フォローしませんか?
シェア
スソノハジメ/ ITサッカー小説家
2020年7月6日 21:28
見晴らしの良い広々としたバルコニーからは、青々とした海が光を反射させているのが一望できた。昨日までの遠征の疲れを癒すつもりで、本を片手に外に出てみたが、内容がちっとも入ってこない。頭を巡るのは、昨日の中岡の言葉ばかりだ。 アンヘルは、リクライニングチェアーに本を置き、しばらく海を見つめた。 「一体なぜ父親は、あのプロジェクトに参加させたのであろうか」 中岡の言葉への疑念は、同時に、