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Marmaマルマ

マルマとは

Marmaとは身体の命にかかわる極めて重要なエネルギーポイントであり、筋肉、神経、骨、脈管、血管などの導管のジャンクションです。

マルマは全てのスロータスに影響を与え、スロータスの流れはダハトゥに影響を及ぼし、3つのドーシャであるヴァータ、ピッタ、カッファのそれぞれ5つのサブドーシャを支配します。

インドの古代武術カラリパヤットではマルマは急所として、ダメージを受けると即死に至る体の部位として扱われていてカラリパヤットの指導者グルカルはマルマ治療の継承者でもありました。

マルマの数・大きさと単位

個人の指のサイズで測定されてマルマの位置が決定されます。

1Anguli(アングリ)=1 inch= 2.5cm

各マルマの場所により大きさが異なり5cmくらいの大きさのマルマもあります。

※マルマは指圧やツボとは違います。

マルマへのマッサージの目的と方法

マルマへのマッサージをMardan と言います。 

1.臓器や身体のシステムに刺激を与える

2.精神と身体の特定のエリアのヒーリング(治療)効果

マルマ マッサージのテクニック

Movements-

・時計回りー体内の臓器、経路、繊維に刺激を与えることができます。

・反時計回りー悪化したドーシャを減らし元に戻します。

・アーユルヴェーダではマルマポイントを指で押すだけでなく、マルマポイントに薬草オイルを置くことにより、その重さでマルマに圧をかけて浸透させる種類のトリートメントがあります。

21個の重要なマルマの意味や位置、いくつかの治療法

1.Kshipra

速攻で効果がでるという意味

 手のひらの親指と人差し指の間にあります。また足の裏の親指と人差し指の間にもあります。

Rasavaha Pranvaha(呼吸)に関するのスロータスを支配します。ラサが○○な人にはVachaという薬草のパウダーを使用してマッサージする
※Vacha-学術名Acorus calamus Linn

2.Tala Hridaya

 手のひらと足の裏の心臓という意味

手のひらも足の裏もTala Hridayaはそれぞれ中指の付け根から下がった真ん中に位置しています。

Pranvaha srotasa(心臓と肺)を支配します。

3.Kurcha

親指の付け根にある結び目または筋肉繊維という意味。
手首の関節から1インチ離れたKsipra marmaの上の親指の付け根なり、足の裏にも同様にあります。
Alochaka pittaを支配します。※眼の消化を助けること。

4.Indrabastiインドラの膀胱という意味。
ひじから手首までの部分とふくらはぎの中央の部分。
Annavaha srotas-消化と小腸の働きを支配します。

5.Kurpara

肘という意味です。
肘の関節のくぼんだところにあります。
Raktavaha srotasを支配します。

マッサージについて
右側ー肝臓。Chandan Bala Lakshadi tailaを使用
左側ー脾臓。Dashmoola tailaを使用

6.Gulpha

足首という意味です。
足首に位置しMedovaha,Asthivaha srotas脂肪と骨のスロータスを支配します。

7.Janu

膝関節を意味します。
両ひざの裏側に位置します。
右ひざ裏ー肝臓
左ひざ裏ー脾臓
肝臓と脾臓の機能を改善します。

8.Vitapa

会陰部を意味します。恥骨の左右1インチに位置します。
Shukravaha srotas腰骨のスロータスを支配します。

9.Guda

肛門を意味します。
肛門周辺に位置します。ぼうこうなどの泌尿器、生殖器、精子、卵子、生理、子宮の問題を支配コントロールします。
性交時の意欲の問題がある時など男性の若返りのマルマポイントです。

10Nabhi

へそという意味です。
へそ周辺に位置します。
Annavaha srotas, Raktavaha srotas, Pachaka pitta&Pancreaseを支配します。
ギーと岩塩を使って指でつまむようにマッサージします。お腹にガスがたまっているのを取り除きます。
消化、血液循環、糖尿病の人

11.Hridaya

心臓という意味です。Raktavaha srotas,sadhak pitta,vyan vata,prana vata doshaを支配します。ヴァータを支配する効果があります。心筋梗塞など、心臓の症状。
Hridayaにバスティをすることでオイルの重みによる圧力で浸透力が強くなるためVataのトリートメントになる。

12.Katika Tarun

仙骨から生じるものという意味です。
臀部の中央に位置します。(おしりのてっぺん)
大腿骨の大転子から下向きおよび内向きおよび2インチおよび1/2インチであり、坐骨結節を伴う大転子を結ぶ線です。
Ashuivaha Swedovaha srotasを支配します。

13.Kukundara

上後腸骨棘の上にある腰部に位置します。
Raktavaha srotasを支配します。

14.Bruhati

背中の広い領域の意味です。
三角形のスペースの中央の境界にある肩甲骨の下の角の3インチ上にあります。
Annavaha (消化)とRasavaha srotas(食物が胃と腸で消化された後にできる液体となった栄養を運ぶスロータス)を支配します。

15.Amsa

肩という意味です。
5番目の頸椎の外側1/2インチ、首と肩の間の左右の僧帽筋の上に位置します。
Bhrajka pittaと Udana(ヴァータドーシャの1つ)と脳を支配します。 

16.Apanga

眼の外側の角という意味です。
眼窩裂(がんかれつ)の外側、目じりの骨に位置します。
※眼窩裂とは眼のくぼみ
視覚についての感覚器官を支配します。

17.Shankh

側頭葉という意味です。
脳の側面、外側溝の下、耳珠(じじゅ)と目の外側の角の間に位置します。
※耳珠とは外耳道の口を囲んで耳介の反対側にある突起状のもの
触覚の感覚器官と大腸のヴァータドーシャを支配します。

18.Adipati

すべての主という意味です。つまり前頭蓋骨/頭蓋骨の上部
SahasrarChakra, Majjavaha srotas, ヴァータドーシャのプラーナ、Tarpaka kapha, Sadhaka pittaを支配します。
落ち着かない人、神経質な人、心に問題がある人、脳に関する障害がある人にAdipatiに薬用オイルやギーに浸したガーゼをAdipatiに置く。
体の部位にオイルをのせておく治療法をPichu Dharanaという。 

19.Stapani

支えるという意味です。
眉と眉の間、いわゆる眉間、第三の目に位置します。
すべての感覚器官を支配します。
ゆっくりと薬用オイルを垂らす治療法をシロダーラと言います。

20.Simanta

頭蓋骨周囲のつなぎ目という意味です。
頭蓋骨のつなぎ目の部分です。
Majjavaha,Rasavaha srotasを支配します。
アーユルヴェーダでは出産という過多な動きのヴァータドーシャを鎮めるために、出産後の母子両方にコットンに浸したダシャムーラオイルをSimantaマルマに置くトリートメントをする。
このトリートメントShiro pichu dharanと言う。

21.Basti

膀胱という意味です。
恥骨結合の上と後ろに位置します。
Mamsavaha とApana vataを支配します。


マルマを理解するためにはスロータスとサブドーシャを、スロータスを理解するにはダハトゥを、ダハトゥを理解するためには基本のドーシャを...と言うようにわからなくなった時はさかのぼって理解していない個所をよく読むと、繋がってくると思います。
基本をマスターすれば、実践的な楽しい薬草オイル作りやトリートメントの材料の正しい使い方に進むことができますので入門の方は少し大変かもしれませんが一歩一歩頑張りましょう。


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