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【入院日記】 「六週目 9月27日」

 術後落ち着いてからは今日が一番辛い1日だっただろう。腰の様子は朝最初の動作で決まるが今日は起き上がってまず腰に圧迫感があり、立ち上がるとズシンと重く感じた。これはおかしい。このままでは一日中影響を受けそうだと悟った時にはすでに遅く、コルセットをして座っていても写経すらロクにはできないくらいだった。

当然朝食は寝て食べる。今日は日曜日なので観るテレビもない、リハビリもない。歩行訓練をしようにも腰が痛すぎる。朝っぱらから寝ているだけだった。

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 実はダウンロードをした日記用アプリを使って短歌を書き始めたのだがこれが今日のような日にはわりと捗る。一丁前に「病牀二十一貫」というタイトルもつけた。これはもちろん正岡子規の「病牀六尺」を真似たものだ。詩なんて書くのは四国巡礼の時に自由律を書いた以来、もうかれこれ10年以上前の事だ。

 ちなみに正岡子規は「病牀六尺」を亡くなる三日前まで執筆していた。そしてその病は脊椎カリエスだ。僕が苦しんでいる病気とよく似ていて、原因菌が結核菌(カリエス)なのか黄色ブドウ球菌かの違いが主たるもの。恐らく痛みはどちらも同じで抗生剤がなかった時代にはまさに死に至る病だった。

 昼前に坐薬を使い、温タオルで腰を温めて安静にしていたがそれでもまだ腰の痛みは引かない。結局歩行訓練も東西一往復のみだ。午後になって座ることができるようになると写経をしてMacで写真いじりをするところまではできた。あとは大相撲千秋楽を観て楽しむ。妻がやって来たのは少し暗くなり始めてから。一緒に大相撲の表彰式を観る。今場所は熊本出身の正代が優勝。熊本大好きな我が家としても嬉しい限り。

 Macが来たことで昨日の通信量が増えた。それにしてもあまりに多いのでもしかしてもしかしたら誰かが不正アクセスをしているのではないかと心配になり設定とパスワードを変更してみた。と言ってもすでに速度制限に入ってしまいしばらくはWi-Fiも使えない有様。当然のこと今夜はSkypeでわんこと会うこともできない■

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