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エンカレッジの子どもたちー3 教室での取り組み

こんにちは、広報担当シロです。
前回の記事「エンカレッジの子どもたち2」に続き、再び阿嘉先生から、教室で実践している取り組みについて伺いました。
前回の記事は、以下でご覧いただけます。併せて是非お読みください。


高校退学はなぜ?

せっかく進学しても、退学してしまう生徒も少なくありません。卒業した後もたまに顔を見せてくれた子の中にも、徐々に非行が進んでいるのを感じたこともあります。
点数などで結果が数値として見える学習だけでなく、やり抜く力、いわゆる非認知能力があれば、もっとやっていけたのではないかと感じることも多々。

また、発達傾向、学習障害等を抱えていて、勉強をしても結果がなかなか取れない子もいます。勉強で成功体験を積むことが難しく、教室からも離れてしまう。
そうしたことから、机上の勉強だけでなく、様々な体験活動など、子どもたちが達成感を感じることのできるプログラムを行っています。


週1の音楽活動

エンカレッジへ入職した年、坂代表から「エンカレッジではキャリア教育を大切にしている」と伺い、私自身得意なことでもある音楽を教室に取り入れることにしました。

私は、人生で大事なことは音楽から学んだと思っています。
集中力や継続する大切さ、やればできる達成感など。
また、何か一曲でも弾けたら、それが自分の技術に蓄積される、財産になる。
実際に、教室での音楽活動の体験から、将来は音楽の専門学校に行くと話している子もいます。

子どもたちに楽器の弾き方を教え、時には一緒にバンドを組んだりしながら、活動していきます。
特にバンド演奏は、上手く演奏するには、アイコンタクトなどが必要になってくる。みんなでしないと上手くいかないのを肌で感じることのできる、良い体験だと思っています。


クリスマス音楽祭

音楽を取り入れ始めてから、子どもたちの出席にも変化がありました。
毎年12月には、発表の場として「クリスマス音楽祭」を開催しています。この月が、年間通して出席率が一番高い。
受験勉強が本格化することも一因ですが、皆音楽祭に向けて練習のために、ほぼ毎日通ってきます。

クリスマス音楽祭へは、その年に通ってきている子たちは皆参加してもらいます。けども、中々表に出たがらなかったり、面倒くさがったり。
講師も含めて、巻き込む大変さを毎年味わっています。

準備も大変。楽器が初めての子どもたちも満足に演奏できるように、譜面を自ら起こしたりもします。
クリスマス会前の私自身の睡眠時間も、成功基準の一つですね。眠れなければ、クリスマス会への巻き込み含めて準備が滞っているということです。

「イベントが盛り上がるか」どうか。私の考える良い教室の基準の一つです。
これは家族や社会に置き換えても当てはまると感じています。
皆気持ちがバラバラの中、巻き込みながら上手くイベントが実施できた時は、教室がしっかり運営できているということ。
しかし盛り上がれない時は、その基盤そのものに問題がある。そこをしっかり振り返らなければならないと思っています。

昨年度は、コロナ感染症で、実施を大分検討しました。
しかし、対策を万全にし、例年通り開催。
何事も止めるのは簡単ですが、継続することの大切さを、私たちは常々考えなければならないと思います。
応援してくれる方々も、「やるかも」だと応援できないと思います。


自立プログラムを通して

私の考える良い教室の基準のもう一つが、「整理整頓ができているか」です。
例えばエアコンのリモコンの収納場所。少しずれていても、どこにあるかわかれば問題ない、ではないと思います。
「このぐらいは・・」が気持ちに出てしまうと、例えば少し遅刻しても、「このぐらいは・・」になってしまう。これだとずるずると色々なことを許してしまうと思います。

「自立プログラム」という、「勉強」を「仕事」と置き換え、勉強しながら社会で必要な姿勢を学ぶ人材育成プログラムを実施しています。
ランクを4段階、15のレベルに振り分け、毎月子どもたちがそれぞれどのレベル、ランクにあるのかを保護者へも共有しています。

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「挨拶ができる」「時間を守ることができる」「整理整頓をすることができる」などの基本的なことからスタートし、「目標を設定し、計画に取り組むことができる。そして目標達成後も高い目標を設定し続けている」がゴール。
この自立プログラムの項目ごとに、講師たちへ授業もしてもらっています。
なぜ挨拶が大事なのか、時間を守ることや整理整頓が大事なのか。入塾面談から卒業まで、常々話すようにしています。

この自立プログラムの項目に沿った授業は、子どもたちが幸せに気づくきっかけになり、勇気をつけるものだと思っています。
例えば、教室に落ちているゴミを拾う勇気。見られ方を考えると、中々その行動に移せないと思います。自分が捨てたと思われるんじゃないか、良い子と思われたいから拾ったと思われるんじゃないか・・
けど、自立プログラムで整理整頓の大切さを一緒に学ぶことで、この行動への勇気をつけることができると思っています。


仲良くなる、が仕事じゃない。

子どもたちとの信頼関係ができてきて、お互いに馴れ合ってきても、決して放っておきません。その子が何もなしに遅刻してきたり、片付けができていなかったりすると、なぜこうなったのか話を聞き、またなぜいけなかったのかを伝えます。
何も言わないは、「それでOK」と一緒。先ほどのリモコンの例になりますが、「このぐらいは・・」はその子のためにならない。

子どもたちの反応は様々です。もちろん、反抗する子だっている。
しかし私たちの仕事は仲良くなることではない。彼らを自立まで導くことです。
反抗されても、どんなに裏切られても。子どもたちを信じて、話を聞き、そして伝えています。

日々の学習はもちろん、音楽活動や自立プログラムに沿った指導を通して、子どもたちへ大切なことを日々伝えている阿嘉先生。
私も話しながら、エンカレッジとして活動する上で何が大切なのかを改めて考えさせられました。
今後も、各職員や教室の取り組みをご紹介していきます。


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