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メンタルアーマと対処法

ストレスという負荷がかかると


ストレスを抱えている状態が続くと、体内でコルチゾールというホルモン物質が生産されてしまいます。

コルチゾールは体に機能として必要なものなので、適量に生産される健康的な生活が望ましいのですが、過剰なストレスを受けると急激にコルチゾール濃度が上がります。
慢性的にストレスを抱えていると、コルチゾールホルモンがたえず分泌されてしまうため、血圧・脈拍・血糖値などが上がり、心身に様々な不調が表れます。

同じように、ストレスにより興奮や怒りのホルモンであるアドレナリンやノルアドレナリンも分泌されるため攻撃的になりやすく、過剰な分泌が続けば最後には体に必要な量が分泌されなくなり、無気力になってしまうのでうつ病に至ってしまうわけです。

アーユルヴェーダでは


このように過剰なストレスを抱えていて、精神的にストレスを消化できないでいると、精神にも未消化物が残ります。
それをアーユルヴェーダ的にはメンタルアーマと言っています。

未消化物

アーユルヴェーダでは食べたものがきちんと消化できないで体内に残ってしまった場合、その未消化物をアーマと言います。
きちんと消化されなかった食べ物は、健康を保つために必要な栄養素を身体に吸収されないため栄養失調になったり、未消化物は毒素となりスロータス(体の経路)の流れを停滞させたり詰まらせて様々な病気の原因となっていきます。

未消化物を作らないためには、アグニ(消化の火)が適切な強さでしっかり働くことが大切です。

身体と心・意識は繋がっているため、アグニを乱さない食生活をすることでストレスを受けた時もメンタルアーマを燃やし、残存させない強い精神力を作っていくことができるので、実はストレスを溜めないためにも食生活はとても重要です。

メンタルアーマへの対処法



最近ではセロトニンの産生の 95% が腸で行われていることがわかっていて
います。

喜び、愛、ストレス、暴力など様々な感情は脳内で精神的および感情的な変化を引き起こし、これらのストレス反応は、腸内でさらなる反応を引き起こし、消化、吸収、排泄に影響します。
アーユルヴェーダでは、身体のアーマが蓄積し、病気のプロセスが始まり、心と感情に強く影響を与える可能性があると言っています。

脳のリンパ系(グリンファティック)系は毎年、睡眠中に 3 ポンドの毒素を放出していることが発見されたことで、脳が毒素や感情をどのように洗い流すかについての新たな見解が生まれました。

アーユルヴェーダでは感情を受け持つ サダカ ピッタがプラナ ヴァータを通じて脳に運ばれ記憶に書き込まれ、カパの感情面であるタルパカ カパによって保持されます。

タルパカは至福からトラウマまで、あらゆる人間の経験を記録します。
私たちの先祖からの遺伝子的な記憶でさえ、タルパカ・カファに保存されています。
最終的に保存されるタルカパ・カファにストレスで傷ついた印象が保存されることは先天性的な精神疾患に繋がる可能性もあり、メンタルアーマは健全な強いアグニで消化させることができる心身を保つことが大切です。

心と体は一体であるため、アーマも意識の質に影響されることから、サットヴァ、ラジャス、タマスについて意識することが重要です。
サットヴァ、ラジャス、タマスは正悪をつけるのではなく、それぞれの質を見ます。

サットヴァ
光、明晰さ、平衡、知恵

ラジャス
情熱、行動、運動、激しさ
これらは過度になると様々な問題を生み出します

タマス
闇、慣性、重さ、腐敗、動かない
これは本来、幸福であるための光を見いだせなかったり、改善することに目を開くことができない状態です。

メンタルアーマを取り去るにはサットヴァを拡張し、ラジャスやタマスのバランスが多くなりすぎないようにします。

ラジャスには思いやりと忍耐をもつことでバランスさせ、タマスには無駄な欲望を減らし寛大さを実践することでバランスを保ちます。

自虐的な思考パターンや自己嫌悪はメンタルアーマを治癒する上で有害になる可能性があるため、身体の知性を向上させるために自己に敬意と感謝を育むことが大切です。

アーマを作らない食生活とは


サットヴァ、ラジャス、タマスな食べ物


アーユルヴェーダでは食事・食べ物もサットヴァ、ラジャス、タマスに分類しています。
それぞれ食べ物はそれらを増加させたり、減少させる働きがあります。


サットヴィックな食べ物

新鮮な食べ物
作りたての時間が経過していない温かな食べ物
心と脳の質を向上させる食べ物
記憶力や集中力ー ギー、ブラフミー、ゴツコラなど
体の強さ、免疫力を改善する食べ物
抗酸化作用のあるオイル、ビタミンE、
天然の甘味がある食べ物は幸福感を感じますー サツマイモ、白米、カボチャ、果物を適量に、摂りすぎればタマスとなる

ラジャシックな食べ物

ラジャシックな食べ物はアーマを消化するアグニを強くするため適量を摂取するにはいいが、摂りすぎはラジャスの悪影響である、怒り、憎しみ、短期、嫉妬などを生み出す。

酷く辛い食べ物
乾燥して辛い食べ物として、ジャンクフードやソーダは口内や腸内を乾燥させます。

タマシックな食べ物

作ってから時間が経過している食べ物
厳密に言えば、コンビニやスーパーなどに売っているお弁当類は数時間前に作られ並べられているため、タマシックに分類される。
加熱しすぎ、加熱不足、残り物、腐敗しているもの、
不完全な材料で作られたものなど。
アーユルヴェーダではこれらの食べ物は脳の質、知性、記憶力、集中力、精神的な平和を低下させると言っています。

Pathye sati gadaarthaya kimoushadha nishevanaih pathye asati gadaarthasha kimoushadha nishevanaih

参照 Vaidya jeevanam

健康的な食べ物を食べれば、薬の必要はない、不健康な食べ物を継続して食べていけば薬の必要はない。

これは食べたもので身体は作られることを意味し、健康的な食べ物を食べて作られた体は健康であり、その食べ物は良い薬であるようなもので、不健康な食べ物を食べることをやめないなら、どんなに良い薬を飲んでも不健康な身体は変わらず、病気を根本的に治すことはできないということです。

Cheeyate annadibh iti kaayah
身体は自分が食べた食べ物によって作られる。

厳密に言うと、健康的な食べ物を食べるだけではなく、アグニを正しく働かせることまでを意味します。( 強すぎず、弱すぎない消化の火アグニが働くことで、身体に必要な栄養素を吸収させることができ、また不要なものは排泄させることができる基礎代謝力 )

これがアーユルヴェーダでの基本的理論の柱となります。
メンタルアーマができたとしても、燃やし尽くすだけのアグニを保つことのできる食習慣が大切です。




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