ創業4年目なので、取り組まないといけない課題が沢山ある状態でもあります。言い換えれば、大きな貢献ができる余地がまだまだあるということです。壮大なミッション達成を目指す中で何を実現していきたいか?を持っている人だと、やりがいを感じる環境だと思います。

— 最後に、すぎさんの考えるenechainっぽさとは何ですか?
まず、縄張り意識がないところです。ビジネスとテックのメンバーだと元々違うカルチャーを持つ業界から来ていることが多いですが、そこに分断はなく融和している点は特徴的ですね。私の仕事ではチーム横断のコラボレーションが重要なのですが、そんな中でenechainはメンバー間に垣根がなくコミュニケーションしやすいため、今までの企業と比較してもとても仕事しやすいです。

また、コンクリを大切にしているところです。コンクリは、建設的批判を意味する “Constructive criticism” の略で社内用語です。変な社内政治や忖度がなく、役職や部門関係なく率直に意見をぶつけ合いながらミッション達成のために何が良いか?を追求できる環境なのもらしさのひとつだと思います。しかも、お互いリスペクトしあっているので、例えぶつかり合った後だとしても関係性が悪くなることもないです。

enechainは選考の際にスキルだけでなく、カルチャーマッチも重視しています。その結果、多様性がありつつも、芯となる価値観を共有できている人同士が集うチームが作れているんだと思います。


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