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元・書店員の私が出版社に入社し、6年越しの夢が叶った瞬間
私は大学1年の終わりから4年生までの3年間、書店でアルバイトをしていました。
本が大好きだった私は、大学では日本文学を専攻。
アルバイト先を決めたのも、
「本に囲まれて仕事をしたい」
そんな憧れが強かったからです。
ちなみに私が働いていたのは百貨店に入っている書店で、本の種類が多くジャンルごとにフロアが分かれていました。
私は入ったときに文芸コーナーを志望しましたが、配属されたのはコミックフロア。
でも3年間辞めることなく楽しく続けられたのは、このフロアだったからだと思います。
週に3・4日ペースで学校終わりに出勤して、レジを中心に品出しや発注など色んな仕事をしました。
接客はそこまで向いてなかったのですが、仲間に恵まれ、なにより本(マンガ)に関われたのが楽しかったのをよく覚えています。
このように、大学生活は「本」中心の生活を送っていたので、就活では必然的に本関連の仕事を探すようになりました。
就活時代は10社以上の出版社から落とされる
「本に関わる仕事に就きたい」
漠然とそんな気持ちを持ちつつ、出版社や書店などを受けていきました。
出版業界は狭き門と言われていたので、書類選考で落ちることもしばしば。
書店はアルバイト経験があったことから何社か書類が通ったのですが、だいたい1次や2次面接で落とされました。
面接がそこまで得意じゃない私は、すっかり自信をなくします。
そして別で受けていた、小売業界の1社から内定をもらいました。
そこまで「行きたい!」と思う会社ではなかったのですが、早く就活を終わらせたい気持ちもあってそこに就職することを決めます。
しかし入ったあとにブラック企業と分かり、2年務めてから辞めました。
ブラック会社でのエピソードは、機会があれば別のnoteに書きますね。
6年後の現在、地元の出版社に勤務することになった
月日は流れ、6年がたった2021年現在。
ちょうど仕事を探しているときに偶然、地元の出版社の求人を見つけました。
自宅からも近く、仕事内容にも魅力を感じたためすぐに応募。
勤務形態はアルバイトで、ライターと平行してできる仕事を探していた私にはぴったりの条件でした。
ほかにはECサイトを運営する会社を1社受けましたが、面接で不快な思いをしたのでお断りすることに。
めでたく第一志望の出版社に無事に採用してもらい、入社から2か月が経ちました。
毎日の仕事内容が新鮮で、自分のやり方で進められる自由度があるところも気に入っています。
憧れの職業に就き、充実した毎日を送ることができて幸せです。
人生に無駄なことなんてない
今の職場で働き始めて1か月くらい経ったころ
、業務の一つとして書店に行く機会がありました。
自社の本を置いてもらっている書店に行ってPOPを直したり、在庫が少なかったら補充したりするためです。
まずお店に入ったら店員さんに、
「○○という本を出版している△△(会社名)の日橋と申します。本のメンテナンスをさせてもらってもよろしいでしょうか」
こんな感じで一声かけてから作業をします。
初めてこの業務をしたときに、書店でのアルバイト時代をふと思い出しました。
そういえば、コミックフロアにもよく出版社の人がやって来ていたなあ、と。
そして大学生の私が憧れていた人たちと近い仕事をしているんだなあ、と。
そう思うとなんだか不思議な気持ちになりました。
だいぶ回り道をしたけれど、「本に関わる仕事をしたい」という6年越しの夢が叶ったんだと実感しました。
もし新卒で出版社に入れていたら……と思い、後悔した瞬間は何度もあります。
でも今このタイミングだったからこそ、自分にぴったりの会社に出会えたのだとも思います。
ライティングの仕事も、本に関わる仕事に就けたきっかけの一つです。
面接でライターの仕事をしていることを話したとき、今の上司は関心を持って話を聞いてくれました。
実際に仕事をしていると、ライティングで学んだ技術が生かされるときが何度もあります。
あと新卒の販売職で学んだ、お客様とのやりとりが生かされていると感じるときもあります。
バラバラだった点と点がつながる瞬間を実感できたし、「人生に無駄なことはないんだ」と改めて思えました。
◇◇◇
私は現在、出版社でのアルバイトをしつつ家でライターの仕事をしています。
まだ兼業生活を始めたばかりで疲れてしまう日もあります。
でも自分が好きな仕事ができて毎日楽しいです。
今この生活を送れているのは、過去の自分があったから。
もし新卒でホワイトな企業に務めていたら、そこにずっといたかもしれません。
ライティングの仕事に出会えなかったら、今の会社の面接は落ちていたかもしれません。
そう思うと人生って、運やタイミングも大事なんだなって実感しました。
一つひとつの出会いに感謝しながら、これからも今できることを頑張っていこうと思います。
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