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瀬戸芸2022〜豊島編その3〜

いよいよ瀬戸芸豊島編も今回で最後となります。
豊島のメインは豊島美術館でしたが、その他にも楽しいアー作品があったので
紹介していきます。

1.西本喜美子写真展

物干し竿につられて
宙に浮いている
フギュアスケート

西本喜美子さんは93歳写真家で、その経歴もすごい。幼い時はブラジルに両親と移住し、帰国後美容学校に通い、美容院を始める。弟さんが競輪選手になったことがきっかけで、ご自身も競輪学校に通い、A級ライセンスを取得。22歳で女子競輪選手になる。27歳で今のご主人と結婚後、引退。その後子育てに奮闘し、72歳でお子さんの影響でカメラマンとしての道を歩み始める。ここまで書いただけでも、ドラマになりそうな人生。また、その写真もユーモアと独特の個性があって非常に面白いです。

2.心臓音のアーカイブ クリスチャン・ボルタンスキー

大きな心臓音が響いている

今読んでいる本『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』にも出てくるアーティストで、海辺の綺麗な場所にある病院(診療所あとかな?)を改装した展示室になっています。中では世界中で録音した心臓音を聞けるアーカイブ室があったり、自分の心臓音を録音して持って帰るサービスなんかもありました。

写真はこの施設の奥の部屋に入っていくと個室があって、爆音で心臓音が流れていて、その音に呼応するように、中央から吊り下がっている電球が点滅します。その点灯がいかにも儚げで、毎日動いている心臓もいつかその役目を終えて止まる時がくるんだなあと当たり前のことを考えたりしました。(少し不気味な雰囲気でした。)

3.海を夢見る人々の場所 ヘザーBスワン+ノンダ・カサリディス

絶景のロケーション

この作品は、美しい浜辺にポツンと置かれています。
作品だと言われないと、ちょっと変わったベンチだなと思うくらい自然にそこに存在しています。ベンチは網目状になっていて、海を夢見る人々=漁師といったイメージで、網目が漁師の方が使う網にも感じられます。ここに座って美しい景色を眺めていると、自然に生かされているんだなとつくづく感じさせてくれます。ベンチの端が曲がっている感じもカニのように見えなくもないなと・・。

いや〜、豊島編だけでも3つの記事が書けるほど中身の濃い島でした。まだここでは紹介できていない作品もあるのですが、豊島編はここまでにしたいと思います。
昨年は、豊島に加えて男木島、女木島、直島、伊吹島に行ったのですが、それらの紹介についてはまた時間を見つけて少しづつ記事にしていきます。

お楽しみに。


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