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『世界の分断』で片付けるのは終わらせたい。 2020年の私のあるべき姿勢(19年まとめ)

現実世界はずっと複雑になっている。

感情を煽ってくるような、嘘か本当かわからない情報は指数関数的に増えている。そんな日常を送りながら、

「これは世界を牛耳る〇〇の陰謀に違いない!」
と食ってかかっても、結局ザッカーバーグもプーチンだって、最先端を把握していない。

「真の悪役がいるに違いない!」
と勘繰っても、ハリウッド映画に出てくるようなわかりやすい悪党は存在しないのが現実だ。

誰かのためにサービスや仕組みを作った野心家も、やがてその規模が大きくなるころには、末端の人々の苦しみを急に共感できなくなってしまうという人間の性を目の当たりにすることもある。

なんでこんな差別的な人がいるんだろう?こんなニュースありえない!
と悲しくなりすぎる前に、

今年は、ツイッターを見る頻度を格段に減らし、情報のダイエットし始めた。150字ので、逐一心を痛めたり、未来に対して短絡的に悲観することも、全部2019年に置いていきたい!

キム・カーダシアンと対立構造・文化の盗用とは?

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 まず、2019年個人的一大ニュースとしてあげられるのが、世界的セレブでカニエウェストの妻、キム・カーダシアンと、私の写真が対立構造で引用され、様々なメディアの一面記事に飾ったことである。
(*ちなみに私はここに記載されているツイート主のメンタルヘルスブロガー・ミサキさんではない)

ことの発端は、彼女の下着ブランドを『kimono』と命名し、商標登録までしてしまったことだった。このことは、世界中で様々な議論をまきおこし、#KimOhNo というハッシュタグで世界中の人々によるの伝統的な着物写真がアップロードされた。

私の見解はこうだった。

「キムカーダシアンの服はいいとおもう!
でも日本の伝統的な言葉が商標登録できるのは疑問?
日本の伝統的なKimonoはこういうものだというのを世界に知ってもらいたい!」

こうして#KimOhNo  のハッシュタグと共に、一枚の写真をあげたのだった。

しかし、そこには賛同のコメント(多くは英語圏の方?)が多発し、キムKのアンチ、日本人でもアジア人でもない方々など様々な立場からコメントをもらった。

驚くことに、その投稿は予想を超える反響があり、CNN・アルジャジーラなどの主要メディアから、「なぜ、あなたたちは怒っているのか声を聞かせてください!」との連絡をもらった。

なぜ、怒っていること前提なんだろう?あなたたちとは誰を指しているのだろう?

その複雑な気持ち英語で、日本人代表として、見知らぬ人に打ち明ける余裕がなく、取材には対応できなかった。

友人の中でも立場や考えによって様々な見解にわかれた。
米国に在住する日本人の友人「白人は私たちの文化をずっと盗んできた、文化を盗まれるのは我慢ならない。」
中国人の友人「商標はとったもん勝ちだろう。」
日本在住のアメリカ人の友人「文化に上も下もない。」

結局キムは「Skims」というブランドに変更してくれたが、私は、様々な立場の物語を想像して勝手に傷ついていたのであった。

私はどの正義を背負ってをもって戦わなければいけないのだろうか?
むしろ戦わなくてはいけないのだろうか?
文化の盗用と書くけど、文化とは誰のものなのだろうか?など多くの疑問が湧き上がった。

自分の意見ははっきりいえないもどかしさに苛まれながら、
私の写真と、怒っている人のコメントをコラージュされた写真をサムネイルに無断で使うメディアも多く見かけてなんとも言えない気持ちになった。

おかしなことに対しては声をあげるたい。それが前提としつつも、
対立構造を作るのは辛いと感じる一年でもあった。

短絡的思考に陥らないことの重要性

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今年は、Netflixのドラマ『マスター・オブ・ノーン』の主演・監督でもある、コメディアン:アジズ・アンサリのスタンダップを下北のバーで見れた記念すべき年でもあった。

インド系アメリカ人の二世である彼が繰り広げる、現代風刺のスタンダップはとてもウィットに富んでいる。あまり人を傷つけずにユーモアをもって、レイシズムを批判していて印象的だった。

同会場にいた小沢健二さんがツイートしているが、
アジズが言っていたことで印象的だったこと。

「Racists are brief. (人種差別主義者は短絡的。)」

レイシスト思考に限らず、あらゆるラディカルな考え方、それに対するバックラッシュなど短略的な思考が分断を生む。

本当は複雑に考えていても、ツイッターのようなソーシャルメディアでの情報量だとは短略的な考え方が拡散してしまうのこともよくある。

人類の共通課題・苦しみだけは現実だ。

2019年は、目に見える気候変動、ブレクジット、トランプの大刻、香港デモ、Facebookのプライバシー問題など、様々な事象がおきた。

私たちはの場合は、隣の人の苦しみは想像できても、地球の裏側の民族の苦しみを想像するのは難しい。

それでも昔以上に、共通課題の問題とむきあっていかなくてはいけないのだ。例えば、
「気候変動」
「核兵器」
「AI・バイオテクノロジーから生まれる新たな格差」
など・・・

これらの途方もない問題に対しては、
「絶望ではなく当惑しよう!」とハラリも言っていた。

しかし、いくら目眩しのような情報の嵐に飲まれそうになる現代でも、
苦しみだけは確実に本物である。
それは、人権を求める人々、絶滅しそうな動物たち、地球があげる悲鳴かもしれない。

今、私が取り組んでいくべきことは?

結論から言うと、アーティスト、親(母)として、人間として
自分の役割を全うしていきたい!人間やるべきことがある。全ての課題にジャスティスを持たなくても、罪悪感をもたなくても良い。

私が意識していきたいことは以下である。

・できるだけ言うだけでなく行動していく。
→児童虐待防止活動 を続ける。#こどものいのちはこどものもの #こどもギフト など

・勉強して経済市場主義を理解して脱却し、環境に配慮した選択をする。
 →読書ドキュメンタリーを見るなどたくさんのインプットをし行動できることを考える。
→ファストファッションなどを買わない。物を大切にする。
→広告に惑わされず本当に必要なものを見極める鑑識眼を鍛える。

・自分のやりたいことの中で人類に還元していけることを考える
 →作品を通して、実現したい未来や実現したくない未来を想像する手立てをする。

 →今年は東京藝大でスプツニ子さんと学生に現代社会に疑問を投げかける、問いを立てる作詞を教えた。

・目の前に人を愛する。自分や家族の健康第一に行動する。
→個人的には自分の周囲を健康に保つことは平和への第一歩だとおもう。

2020年もどうかよろしくお願い致します!
この記事を読んで考えたことなどあれば、是非身近な人と話してみてください。

草野絵美


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