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【書録】夏の夜散歩

南伊豆に来て6日目。

去年の今頃は北海道にいたのに、今は南伊豆。
なんだか、とても不思議。

1年前の自分は、こうなるなんて思っていなかっただろうな。
まあ、そんなことは置いておいて。


ぽかぽかと昼寝をする体を暖めてくれる日の光、涼しくて体を包み込んでくれるような夜の空気。
ずーっとこんな状態だったら好きになれるのにな、なんて思った去年の夏。

対して、今年の夏。
あっつい。体を貫通するんじゃないか?と思うほどのお日様。生暖かくて体にへばりついてくるような夜の空気。
いるだけで汗が出てきて、動くと勿論汗が出てきて、クーラーを発明してくれた方にやっぱり感謝の意を示したい、なんて思い始めた今年の夏。

同じような季節でも、過ごす環境によって自然のあり方は異なる。まぁ、当たり前の話だけれど。でも、異なる2つの環境で、同じ行動をしてみると、この事をより実感するような気がして。


散歩のなかでも、夜散歩が好きな私。
夜の空気に身体を任せ、特に行先も決めずに歩き出すのが好きだ。

夜に散歩をしながら、時には考え事をし、時には頭を空っぽにし、時には友だちと電話をし、時には音楽を聴き。

散歩をしながら、何かをすることが好きなのだけれど。

北海道の夏の夜散歩は、内省がしたくなる。
頭をいい感じに覚ましてくれる風に当たりながら、1人でただただ考えていく。すると、ふっと考えが降ってくる瞬間があったり、解決策までするすると辿り着いたり。ほんとに不思議で、面白くて、楽しい時間。身体の熱が少しだけ奪われることで、冷静に自分と向き合うことができるような感覚。


対して、南伊豆の夏の夜散歩は、対話がしたくなる。
暑い、生温い、虫と、夏を全身で味わいながら、同じ空気感を共有し語り合う。すると、同じような悩みで共感し合えたり、思わぬ発展に繋がったり。言うなれば、お酒を飲みながら語ることに似ているような気がする。身体が強制的に暖められて、なんかぽわぽわとしてきて、人に何かを話すハードルが下がっていくような感覚。

同じ散歩であっても、環境、つまり自然のあり方が異なるだけで、なんだかしたいことまで変わるような気がする。

昨日、散歩をしながら、友だちと電話していた時に思ったこと。ちょっとまとめてみました。おわり。


*nouchiさんのイラストをお借りしています!

2023/07/15

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