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【白斑diary⑨】慣れてきたけど、新鮮な気持ちで…


病気ネタはあまり読まれない。
特に、今、私が患っている「尋常性白斑」という病気は、あまりメジャーじゃないから、よほど関心がある人でない限り、このシリーズの記事はめったに読まれることはない。

だけど、人に読んでもらうため」というより、自分自身のための記録用として、この【白斑diary】を書いている。

いつ発症して、いつ頃から治療を始めて、どんな治療をして、どいういう経過を辿ったのか…ということは、その時はしっかり覚えていても、数か月が過ぎるとケロッと忘れてしまうものだ。これだと、後々困るだろうから「noteに書く」という形で書き残している。

そして、現在。

今年の7月から始めた「光線療法」だけど、光線を浴びた回数(=施療回数)をカウントするのが面倒になってきたので、「今回で〇回目」と記すのは止めることにした。

今は、光線療法を始めてちょうど4か月ほど経った頃である。

【スタート時のお話】

【前回のお話】

なんとなく書かないでいたら、あっという間に時間が過ぎて、前回の記事から、もう4週間が経ってしまっている。

書くことはサボっていても、皮膚科へはサボることなく週一回のペースでキッチリ通っている。真面目な私は、コツコツ継続していくことは得意だから、薬も朝晩ちゃんと塗っているし、どんなに忙しい時期でも、スケジュールを調整しながら通院し続けいる。ホント優等生だよなぁ…と自分でもしみじみ思う。

◇◇◇

最近の様子をご報告するとしたら、お世話になっている病院の先生や看護師さんも、「毎週やってくる光線療法の患者」の私にすっかり慣れたということだろうか。私自身、毎週の通院も治療もすっかり慣れてしまった。

そのため、お互いに特に変わったリアクションをすることもなく、淡々と通常通り「いつものメニュー」をこなしているような感じだ。

飲み屋で例えると、よく来る定客とすっかり馴れ合いとなり、ママもマスターもバイトの子も、特別に愛嬌を振りまかなくても、その客とはツーカーで分かり合えるような…、あんな感じ。
良く言えば、「常連」だし、悪く言えば「マンネリ」だな。

淡々と業務をこなされても、私も別に不快じゃないし、むしろ、気を遣わなくて楽だったりする。この無駄がないサッパリした感じが、私にとっては居心地よくて気持ちいいんだよな。

もちろん、心のこもったコミュニケーションは、お互いに最低限ちゃんと心掛けているから…の「心地よさ」なんだけどね。

今日も、今週の光線療法を受けてきた。


以前、光線治療を始めてすぐの頃は、施療中に「ぬくぬくとした温かさ」を感じていたのだけど、ここ最近は「あたたかさ」をあまり感じなくなった。

治療の光線は、熱を帯びているから、照射された箇所がポカポカと温まって気持ち良かったのだ。特に初期の頃の私のカラダは、ひんやり冷えていたのか?、すごく気持ちよかった。この「あたたかみ」が、私のカラダを整えてくれているような気までした。

ところが、今は、照射されても、あまり感じない。

人慣れたのに比例して、光線の熱にも慣れてしまったのだろうか?

照射中は、何もすることが無いから、ボーとして過ごす。
たった数分間のことだけど、これが今の私にとって、いい瞑想タイムになっている。

今日も目を閉じて、「人間、どんなものにも慣れが生じるんだな…」と、あれこれ考えを巡らせていた。



熱に慣れて、光線の「温かさ」を感じにくくなった私のカラダ。

最初の頃は、「とても心地よい」と心から喜び感謝していたのが、慣れていくに従って、カラダの反応は鈍っていき、何も感じられなくなっていく。すると、「私は何も受け取っていない、何も得ていない」という受け止め方をしてしまい、やがて感謝の念まで消失しそうになる。

そうそう、「有難い」が「当たり前」になった瞬間から、人間はワガママなもので、不満や文句が噴出するんだよなぁ。

しかし、これは光線の熱だけの話ではなく、この世の全てのことに通じることではないか?

人から受ける親切や温情、きめ細やかな心配りや特別な配慮…等。

常にそうした「人からの温情」を受け続けていると、すっかり慣れてしまって、それを当たり前だと思ってしまうことは多々ある。

しかし、相手の温かい心が込められた行為や言葉に対して、当たり前だと思った瞬間から、受け手の心が黒く濁っちゃうんだよね。

いつも新鮮な気持ちで、感謝してありがたく受け取ることが大切。

今、受けている光線療法も、保険で安価に受けられるのだし、白斑に少しずつ色がついてきたし、非常にありがたいことではないか。

慣れたことを理由に、「面倒だ」「大変だ」と不満や文句を募らせるのではなく、常に「ありがとう」という気持ちで、快く治療を受けていきたい。その方が、先生も看護師さんも対応しやすいだろうし、病気にも効きそうな気がする。

…とまぁ、そんなことをあれこれ考えながら、今日の治療を終えて、病院を後にしたのだった。

病院の駐車場に到着した頃は、朝霧で白く寒かったのが、会計を済ませで外に出たら、雲一つない秋晴れの空が広がっていた。
それは青くて美しい空だった。

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