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すうっと秋になりまして

久しぶりの投稿になっちゃった。

大好きな夏はぴったり8月31日で退場、たくさんの雨が5日ほど降り続き、蝉の声はやんで、金木犀の香りが混じった風がするりと通り過ぎていく、すっかり秋になっちゃった。

今年の夏、8月8日からスタート予定だったまかちくツアーは中止となってしまった。去年延期して、やっと再始動と思ってたけど叶わず。
このツアーのために準備した全部が崩れてしまい、仕方のないことだと十分わかってたけど一気に燃え尽きたというか消耗しちゃって、お家で意気消沈、しばらく灰みたいになってました。

しばらくちょっと立ち直れず、また実はこの間に引っ越しを実行したんだが、知らぬ土地に慣れず、また長らく住んでいた土地を離れたことが無性に寂しくて気持ちが塞いじゃってた。上京以来の引っ越し。安心の部屋が、苦楽を共にしてきた私のあの小さい部屋が一瞬にして消滅したこと。もし同じ部屋にもう一度戻っても、二度とあの時の暮らしに戻ることは不可能なんだと気づいたとき、なんともいえない気持ちになった。喪失感というのか。

こういうときはどうしたらいいだろうかと静かにパニックになりつつ、家の中の植物を増やし、花を活け、散歩を繰り返してすてきな花や畑、細い小道を見つけ、魚や生物について調べていくうちになんとかだんだん元気になってきた。今はとても元気、快適。のんびりしてる。

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ツアーがだめになっちゃって、気持ちを落ち着かせるために購入した盆栽の紅目木。日に日に紅くなっている。お花の色はなんてきれい。
食べた鯛の骨。鳴門骨という珍しい丸い形の骨。ネットで調べて標本にしてみた。

植物が生き生きしたり枯れてしまったり、暑くて汗をかいたり、寒くて上着をきたり。空が晴れたり曇ったり、部屋に光や影が落ちてきたり。金木犀のにおいがしたり、風が冷たかったり。
流れていくすべてがとても愛おしい。
そんなものたちを感じられることがとても幸せだなと思う。
そんな時ふと、みなさんどうしてるだろうか、そちらは晴れてるだろうか、風はどんな感じだろう、元気にしていますかと咄嗟に思う。
あったことある人もない人も。みんな元気でいてほしい。


最近読んだ本たち。

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デヴィット・グレーバー 
ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論

+Mさんが紹介されてたのをみかけてからずっと読んでみたくて、だけどお値段が結構するのでなかなかぽんと購入できずにいたら、私が読みたいと言ってたのを聞いて知人がこの本を贈ってくださった。
楽しみに読んだらやはり、めっちゃ面白かった。
ホワイトカラー層の無駄で無意味な仕事(ブルシット・ジョブ)が増えている状況について、そう感じている当事者へのインタビューやそういった人々の苦痛について。ブルシット・ジョブとシット・ジョブの違い。なぜそんな仕組みとなってしまったか。無意味な仕事の定義は丁寧に解くように解説されていた。みんなが何となく感じている、感覚ではわかっているけどなかなか実態がつかめない、定義のできないようなものをよくこのように書いてくださったなという感じ。
個人的にも仕事というものについてずっと不思議に思ってきた、たくさんのことやたくさんの違和感があって、気になってたことがずばりかかれてあり、これまでぼんやりにしか見えてなかった視界が開けたような感覚。
これは必読だわという感じだった。
今度デヴィット・グレーバーのアナーキスト人類学のための断章も読もうと思う。

峰 宗太郎、山中 浩之
新型コロナとワクチン 知らないと不都合な真実

ワクチン接種を迷ってた時に読んでみた本。
対話形式で読みやすくするりと読めたし、腑に落ちるいい本だと思った。
そしてウイルスと細胞はやっぱりとても面白いものだな~!と改めて思った。もっとウイルス関連の本、読もう。

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野口晴哉  健康生活の原理 活元運動のすすめ

ちくさんにいただいた本。こちらも面白かったし腑に落ちた。
健康生活とは。健康とは。これまでなんとなく自分が感じてきてたことがしゅっとまとまってた感じ。極端には受け取めず、ちゃんと考えて、身体の声を素直に聞いていればわかることかもしれない。読めば読むほど、気って不思議だよな~生きてる状態って不思議だよな~と思う。

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東海大学出版部 魚好きやねん

ネットで魚関係のなにか面白い情報がないかなと検索していたところ、たまたま東海大学出版部の魚好きやねんというPDFを見つけ、面白そうなので印刷してみた。生物研究に携わっている方々の魚にまつわる短いエッセイ集。
研究者の方々の魚への想いが溢れてて読んでて楽しい。
研究の思い出話、現在研究している内容、新種の発見にまつわるエピソードや世界一かっこいいカマツカの紹介、うなぎがいかに興味深いか。
くすっとするのやら、へえ~というものや、私も参加したいなと思うのやら。
このエッセイの中の一つに20年付き合いのある野生のコブダイたちの映像が「オーシャンズ」という映画で使われたと書いてあって、すぐに映画もみた。映画自体は押しつけがましく感じてしまい、ちょっと微妙だったけど、コブダイたちほんの一瞬だったけどとても美しかった。
映画はもっとコブダイをフィーチャーしてほしかったな。

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樋口大良+子どもヤマビル研究会
ヒルは木から落ちてこない。ぼくらのヤマビル研究記

こちらもふとした流れからちくさんから借りたご本。
ちょっと読んでみるかと少しだけ読むつもりで始めたら、めちゃくちゃ面白くて一気読みした。研究、なんて楽しそうなの!って感じですごく引き込まれた。子どもたちの研究なので、大人に見守られつつという感じなのかな、くらいに思ってたらかなり本格的な検証・調査かつ子どもたちが自主的に各々の謎の解明に取り組んで活動しておりびっくりした。
ヤマビル研究者は日本でこの子たちしかいないということ、これまで知られてないことが分かったら世界初となるということ、大人たちに通説が間違っていることを証明するためにどうしたらよいか等、とても胸躍るわくわく本だった。
ヒルのイメージは小さい頃田んぼとかで遊んでると足首とかにくっついてきて、血を吸う危険で怖いやつという感じだったけど、これを読んで一気にイメージが変わる。知らなかったヒルの一面をたくさん知れて楽しかった。
子どもたちそれぞれの得意分野(ヒルを捕まえる、解剖、大人への説明、するどい指摘など)が光っているのもいい。

最近はとても生き物のことを知りたくてそんなモードに入ってる。
まだ読んでない本あるんだけど、どんどん興味が移ろってあっちこっちいってしまう。

それと、まかちく、ツアーなくなっちゃったけど、秘密でこそこそ秘密のものを準備中。何が起こるかぼんやり楽しみにしててくださいな。

エマル

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