見出し画像

住民が「主体的」な活動を続けていくために必要なことは?~元自治体職員萩元直樹にインタビュー第1弾!


みなさまこんにちは。empublic STORE店長中村です。
福祉や教育、協働・共創関連の専門職の方や、地域コミュニティ活動に関わる担当者の方、この時期、一連の活動を終えて、「どう主体的な活動を育んでいこうか?」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、市役所・都庁で働いていた12年半の間に30の団体・ネットワークを立ち上げてきた経験を持つ、エンパブリックスタッフの萩元に、「その時々の壁をどう乗り越えてきたのか」インタビューをしてみました!

萩元直樹です!

萩元の考える主体的な活動を育む方法は、大きく分けると「連続講座」「その他の方法」

まず、第1弾として今回は「連続講座」について、実際にどう実践してきたのか、話を聞いてみました!

☆ 学びの客体から、学びの主体へ

「学びの客体」として参加した方々が「学びの主体」へ変容していく役割が講座にはあるとのこと!
そこでのポイントは、
・団体化だけを目指すという考えは危険で、主体的な活動が継続するよう考えて運営する。
・その主体的な活動の中に、団体化や個人活動など、さまざまな道がある。

そして、萩元は、講座を主体的な活動のための助走期間と捉えていて、主催者も講師も含めて、参加者みんなで一緒に学び合う関係を育むことを意識して行ってきました。

☆主体的な活動が続かないのはなぜ?

次に、そこから進めていくにあたってのポイントについて、話を聞いてみました!
参加者が「どこに向かっているの?」「いつまで走るの?」「疲れたよ」とならないよう、今どういった位置にいるのかを認識しやすいような工夫が必要とのこと。
萩元が「例えば、講座のチラシをパッと見たときに、団体化するか否かは、おおよそすぐに推測できる!」と語っていたので、「どんな部分に?」と興味津々で、深堀りしてインタビューしてみました!

萩元が考え、実践してきた「主体的な活動を育むポイント」とは?

❶各回の内容に一定の方向性やリズムをつける!
例えば、アラカルトで無造作にテーブルに上がった料理のようなイメージで、プログラムの流れが不明確な講座をよく目にします。
中国に「授人以魚 不如授人以漁(飢えている人がいるときに、魚を与えるか、魚の釣り方を教えるか) 」という言葉があります。「魚の釣り方=学び方・活動の仕方」が学べるようなプログラムではない場合、多くは団体化しなかったり、主体的な活動につながりにくくなってしまいます。チラシのプログラムの中に、「ステップ」が記載されていると、分かりやすいです。

❷講師はチームで作る!
課題をリサーチしプログラム化した「学習支援者」としての主催者の思いが大切です。それが参加者としっかり共有されなくては、主体性のスイッチは入りづらいです。講座参加者と学び合う気持ちで積極的に関わることが必要です。プログラム表にて「講師」ではなく「学習支援者」として、講師の他に主催者や関係者がクレジットされているケースを見ると、特に意気込みを感じます!

❸体験を大事に!
講演会のような集会学習ではなく、教育的な相互作用のある集団学習のスタイルになっているかどうかという点です。特に、頭と体をバランスよく動かす体験的なプログラムになっているかどうかがポイントです。

❹ふりかえりをしよう!
「ふりかえり」が各段階で計画されていることが、最も大切なことだと思います。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
萩元の話を聞いていくうちに、最初に萩元が語っていた「講座のチラシをパッと見たときに、団体化するか否かは、おおよそすぐに推測できる!」の4つのポイントは、自分ごと、そして主体的になっていく最初の大事な一歩を生み出す大切なポイントだなと感じ、色んな活動や場面でも必要になってくることだなと思いました。(新村)

エンパブリックが販売している書籍「専門家主導から住民主体へ」では、
”住民が動き始めるための3つの要素”として、
・自分にとって始める、続ける意味の自覚
・共にチャレンジする仲間
・できると思える準備
など、「住民主体」の前提として不可欠な要素や、その時に必要になってくるポイントについても載っています。
書籍はこちらから購入いただけます。

次回は、萩元の考える主体的な活動を育む方法の第2弾!「連続講座以外の方法」についてのインタビューをお伝えしていきます!お楽しみに。

*萩元はこの本をもとに empublic Studioで「元公務員萩元直樹の住民主体のまちづくりch」という番組を担当しております。

「元公務員萩元直樹の住民主体のまちづくりch」(第1回)

empublic Studio「住民主体のまちづくりch」詳細は

いいなと思ったら応援しよう!