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自分の持っている資源を地域の課題と結びつけるには?

みなさんこんにちは。empublic STORE店長の中村です。
先日、NPO法人Eticが主催する「ローカルベンチャーラボ2030」に、empublic代表広石が登壇しました。「ローカルベンチャーラボ2030」は、6カ月間で地域に特化した起業家育成・事業構想支援を目的としたプログラムで、今年で7期目になるそうです。
日本各地で、すでに活動をしているみなさん、これから事業始めようとしているみなさんが参加されており、今回は、広石の講演を聴講し、これからプログラムを始めていくにあたり、みなさんが既に課題に感じている事、疑問点の質疑応答が繰り広げられました。

その内容が、地域と関わる活動をされている方に共通する課題で、みなさんにもぜひお届けしたいと思ったので、みなさんからいただいた質問と広石のコメントを合わせてご紹介しますね!

まず、広石から最初に、事業を考える時に避けては通れない「お金」について、最初にちゃんと考えておくことが大切という話から始まりました。
"どのくらいのお金が欲しいのか?” ”自分はお金とどう向き合うのか?”

企業が地域に入っていく場合にも、わざわざ社会や地域と連携するということの意味、ステークホルダーの中でどう社会や地域と関わりながら経営・事業開発への道筋を立てていくのかというところを考えると、そこには、俯瞰して色んな視点から考える”お金”のポジションについて、改めて考えておくことがとても大切だと感じました。

そして、実際に地域で事業を始めようとしているみなさん、既に活動をされている中で壁を感じているみなさんから、広石にたくさんの質問をいただきました!

【質問1】
企業として、自分の会社のリソースを上手く活用して地域の課題など潜在ニーズに結び付けて事業にしようとした時に、どうしても既存の事業をどう活かすかという考え方になりがち。0から考えて作っていくというのが、企業目線になってしまって難しい。。どうやっていったらよいですか?
【広石コメント】
これにはポイント2つ!
1つ目・・・会社側がなぜローカルでやるのかというところの意味を確認しておく必要がある。既存のビジネスにはない可能性を考えるという視点。どこまでが撤退ラインで、コストとリスクはどこまでなのか?を会社の中で明確にしておく、意識を合わせておくことが大切。
2つ目・・・現場の最後の最後は細かい不安だったりする。
便利なシステムを入れても、現場の人が身近に起こるリアルな問題に対するルールなどが決められていないと、本気で使おうと思わない。
サービスとローカルの間にある溝を埋めていくという作業がとても大事!
この二つを意識するとサービスや使い方の向上につながる!!

【質問2】
地域の特産品を揃えた地域商店をやりたいと思っているが、事業性、収益・事業としての見込みと自分がやりたい事の落としどころをどうしたら良いですか?
【広石コメント】
地域の人は、意外と地域の良いものに気付いていなかったりする。一度”理想のお店ワークショップ”をやってみて、地域の人たちに、今まで自分が見てきた色んなものや、可能性を感じていることを、ちゃんと伝えてみながら皆でとにかく話す会をやると、潜在ニーズが出てきやすい。

この、広石のコメントの中で私が印象的だったのが、
「”潜在ニーズ”は外部の刺激がないと出てこない。人は経験しないと形にしたり言葉にできない。そこを上手く刺激してあげることで、人々が持っているものが出てくるかもしれない。」
という言葉です。どうしても新しいアイデアを出そう出そう思いがちですが、潜在ニーズは自分の中にあるものと、知らないものが繋がった時に初めて気付くのだなと改めて考えさせられました。

エンパブリックでは、地域と関わる活動や、企業が地域に入って社会課題解決の事業化を進めていく際に必要な、まだ見えていない潜在ニーズをデジタルを使って導き出し、起業家の視点、動き方を、どう自分のビジネスの現場で活かせるか講座での体験を通して学べる講座も定期的に開講しています。


【質問3】
地域に入っていくためにこれまで足を運んで信頼関係をつくる努力をしてきたが、ここからもう一歩関係性を深めるには、どうしたら良いですか?
【広石コメント】
早くこちらのやりたいこと、考えている事を伝えたい!となりがちだけど、地域の人の話をとにかく聴く。そして、工夫やアイデア入れながら相手が喜んでくれるような事を見つけていく。○○さんてこういうことが出来るんだ!というイメージを持ってもらいながら関係が続いていくことで、安心、信頼してもらえるようになり、賛同者が増える。地域の人はリスクを懸念しているということに向き合う事が大切。

【質問4】
教育プログラムなどを学校に導入する時に、もっと先生たちに主体的に生徒たちに進めてもらえるようになるにはどうしたらよいですか?
【広石コメント】
まず最初に、学校の先生にタブレットなどの説明をしても、先生自身がピンときていないのかもしれません。まずは学校の先生自身にタブレットを使ってもらって、それにより業務がどれだけ効率化するかというところを体感してもらう!先生自身に業務改革が起こることで、ぜひ子供達も使ったらよい!という意識に変わり、先生自身に”スイッチ”が入る。そういった気持ちで子供たちに説明してもらうと、伝わり方も全然違ってくる。

【質問5】
地域で反対の意見を持つ人達と、話し合いの場を持っても溝が埋まって行かない。そんな時にどういう話し合いの場を設けたら良いですか?
【広石コメント】
目の前にいる人がどのタイプの人なのか冷静に見極める!
コンセプトで共有できる人
・何となく見えてきたら動いてくれそうな人
・コンセプトを伝えても損得で考えるマジョリティな人
・かたくなに反対しそうな人
などなど・・・
良~く見てみると、反対意見の人の中に多少前向きな人が居たりする。
一緒にやってくれそう!というニュアンスをつかむ感覚だったり、地域の中でそれを見極める経験値をつける事がすごく大事。

・関係性の深め方
・商品をどう導入してもらうか、使ってもらうか
・反対の意見を持つ人とどうやったらわかり合えるのか?同じ目的に向かっていけるのか?
いや~、本当に色んな場面に共通する課題たちですね。
今回の広石のコメントを実際に自分に当てはめて、そうか!と思った方に、そこから次の一歩へのステップを考える味方になってくれる書籍をご紹介します。
今回は特に!ステップ4の「パートナーを見出し、参加を誘発しよう」のページに、誰とどうやって組むべきか?といったテーマが書かれていて、ヒントがたくさんあるので、ぜひ読んでいただきたいです。↓









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