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ほんの数日で

 ほんの数日家を留守にしていました。
こちらは暑くとも、蒸していようが、やはり空気は爽やかで、気持ちが和みます。

留守の間にとくに変化はありませんが、あらあらと今日になって感じるのは、木々の花が全部、消えてしまっていること。この時期は、さかんに咲いて、昨年などは姫りんごの花が狂乱したように咲いていたものですが、今日は木々の花は、全て消えています。

ニセアカシアに至っては、咲き誇る姿を今年は見ることが出来ませんでした。

今日は雨で、昨日戻った時間は、晴れていました。

荷物を片付けて、やおら、近所の行きつけのお店は、そろそろ開けているかもしれないと、ぶらぶら遠回りをして行く折に、涼しそうな水辺をみつけました。
元はある程度大きな川だったのでしょうが、現在は土砂がたい積して、山から流れてきた木々が根付いて、小さな細い流れを辛うじて残しているのでしょう。私有地ではないでしょうが、私有地と私有地の境目みたいなものでしょうか。

水の流れる音が心地好く、しばらく佇んでいました。

道中本。

原田マハさんの「さいはての彼女」は、一気に読みましたが、作者らしい作品。

日々忙しく、頑張って生きている人にはオススメしたい作品です。

北海道の女満別や釧路も登場しますので、北海道好きの人にはさらにオススメです。

中勘助さんの「銀の匙」は、誰もが知る名作ですが、再読です。
家にある古いものを読んでから随分年数が経っていますが、改めて読んでみて、
言葉運びに、なるほど、なるほどと感心しました。
日本語を正しく操っています。

夏目漱石に認められて世に出た人ですが、文章を書くセンスは、やはり抜群だなぁと。

作らない、変えない、自己の在処を知っている、
欲張らない、媚びない、グループに属さない、

それを貫いた人なんだなぁと。

孤高の人。

今の時代はSNS等が盛んですから、なかなか、
どこのグループにも属さず、他者に媚びずに、
文体そのものも、我を通すのは難しいでしょうが、彼ならば、出来たのかもと思います。

あっちに、こっちに八方美人的な人間には、
つまりは一貫性がなく、いずれは信用すらされなくなるとは、当然の成り行きですから。

そのあたりを考えたか、元来の性質なのか、
立派なものだと思います。

雨がやんだり、細く降ったり。

平日にぽかんと休みになると、どうも落ち着かなくて、

このような様子を、貧乏性と言うらしいですが。

       ☔☔