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#6〜教育相談のキホン①-先生に向けて-

多くの場面で行われる”教育相談”と呼ばれるもの。
年間300件近くやってきたノウハウをまとめる。


ご覧いただき、ありがとうございます。
久々の「指導の引き出し」ですが、今回の”教育相談の基本”は色々な場面に応用することが出来ると思います。
年間300件近く、保護者・生徒の”相談”に立ちあったノウハウの一部にはなりますが、ご紹介します。


”教育相談”とは?

私が行っていた教育相談とは、いわゆる入学前面談のことです。
通信制高校に転校をする前、学校見学も併せて、どういった学校かを知ってもらうことも含めて、面談の時間を取っています。

その場合、大体悪い業者(あえてこういう言い方をします)の場合は、非常に調子のいいことを言って、いわゆる営業のように話を進め、生徒・保護者の状況も踏まえず、入学をさせてしまう傾向があります。

なので、私の場合は”教育相談”として、大事なのは
「コマリゴト」の解決
をメインに行っていました。
その中で、じゃあ新たな環境で頑張ろうか!ということになれば、入学をしたり、もし今の段階で転校することが適切ではないと判断できた場合は、どのように今後過ごしていくのかを話し、”笑顔で帰ってもらうこと!”を大事にしていました。

※ですので、もし無理やりに近い形で転学を進められている場合は、一歩立ち止まることも必要ですからね。
※特に、学籍を繋ぐために早く動かないとまずいです!とか、では受付数を事前に確保しておくために、いつまでに◯万円お支払いください。というように期日を焦らせてくることは、あまり良いものとは思えません。


大事な心構え~説得ではなく、納得まで

どんな教育相談・あるいは進路相談でも、一番大事なのは
当人の状況や、周囲の状況をしっかりとヒアリングしたうえで、
「本気で、一緒に解決したい」

というスタンスを持ち続けることです。

ある生徒から、
「前にいた学校の進路の先生から、『君は◯◯大学レベルがいいと思うよ』というように勝手に進路を決められた」
なんていう話は、本当に多いです。
勝手に決められたと言っている時点で、その教員が、その生徒を『説得』しているのは明らかですが、例え、その場で「うん」と頷いていても、『納得』をしていないのだから、本末転倒です。

大事なのは、一緒に”悩む”ことなのです。

親の立場からすると…
当人の立場からすると…
それぞれの意見があります。目の前で家族会議が開かれることもしばしば。
”相談”の役目は、言えない本音を引き出すこと。そしてそれを橋渡ししてあげること。想いは一緒なのに、山の昇り方が違うだけなのですから、その登り方はどうかな?ということも含めて、一緒に考えることが大事なのです。

本当に多いのは、気持ちを伝えきれない「すれ違い」
この”すれ違い”をいかに失くしていくかが、相談を受ける側のポイントになるのです。


事実は事実として伝える。

しかし、相手の想いに耳を傾けすぎて、励ますことだけに注力をしてしまうと、これはこれで相談にはなりません。

事実は事実として、相手に伝えることは、客観的な視点からは必要です。

一度、こうした転学相談に来た事例で、卒業まで在校を続けられたケースはありません。※少なくとも私が追客をしたケースでは、ほぼどこかで別のタイミングで転学しています。

あるいは進路面談の場合、現在の学力のところから、どれだけ伸ばすことが出来るかという”可能性”については言及はしませんが、現在地と目標の差については話をする必要があります。

つまり、
”伝えるべきことは、伝えるということ”

これは保護者・本人にとって、かなり耳に痛いことを話す必要があるかもしれません。しかし、耳に痛いことを話すことが出来るのも、相談者の役目です。


長く話せることは、”いい面談”ではない

皆さんは、ご自身の話術・トークスキルに自信がありますか?

こう質問されて、「はい、あります!」と自信をもって答えられる人は少ないのではないのでしょうか?

長時間の面談は、集中力がやはり途切れます。
保護者にとっては大丈夫でも、生徒にとっては苦痛な時間になり得ることがあります。

一般的には適正時間は、1時間~1時間30分と言われていますが、これでも長いと感じることはあると思います。
あえて、短く終わらせてしまうこともありますが、
逆に、本当に盛り上がった時は、2時間近くになることもあります。

その判断材料は何か?

それは、面談者の様子です。
そして、面談の基本はだんだん登り調子になってくることです。

次の一手は何をすればいいのか、自分たちの未来に希望を持てるようになったか…、これは面談者の様子を見れば一目瞭然です。

というより、これをどれだけ感じることが出来るかが、良い相談者の第一歩のスキルではないかと思います。

笑顔で帰ってもらうこと!

これをベースに面談を実施するだけで、その中でなすべきことが変わります。


教育相談のキホンは、相手の幸せを願えるか。

今回は第1弾。
面談時に意識しなければならないことは、もっともっとあります。
面談のロールプレイングを行った際に、私も独自のチェックシートを使い、後進の育成をおこなったので、そのメソッドを少しここにも公開できればと思います。

やはり、一番大事なのは教育相談などの面談をやる際の「理念」です。

相手の幸せを本気で願った、面談を出来ているかです。

幸せの形もたくさんあるのですから、正解はないのです。
でも、その一つ一つの幸せを、大切に願えるスタンスにあることが一番大事なのです。

そうした人材を生み出していきたいためにも、是非こちらの内容も参考にしてみたいただけると幸いです。


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