見出し画像

狭間の冷えたなす(inter ice age 4リリースしたよ)

10月も7日を過ぎた。まだまだ暑い日が続いてくれるだろうかと思ってた矢先にしとしとと冷たい雨続き。
こりゃいかんと思わずヒートテックを着、引っ張り出してきた厚手のスウェットをすとんとかぶる。ふわっとあったかくて気持ちいい。
このぬくぬくの感じ、久しぶり。ほんのちょっとうれしい。

あと何度かまた暑かったり寒かったりを繰り返して冬がくるんだろう。
寒い日がくる直前、久しぶりになんとなく身体がむず痒かったり、寝ながら爆笑したり、変な夢を立て続けに見た。季節の変わり目だ。
夢にエレベーターが出てくることがたまにあるんだけど、今回も出てきた。
夢の中のエレベーターは恐怖の乗り物。
いつも壊れるくらいの速度で上昇したり下降したりして、止まりたい階には止まれないのだ。エレベーターに乗らないといけない状況に陥った夢の中の私は冷や汗をかき、最悪だ!と思った。またあれ!と夢の中の条件を認識している。そのことを目覚めて思い出し、不思議だなと思った。ここは夢だとは気づかないのに、毎度同じ条件の夢には予感がするのらしい。

9月の終わりは夕方から夜にかけての時間帯がとてもすてきだった。
ベランダを覗いたときや近所を散歩してるとき、植物は夏の頃よりいえい!って感じでなんか気持ちよさそうだ。
虫の声もいっそう強く、家家のオレンジの光はあったかい。
1日の終わりかけの寂しい感じがあるから、以前は夕方が苦手だった。
でもこの時期の夕方の日々を堪能して、夕方もいいもんだなと思った。
毎度の季節、同じようで新たな気づきがあるものだ。


時間が経ってしまったけど、macaroomの4年ぶりのアルバム、「inter ice age 4」を6月に配信リリースしました。

いつものポップさはありつつも、今回はかなりエレクトロニクス感満載な内容になってるかと思います。ボブのモジュラーシンセもたくさん散りばめられてて、涼やかな雰囲気かなと。じっくり楽しめる1枚になってるはず。
iia4のイメージ基となった安部公房の『第四間氷期』を併せて読んでみるとまた楽しいと思いと思う。第四間氷期、面白いよ。
YoutubeやSpotify、AppleMusicなどでお楽しみください。
詳しくは特設サイトにて。素敵な知人たちからいただいた推薦コメントも掲載されているのでぜひご一読を。


表題曲「Mugen」のMV。アルバムジャケット写真、映像はメンバーの木石南。みてね。


よんだ本たち。

図鑑を見ても名前がわからないのはなぜか? 
須黒 達巳

「同定」するためには目をつくっていく必要があるという。
目をつくるとは、なぜ目をつくる必要があるのか、どうやってつくっていくのかが序盤に書かれてあって、なるほどおもしろい、と興奮。
ものごとを認識したり区別するプロセスってやっぱり面白い。
後半は結構マニアックな内容。いろんな虫を同定するまでのプロセスが書かれてあって、こりゃ大変だという感じだった。

人新世の「資本論」 
斎藤 幸平

めっちゃ面白かった。全部言ってくれたという感じ。
著者にかなり同意だけど、これを実現し、本当の意味での環境危機を回避すためるにはなかなか世界が一つにならないと難しい課題ばかりだなと途方もない気持ちにもなった。

人新世の科学 ニュー・エコロジーがひらく地平
オズワルド・シュミッツ(著) 日浦 勉(訳) 

生態学者が語る、人新世の生態学について。
生態系が崩れるとどのような問題が起こるのか、基本的なところから、気候変動、気候危機が叫ばれている昨今、近年の生態学者がどのようなことに取り組んでいるのかが見えてとても勉強になった。

第四間氷期 
安部 公房 

タイトルから想像していた内容と全然違うミステリーが始まり、あっけにとられていると水中にいる!という感じ。かなりすきなSFだった。
やっぱ安部公房は話がすごーく面白い。

どもる体 
伊藤 亜紗 

亜紗さんの対談動画をみて、しゃべることの不思議さに感化されて読んでみた本。亜紗さんのご本には他者の身体で何が起きているのか、どんどん深堀していく感じがとても楽しい。知らなかったものに触れる感覚。

「ことば」に殺される前に 
高橋 源一郎

たまに読んでた午前0時の小説ラジオという高橋さんのツイッターで連続ツイートされてたことばたち。久しぶりに読んで、当時このことばたちに救われたなと思い返した。高橋さんのていねいなことばたちを読むと、ああ、物事についてすぐに結論付けたりせず、深く考え続けないといけないなと思う。

サメ・ウォッチング
V.スプリンガー、J.ゴールド(著) 仲谷 一宏(訳)

中川樹海ちゃんから借りた、サメの概要がざっとわかるご本。
サメって結構面白いんだなとどんどん惹かれ、読んだ後すぐにサメがみたくなって水族館へいった。特に身体的な特徴が魚とかとは全然違って面白い。
先日いった東海大学海洋科学博物館ではシロワニを初めてみた。大きくて迫力すごかった。

超訳 種の起源 生物はどのように進化してきたのか
チャールズ・ダーウィン(著) 夏目 大 (訳)

生物の進化だとか、種というものがどんどん気になってきたので、読んでみた。中学2年生に向けて訳したとあったので、わかりやすくとても読みやすい。
これまで読んできた生物、細胞、生命関連の本で断片的に何となく読んできた内容がちゃんと書かれてあって、改めて勉強になった。

内臓のはたらきと子どものこころ 
三木 成夫 

ちくさんに借りたご本を長いこと積んだままにしてたのですが、やっとこさ読んだ。借りたものはリンク先のものより表紙がもっとかっこいいんだけど、多分絶版になってしまった模様。
自分の身体はひとつの細胞から分裂して出来上がっているということをとても意識させられる。生命の歴史、身体の構造や仕組み、はたらきを知ることで見えてくることがたくさんあって面白い。

水族館の歴史
ベアント・ブルンナー(著) 山川 純子(訳) 

気になっていた魚専門の本屋さん、SAKANA BOOKSさんにいき、購入した本。表紙に惹かれて。アクアリウムの歴史を全く知らなかったので、読んでみた。世界の人々が魚に魅了されてきたことがよく分かる本。

言語が違えば、世界も違って見えるわけ 
ガイ・ドイッチャー(著)椋田 直子(訳)

言語は思考に影響を及ぼすか。言語学者たちの繰り広げる展開に目が離せなくなる。著者の軽快な文章でわくわく楽しく読んだ。
ことばってやっぱり面白い。

ソロモンの指環──動物行動学入門 
コンラート・ローレンツ(著) 日高 敏隆(訳)

動物行動学を学問として確立した著者のエッセイ。
著者のユーモラスさがよく伝わる文章だった。
動物たちと著者のやり取りには思わず声に出して笑ってしまうこともしばしば。
鳥のことがたくさん出てくるんだけど、鳥はやっぱりかわいいなあと思った。



エマル



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?