蝉の一生
先日家の中からふと雨戸を見ると、大きな蝉がとまっていた。一瞬ギョッとしたものの、外側にとまっていたので安心する。鳴きもせず、蝉にしては珍しく横移動していたのでしばらく観察。
「今日も暑いね~」と声をかけてみたり。蝉は日陰のほうに移動していたので、蝉もやっぱり暑いんだろうな~と思った。
その数時間後、その日陰になる場所の地面に蝉が落ちていた。
もしかしてさっきの蝉…もう力尽きていたのか…と分かった。人生の最期に自分の存在を知らせるかのように雨戸にとまってた蝉を思うと、いじらしく感じた。
蝉が脱皮してからの寿命は約2週間。何年も土の中にいるのに、外に出るのはたったの2週間。その2週間の間、あの蝉は楽しく過ごせただろうか。思いのほか暑くて、2週間も居られなかったのではないだろうか。
蝉の人生について考えていると、ちょっと胸がじーんとしてきた。