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パロディとパスティーシュ

この文章↓でも少し触れたのだが、私はとにかく派生を追うことを趣味としている。

「派生を追う」という言葉の指す範囲は非常に広い。ある作品の「派生」とは、メディアとしてはアニメ、映画、ゲーム、ドラマ、小説、CDなどを含み、性質としてはパロディ、パスティーシュ、原作、二次創作、三次創作などを含む(私の中では)。作者単位で追うこともあれば、本の後ろの方に載っている広告のようなところ(名前を存じ上げない)をきっかけとして別の作品に触れることも多い。
このやり方はいわゆる「芋づる式」の読書・鑑賞だが、上記の全てについて触れるといくら時間があっても足りないため、今回はパロディパスティーシュに的を絞って話していきたいと思う。ただ自分の気になっている作品に触れていくだけの文章である。

まずサムネの画像について。これは私が所持しているパロディもの・パスティーシュものの本のごく一部である。一つずつ軽く触れていく。

『ハリー・ポッター』とパロディたち

左で平積みになっているのは『ハリー・ポッター』シリーズのパロディものである。
一番下の二冊は『ハニー・タッカー』シリーズ(!)で、この物語の主人公は魔法学校に在籍する女の子、「ハニー・タッカー」である。「バグワーツ魔法魔術学校」という魔法学校も同じ世界線に存在するらしいが、ハニーが通っているのは「ウルクハート魔法・魔術中等学校」である。ちなみに、バクワーツ魔法魔術学校を卒業した有名人には「ケリー・ホッター」がいる。
この物語の舞台はなぜかほとんどが日本であり、また作中には陰陽師(見習い?)の日本人が登場する。ただのパロディではない。普通に面白いので、あなたがハリポタファンかつこのシリーズがBOOK・OFFで投げ売りされていたら読む価値アリである。

ちなみに上記のシリーズはかの有名な『ハニー・ポッター』とは全くの別物である。後者も非常に面白いパロディであるので是非チェックして欲しい(こっちはSSなので、検索すればその辺のまとめサイトで読めます)。
【追記】ハニポタ作者さんのTwitterから読みにいけます。↓

その上は『パリー・ホッター』。落ちこぼれや不良の魔法使いたちが集まる「ワーツホグ魔法魔術学校」を舞台としたパロディ。未読。

その上の二冊は、『バリー・トロッター』。下品すぎて顰蹙を買っているらしい。先に触れた二作品より風刺的。舞台は「ホグウォッシュ魔法学校」である。未読。

ホームズとパロディ・パスティーシュ

こちらに関しては少しばかり安心できる本が多い。探偵小説の金字塔ともいえる『シャーロック・ホームズ』シリーズには、今まで様々なパロディ・パスティーシュ作品が作られてきた実績があるからだ。数打ちゃ当たるのである。

普通に並べられている本の左端にあるのは、『ミスター・ホームズ 名探偵最後の事件』。サセックスで養蜂をして過ごしていた引退後のホームズに訪れた、「最後の事件」のお話。2015年に映画化もされている。未読。というかその横に並んでいる三冊も未読である(なぜほとんど未読なのかというと、既読の本はほとんど全て実家にあるためである)。

ちなみにホームズ関連でおすすめの作品は、BBCのドラマ『SHERLOCK』、NHKのEテレで放送していた『人形劇 シャーロック・ホームズ』である(どちらも映像作品ですが)。また、『SHERLOCK』のパスティーシュである『ジョン、全裸連盟へ行く』は非常に良い。作者は、日本有数のシャーロキアンである北原尚彦

↑「ハヤカワ文庫」と表記されているにもかかわらず、なぜかその後に「新書」という表記がある。結局どっちなのだろうか。気になる。

柳広司のパスティーシュ

柳広司といえば、『ジョーカー・ゲーム』や『トーキョー・プリズン』の作者である。

彼は、『贋作『坊っちゃん』殺人事件』『漱石先生の事件簿』、『吾輩はシャーロック・ホームズである』(この作品は漱石が自らをホームズだと思い込むという内容なのでパロディとは少し違うが、非常に面白い)などの非常に上手くて面白い(何様)パロディ・パスティーシュ作品を多く発表している。ぜひ漱石の『坊っちゃん』や『吾輩は猫である』を片手にこれらの作品を読んでいただきたい。

思ったよりも長くなったし全くまとまらなかった。未読の本を早く読もうと思う。たくさんAmazonのリンクなど貼っているが特に深い意味はない。古本屋や書店やフリマアプリなどあなたの好きなところで買っていただきたい。

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