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心がどう感じたのか?を聴く

日曜日に妻と散歩にでかけた。
最近工事が8割ぐらい終わっている新しい住宅エリアまで歩きたいという。
片道30~40分ぐらいの距離を歩きながら、いろんな話をしていた。

妻は最近児童館で働き出したのだが、何やら楽しげにやっているようで、その散歩の道中にその児童館が見えたらしく、「あそこが職場の児童館だよ」って指を指して話題に上がったので、ふと聞いてみたくなった。

「児童館での仕事はどう?どんな風に感じているの?」

人の気持ちを聴くことをより意識する様になったのは、人が何かをするときには満たしたい価値観のようなものがあると分かってからだ。

すると、「自分も子供みたいになって楽しんでいる」という答えが返ってきた。以前は、仕事をする時には「相手に何かを提供する」ことを最優先してしまってうまくいかなかったから、そこを気をつけて「自分が楽しむ」ことを意識してやっているんだと教えてくれた。

軽めの気持ちで聞いてみた質問だったが、自分が目指している「人の働き方」に近いものを感じて、とても共感した。自分が満たしたいものを仕事に入れ込んでいく、そういう意識をもって仕事をするという在り方だ。

このアプローチは、すでにいくつかの企業でも実践を進めていて、今のところ非常に良い結果につながっている。その方法とは、すごく簡単に言うと、個人がやりたいことや理想のありたい姿から、そこで満たしたい価値観のようなものを言語化し、その言語化したものの出現回数やつながりを分析してビジュアル化(図式化)して、今度はその図から自分の働き方や仕事に戻していく。その過程で、その満たしたい価値観を満たせる様な働き方や仕事の仕方を見出していく、というもの。

例えば、私は「あたたかさ」という価値観がすごく好きで満たしたい想いが強いのだが、それを人事の仕事の中でどのように表現したり満たしたりするのかを考えて、自分の「在り方」や「やり方」を考えてみるといったもの。そうすると、機械的にこなしていた作業に「あたたかさ」を満たせる様なやり方を工夫して、まず「感謝を伝える」場を練り混ぜてからその作業をやってみよう、とかに発展していく、というものだ。

多くの人が、作業だと思って仕事をしていると、その仕事を通じて本来は心が満たしたいと思っていた価値観があったのに、いつの間にかそれを深く感じることなく、感じられると思うこともなく、こなすようになっているのではないかと思う。

仕事とは誰かの役に立つことなのだと思うが、その前にまず、その仕事の中で「自分は何を満たしたいのか」という心の声を聴いてみてはどうだろうか。きっと何か喜びを感じた瞬間があると思う。

求められるタスクやミッション、目標達成、成果追求を推し進めていく中で、自分の心がどう感じたのかが置き去りにされがちなのかもしれない。

本来は、お互いが一緒に働く中で、心がどう感じたか?を聴き合って、それを分かち合えたら、人はもっと幸せに働けるのだろうな。
と妻の楽しそうな笑顔をみて改めて確信した一日だった。



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