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ブラタモリ【恐山】 地獄の先の美しい湖と白い砂浜/実は魚類唯一ウグイが生息 世界一酸に強い不思議な魚


ブラタモリ「恐山」#214回 2022年9月10日放送。
恐山=イタコ しか知識のないレベルで視聴。
後半に恐山のイメージから全く想像できない美しい湖(宇曽利山湖)が出てきて感動!その成り立ちは偶然の連続であまりに興味深かった。

さらに、番組で紹介されなかった湖に関する興味深い情報を得た。とても生物が住めそうにもない環境の湖に、実は唯一生息している魚類がいた。それは世界一酸に強い不思議な生き物「宇曽利山湖のウグイ」

「恐山」回のうち、
この興味深い『湖の景色の成り立ち』と、
関連して知った『不思議な魚』について紹介です。


湖に向かうシーン

地獄に見立てられた場所から歩いて10分。
地獄の先にある景色だと想像できないくらい綺麗な景色が
極楽を思わせるエメラルドグリーンの湖に
白い砂浜が広がっている。
どうしてこんな景色ができたのか


湖と白い砂浜が出来た理由をそれぞれ解説


綺麗な湖ができた理由

この湖は普通の湖にいるものがほとんどいない
湖底から強酸性のガスが噴出し、生き物が生きずらい環境。
魚どころかバクテリアも生息しにくい。
だから澄んでいる。
pH2.7 の強酸性の湖
そのレベルなんとレモン汁くらいの酸っぱさ



白い砂浜ができた理由

極楽を思わせる白い砂浜
砂浜のこの透明な粒は何でできているか
「石英」を多く含む岩石「デイサイト」でできている。
デイサイトとはマグマが冷えて固まった火山岩。
石英のほか、有色の鉱物を含んでいる
境内全体に分布しているデイサイト
なのに、なぜ極楽浜だけこのようにデイサイトが
白い砂浜になったのか



たくさん鉱物が入ったデイサイトの中で
白い石英が残った理由

このデイサイトに含まれていた白い石英以外の他の鉱物は
どこへいってしまったか 
石英の特徴は固くて風化変質に強い。
①激しい噴気の活動で頑丈な石英以外の鉱物は
このように白く変質
②さらなる噴気で鉱物が脆くなる
③さらに強酸性の湖に鉱物が洗われる
④石英だらけの白い砂に

石英が含まれておらず他の溶岩質だったら砂浜はできなかった。マグマの質によっては全く違うものになっていた可能性もある。この砂浜は石英が含まれていたからこそ偶然できたもの


突然日が差して輝く湖

ロケ中に日差しが出て湖が輝き出した
(不思議な力を感じる)
タモリさん感激されている
「死者がみせてやろうかとやってくれた」

ここで別の奇跡に気づいてしまったゾ
タモリさんの服、景色と同じ
ブルー、エメラルドグリーン、ベージュ
しかも配列も同じ!!!(人智を超えた何か?!笑)



不思議な景色のまとめ

かつてこの地で起きた一つの火山活動が
偶然地獄のような風景と極楽のような浜辺を生み出した
そして恐山にきた人たちがお参りの際に、
最後に死者への思いを解き放つ場所になった
地獄に見立てられた風景も
極楽のような湖と砂浜も

いずれも一つの火山活動からできた。
極楽浜のほうがかつては激しい噴気があったので、
変質が進み、残ったのがこの白い砂浜の石英




エンディング

最後に「亡くなった方に会いたいですか?」と問われ、
タモリさんが「亡くなった方ね、会いたいですね」
しみじみ言っていた。ジーンとする。
そして「番組じゃなく来ないと」と。

誰かを思って、また来られるのだ。
死者を弔う場所として強く感じる何かがあったんだなぁ…。



(番外情報)不思議な生き物ウグイ

実は世界一酸に強い不思議な生き物
「宇曽利山湖特有のウグイ」が生息していた
という情報を得た。この情報は番組では扱わなかった。
番組では『恐山の湖は強酸性で生き物が生きずらい環境で、魚どころかバクテリアも生息しにくい』と説明していた。レモンレベルで酸っぱい湖、生物など生きられるわけがないと納得し、何も生息していないと思っていた。しかし生息していた。そして、不思議過ぎる生態


この湖は魚に限らず普通の生物は生きられない環境であるのは間違いないようで、他の地域のウグイを連れてきて放流した場合、この環境では2時間以内に死んでしまうという。つまり、宇曽利山湖に生息するウグイのみこの過酷環境で生きられるという(詳細はリンク先サイト)恐るべし宇曽利山湖のウグイ。想像を絶する。すごいよウグイ



最後に

土地の成り立ちも奇跡的だけれど、さらにこんな過酷な環境で生きられる生物がいたという奇跡もあったとは。やはり三大霊山の一つ。本当に特別な場所なんだと感じた。
タモリさんもこの土地の不思議さと「他とは違う何か」を感じられていた様子が伝わってきた。これは一度行って実際に体感したい。

おわり



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