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アーユルヴェーダ基礎理論講座

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アーユルヴェーダの基礎理論を詳しく解説するマガジンです。アーユルヴェーダ入門の方におすすめの内容です。
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記事一覧

アーユルヴェーダと蜂蜜

アーユルヴェーダでは蜂蜜をどのように捉えているか蜂蜜のラサ アーユルヴェーダでは蜂蜜をmadhuマドゥと言います。 カファが唯一摂取してもいい甘味は蜂蜜と言われています。 蜂蜜はマドゥラサ( madhura rasa )と 渋味( ashaya anu rasa)のラサを持っています。 ラサ― 甘い+渋い(サブテイスト) ヴィパカ― 甘い ヴィルヤ― 熱い 白砂糖、ココナッツシュガー、メープルシロップ、ステビアなどは効力は冷性ですが、生の蜂蜜はグナは重いですがヴィルヤ

アヌパーナ

アヌパ―ナとは 薬と一緒に摂取されるもの、または薬を飲んだ後に摂取するものです。 消化と吸収を助け、体の細胞への浸透を促進させたり、ハーブや調合剤をオプションとして微妙に調整する役割をします。 アヌパーナを摂取することで取り込んだ食べ物やハーブなどに変化が起こります。 アヌパーナはあくまでも補助的な役割であり、薬としては扱われません。 アヌパーナの種類 水、ギー、蜂蜜、牛乳、アロエベラジュースやアロエジェルなどはアヌパーナとして使用できます。 水は温度の違いによってもア

Ojasオージャスとは

オージャスの特徴 オージャスはツヤや輝き、活き活きとしていること、元気、若さです。 オージャスは免疫力、消化、体力、肌つや、精神面、睡眠、気分などすべてに影響を与えます。 古代のテキストでは体ができた時に一番初めに生成されるもので、心臓に8滴のオージャスがあって、ギーのような色で蜂蜜のような味、炒めた米のような匂いで、ミツバチが蜜をあつめるようにオージャスは人間の行動、資質、習慣、食事によって集められる。 生命を維持するにはオージャスが必要でオージャスが亡くなると人は死ぬと

Gunaグナとは

グナとは5つの感覚器官である聴覚(耳)、触覚(指)、視覚(目)、味覚(舌)、嗅覚(鼻)を使って観察する性質のことです。 5官とは耳、指、目、舌、鼻の感覚器官の事です。 5感とは聴覚、触覚、視覚、味覚、嗅覚の感覚の事です。 5つの感覚器官は人体の一番外側の鞘になります。 聴覚(耳)では強く響く音、低音、軽い音、高い音などを聞き分けます。 触覚(指)では触れた時の滑らかさ、粗さ、冷たさ、温かさ、固さ、柔らかさなどを感じ取ることができます。 視覚(目)では明暗、色や形、動きなど

Satmyaサトミヤ

サトミヤとは 一般的に日本のアーユルヴェーダではサトミヤという言葉は慣れ親しんだ食事、自分の生まれ育った場所で食べなれている食習慣として伝わっています。 例えば日本では味噌、納豆などの発酵食品は、あるひとつのサトーミヤのカテゴリーに入ります。 日本以外の国から来た人が急に体に良いと聞いて、日本の大豆発酵食品を食べると不調になったりすることがあります。 逆に日本人がインドで辛いものを食べてお腹を壊したり、慣れていないものを食べると不調になるが、インド人はスパイスをたくさん使っ

3大パンチャカルマとは

ヴァーマナ、ヴィレチャナ、ヴァスティ

¥500

Marmaマルマ

マルマとは Marmaとは身体の命にかかわる極めて重要なエネルギーポイントであり、筋肉、神経、骨、脈管、血管などの導管のジャンクションです。 マルマは全てのスロータスに影響を与え、スロータスの流れはダハトゥに影響を及ぼし、3つのドーシャであるヴァータ、ピッタ、カッファのそれぞれ5つのサブドーシャを支配します。 インドの古代武術カラリパヤットではマルマは急所として、ダメージを受けると即死に至る体の部位として扱われていてカラリパヤットの指導者グルカルはマルマ治療の継承者でも

