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2年ぶりの笑顔

こんにちは。
【セロ活】カウンセラーえみりんです。

「お花見って何ですか?したことがありません。」2年前の春、一緒に桜の花見をした時の彼女の言葉です。

その言葉を聴いて、私は少し切なくなりながらベンチに座り、ただ静かに桜を見つめていました。

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今日訪問看護の帰りに、2年前まで担当していた方とたまたま再会しました。

私は【セロ活】のカウンセリングと精神科や心療内科で治療を受けている方の訪問看護もしています。

メンタルの不調や精神障害を抱えながら自宅で病状が悪化しないように、自分らしく過ごす為のサポートをするのが仕事です。

2年前にお会いした時の彼女は目を合わせる事ができず、話もポツポツとする感じでした。

当時頑張って一人暮らしをしていて、社会と繋がりを持ちお仕事に就きたいという希望がありました。

でも人とのコミュニケーションが苦手で、挨拶するのも彼女にとっては高いハードル。

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ひとまず会話を心掛け、ファストフードでお茶したり、散歩したりして過ごしました。

その頃春だったので、桜の花見へも出かけました。そして花見をしたことがないと言った彼女。

それを聞いて私は、もっとこの人にいろんな経験をしてもらいたいな〜と素直に思いました。それはもう母性からの感情だったと思います。

精神障害を抱えている方は、幼い頃の家庭環境の影響を受けている方が多いです。

ご両親も何かメンタルの問題を抱えていて、あまり様々な経験を積むことなく大人になってしまった。

私達は体験していないことは分からないと思います。大人になってそれを経験するのは、とても大変なことです。だけどそれに挑戦することを選んだ彼女を応援したいと思いました。

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そして人との交流と就労の準備の為に、作業所という場所へ通い始めました。

作業所とは、障害を持つ人を対象に働く場や生活・交流の場の確保を目指す場所です。

通い始めた当初、挨拶はできない、作業所へ行っても誰も話しかけてくれない、何を話したらいいのか分からない等と不安でいっぱいだった彼女でした。

これから彼女のサポートを頑張ろう!!って時に、私は旦那の転勤で北海道へ転居することに。

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そして私は今年1月再び福岡へ旦那の転勤で転居してきました。

そして今日です。

2年ぶりに再会した彼女は作業所の帰りと言っていました。今は工場の仕事の体験中で間もなく就職の面接を受ける予定だそうです。

そしてはにかんだように笑顔でした。
相変わらず目はあまり合わせてくれませんが。それでも、私を覚えてくれていたことが嬉しかった。

この2年の間彼女がどれだけ頑張ってきたのか。私の想像以上に頑張ったんだと思います。そして、もうすぐ就職の面接を受けるところまできているという事実が凄いと思いました。

人は想いがあれば変わることができる。そうも思いました。

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メンタルの不調があると、様々なことを諦めてしまいがちです。でも諦めずに挑戦し続けていると夢は叶うんだと改めて思いました。

でもそれは決して簡単なことではありません。そして一人でできない事も多いでしょう。

だから誰かに頼っていいし、助けを求めていいと思います。

それは精神疾患の有無に関わらず、どんな人にも言えることではないでしょうか。そして私はそういう方々のサポートをしていくことに、心から遣り甲斐を感じています。

そういう仕事に巡り合えたことが幸せです。

それは【セロ活】カウンセラーと看護師の両方で言えることです。

今日は思いついたことを綴ってみました。
最後までお読み頂きありがとうございました。


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