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ストーリーは、カウンセリングの糸口になる~ナラティブアプローチ~

こんにちは。キャリアコンサルタントwith NLP エミリー・みやたです。
NLPを活用したキャリアコンサルティングを通じて、よりよい成果(アウトカム)出すことをモットーにしています。

1.ナラティブアプローチ~あなたの物語を聞かせてください~

ナラティヴ(narrative)はナレーションということ。「語り・物語」を意味します。「自己理解」を深めて、「意思決定」を支援していくために、人生のストーリー、その人が語ることに着目し、その語りを通してなんらかの現象を引き出していく手法があります。

人の未来を描く支援を行うことがキャリアカウンセラーの使命である。
キャリカウンセリングの目的はクライアントの未来をデザインすることを支援することである。
だが、未来は 誰も実際に体験していない 。 したがって、未来のシナリオを創造する。そして、自己の未来に積極的主体的に関わり、未来を創造する主催者(エージェント)になることが大切である。物語を創造することが人生の意味をつむぎだす最善の方法である。ーラリー・コクラン

ナラティブ・キャリアカウンセリング――「語り」が未来を創る

悩みに直接アプローチするのでなく、問題から離れ、その人が語るヒストリーの中から何が見えるか?

その人の生き方において、ドミナントストーリー(支配的になっているストーリー→思い込んでいること)を引き出し、代わりに、成長の方向性、気づきの方向性を提案し、オルタナティブストーリー(もう一つのストーリー)を描いていきます。

時間をかけてアプローチし、思考の枠組みの変化を起こすことで
本質的な課題解決と未来への創造へつなげるというものです。

2.社会構成主義とナラティブアプローチ~意味づけ~

ナラティヴ・アプローチは「社会構成主義」から発展しているといわれています。

社会構成主義は、ものごとは社会との相互の影響の中で形づくられるという考え方です。社会構成主義では、現実も客観や本質によるものではなく影響を受けて変わりうるものであり、人々の間で言葉を介して構成されていると考えます。

例えば、納豆が美味しいかどうかは「納豆は美味しい」「納豆を食べてみたが、やっぱり匂う・・・」といった周囲の人々の言葉や評価によって、物事がつくられていくとい考えています。

つまり、ニュートラルな出来事がそれぞれの人が持っている物事への見え方、集合体としての「認識フィルター」の影響を受けあって形成されていくと考えています。人生や人間関係は個人や人々のコミュニティが自分たちの経験に意味を与えるためのストーリーによって形づくられていきます。

3.アプローチの違い~統計的・効率的 VS よりそい~


丸くぎは丸い穴に・・・人の特性を統計学的にとらえ、よりマッチした職業選択を与える。理論的、統計学的なアプローチもキャリアコンサルティングの中ではあります。ホランドの六角モデルといいますが、「RIASEC」と呼ばれるレーダーチャートで、専門家思考なのか、アーティスティックタイプなのか統計的に知って、よりよいキャリア選択に効率的につなげていくというものです。

しかし、人勢経験を通じて、人は変化する。

社会環境から影響を受けることで、ストーリー・思い込みができあがるのであれば、職業興味の変化に対して興味を持つだけでなく、そこにあるストーリーに意味づけを見出していこと。そして、その人の語る言葉の中がライフチャプター、ライフラインから大切にしている価値観やその人のパワーの源を見つけ出し、行動・意思決定につなげていくことができるはずです

4.ライフライン

まずはこれまでの人生の満足度をグラフにしていきます。

満足度だけでなく、何があったのか記載するといいですね。
こんな感じです

過去の経験を「どのようなことがあったら(どのような人生の条件がそろえば)私は幸せなのか?」を知るためのリソースとして過去を具体的に使っていくことができます。

その中で、自分の特性や信念が見えてくるし、客観的に見ることができます。そして価値観の発見につながるというものです。

 ・その人はどのような状況を理想としていて、そのギャップを明確化する
 ・その人の価値観を明確にする。どのようなときに満足度が高くなるか?
 ・ライフライン書くことで、その人が良しとする成長の方向性がわかる
 ・未来の筋書きを一緒に考えていく

私の転機は、偶然にもNLPの学びの機会をいただき、仲間に恵まれたことが
心身の状態をよくするきっかけになり、人生の満足度を向上する大きなきっかけになったと思います。


5.ライフチャプター~次の人生のチャプターはどのように表現する?~

自分の伝記を書くように依頼されたら、あなたは章立てをどのようなタイトルにしますか?人生のストーリーを語ってみましょう。

①これまで
あなたの人生の中で、特別な時期を表現するのにふさわしいタイトルにしてくださいね。第一章から始めましょう。あなたにとってどのような意味があったのか一番わかるようなタイトルの章を考えてください

そしてその一章は人生のどの時期なのか?
タイトルに行ったった理由を教えてください。

②これから
これからの人生について考え現在から死ぬまでの人生の章立てを設けて、
名前をつけてください。
明日から起きること、どのような人生の続きが始まるでしょうか?


過去~現在~未来を通じて、人は仕事を通じた自己の創造、自己のストーリーを作り出しています。


6.成功者は他者だけでなく自分自身とのコミュニケーションが総じてうまい。

意思決定は潜在的に考えている語りから、かけはなれてなされることはないとされています。つまり、内発的に生み出した自己のイメージを実現するために、人は無意識に行動する。

自分が望んでいることを知り、未来のストーリーを「戦略的」に作り出していくことができれば、あなたにはどのような未来が見えますか?
そこを徹底的に、自らを変えていきましょう「パターンチェンジ」です。
五感を変える・言葉を変える、そして思い込みも変えていく。

自己理解=
大事にしている価値観について気づく
大事にしている価値観にマッチした経験ができいているか振り返る


前提として、ひとはより幸せになりたいという潜在的ニーズを持っています。ありたい姿とのギャップに人は悩むのだと思います。
ストーリーから意味の未来を見出し、消極的受け身な状態から積極的に転換していく(リフレーミング)ことで、積極的な意思決定につなげることができます。

・強みの発揮、価値観を大切にする。興味を深める
・スモールステップのプランニングで、変化を起こすために行動を起こす
・人生の構造を変化させる、思考パターンの変化


本質的に備わっている動機、内発的な動機づけを行って、
行動していくことで、ひとは必ず変化は起こります。
その結果が出るような問いを立てれるかどうかがコーチングやカウンセリングの腕の見せ所なんだと思います。

なお、注意すべきとすれば、幼少期を含めた人生を振り返るので、キャリアコンサルタントと相談者の間の信頼関係が構築され、安全安心な落ち着いた雰囲気があるほうがいいでしょう。




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