アーマ 毒素

Āmaとは アーマはサンスクリット語で未消化、未熟などを意味します。 体内の消化の火アグニが弱すぎたり、強すぎたり、適切にアグニが働く条件が整わなかったりするとアグニがきちんと機能できなくなります。 そうなることで代謝できなかったものが体内に残ります。 これをアーユルヴェーダでは未消化物と言います。 ある程度少量の未消化物は消化のプロセスで除去されますが定期的に除去されずに未消化物が蓄積されていくと毒素としてのアーマができて増えていきます。 サンスクリット語でアーマヤとはア

サブドーシャの詳しい解説

5つのサブドーシャを知る意味 ドーシャは生理学的に人の体と心を調節するエネルギーです。 3つのドーシャであるヴァータ、ピッタ、カパの比率が個人の体質(プラクリティ)を構成しています。 ヴァータ、ピッタ、カッファの3つのドーシャのそれぞれには、5つのサブドーシャがあります。 サブドーシャがアンバランスになることで健康の崩れ、病気の根本的な原因になる傾向があります。 それぞれのサブドーシャの機能や特徴を知ると、どのサブドーシャがアンバランスになっているのかがわかり、ドーシャを調

スロータスについての詳しい解説

はじめに アーユルヴェーダをしっかり理解するにはまず最初にアーユルヴェーダの概念や定義、五大元素とは何か、ドーシャ、プラクリティ、ヴィクリティ、サプタダハトゥ、スロータスを学んでからマルマやアーマ(毒素)の順に進むことですべてが頭の中で繋がり理解しやすくなります。 アーユルヴェーダには自分でできる様々なトリートメントがありますが、これらの基礎をしっかり頭に入れ理解した上でトリートメントの実習をすれば自宅で自分でする時も適切なトリートメントを選べますが、理論の基礎をはっきり

アーユルヴェーダの古代経典にある定義と概念

アーユルヴェーダ(आयुर्वेद)はユナ二医学(ギリシャ・アラビア医学)、中国医学と共に世界三大伝統医学の一つでありインドが発祥の地の伝統的医学です。 近年では予防医学として世界保健機関でも推奨されています。 ※アーユルヴェーダはサンスクリット語で書かれたいくつかの経典をヒンディ―語にして、そこから英語に翻訳された後、更に日本では日本語に翻訳されたいます。実際のサンスクリット語で書かれた文献が英語に翻訳され、それを日本語にすると本来の意味を一言では言い尽くせないため、アー

身体の7つの構成要素サプタ・ダハトゥ

Saptadhatu サプタダハトゥとは身体を形成する組織で7つの構成要素を意味します。 Sapta は7,Dhatuは 身体を維持する構成要素を意味しています。 7つの構成要素の機能 1.Rasa-循環を意味します。すべての臓器、身体のパーツに喜びや心地よさの感覚を与えたり、水分補給と身体の電解質バランスの維持の役割をします。 2.Rakta-色を与えることを意味します。例えば皮膚を正常に保ち、赤血球、白血球などを作るなあど基本的にpittaに関係しています。すべての組

アグニ 消化についての詳しい解説

Pachan パチャン(消化 )ー 消化の概念アーユルヴェーダでは身体において重要な3本のがあります。 その重要な柱をUpasthambhasと言います。 3つのUpasthambhas Aaharアハール ー 食べ物 Nidraニードラ ー 睡眠 Bramhacharyaブランハチャリア ーバランスのとれた性生活 食べ物は、体にエネルギーを与えるために非常に重要です。 アーユルヴェーダでは食べ物はAgni(アグニ)によって消化されると言います。 アグニとはいわゆる消化

マラ 排泄物

Malaとは排泄物の意味です。 1.Purishとは便です。 2.Mutraとは尿です。 3.Swedaとは汗です。 Malaは老廃物ですが、同時に身体の重要な機能としても役割を果たしています。 1.Purish Mala ・ Vrudhi Lakshan 1.お腹にガスが溜まる 2.お腹の中で音がなる 3.身体が重く感じる 4.全身の痛み ・Kshaya Lakshan 1.心臓、胸部、肺に痛みを感じる 2.脇から下(体側)の痛み 3.お腹の中で