【0.2ミリの木材 ツキ板ってご存知ですか?】
木材にはさまざまな樹種があることは、木材について詳しくない方もご存知だと思います。
しかし、0.2ミリの薄さの木材があることはあまり知られていません。
0.2ミリの木材で何するのか?
0.2ミリの木材は、ツキ板(突く板と呼ばれるため、ツキ板と呼びます)という名称になります。
弊社の事務所ショールームです。ツキ板ディスプレイしています。
ツキ板を薄い厚みの0.2ミリにすることで、ベニヤや不燃の素材に貼るという行為ができます。
また、ツキ板のカットの方法を変えるとデザインができたり、使い方を工夫すると面白く表現できたりします。
通常外す白太を入れアクセントを入れた事例
森や自然を色のグラデーションで表現した事例
複数の樹種を組み合わせた事例
無垢材と異なる点
無垢材と異なる点としては数多く、無垢材はそのままの加工はいけますが、使い方や使用によっては経年劣化による割れなどの懸念があります。
過去、コラムでウォールナットの無垢材について記事を書いています。 ↓
コラム 【ウォールナットの無垢材】 2020年4月7日
また無垢を凹凸に貼るということはできませんが、削るということは可能です。
東京の事務所のセンターテーブルの扉箇所にホワイトオークの無垢材を使用しています。
凹凸にも貼れます
ツキ板を貼るという点で、弊社は平滑のパネルよりもデザインがある凹凸のパネルにツキ板を貼るというお仕事のリクエストが多いです。
シンプルな三角形にトチを貼った事例です。チヂミ(フリーゼ)と呼ばれる横に綺麗にシマが入っている特徴ある九州産地の樹種です。
ナグリ調にもツキ板は貼れます。
ツキ板が出来上がるまでは長い!
木材をすぐに薄く加工して出来上がり!とは行かず、さまざまな工程をえてできがあります。*詳しく書くと長くなるので、↓コラムご覧ください。
コラム 【ツキ板が出来上がるまで】 2021年1月21日
ツキ板事例は多い
不燃材を加工した事例も多い弊社製品ですが、同じボリュームぐらいにツキ板を貼った事例も多くあります。*たくさんあるので一部ご紹介
レジデンス
阪急レスパイア
焼肉TORAJI
海外のツキ板
日本の樹種でのツキ板も多くありますが、海外の樹種がいろんな樹種が多く、ストックしているツキ板は海外品が多くあります。
伝えすぎると難しいツキ板の世界
上記、コラム 【ツキ板が出来上がるまで】 2021年1月21日でも書いてますが、出来上がりまでの詳細はだいぶ端折っております。
不燃材をデータ通りに削るデザインパネルの製作のように、ツキ板で完成の出来上がりが最終的に見えにくさもあり、カットの方法でデザインが変わる話も単純ではありません。
伝えすぎるとさらりと理解はできるかもですが、実際に使う実体験としてリアルに感じることは難しいと思っています。
また可能性を感じすぎて混乱し、結果断念したなども多くあります。
過去に、ナグリ調にホワイトオークを貼った事例がありますが、「なるだけ不規則感と無垢感を出したい」とのリクエストで、ツキ板のカットのピッチまで全て細かくサイズ指定されたことがありました。
ツキ板の歩留まり(全部使えないため)があり、使用する枚数が増え(指定されたことで)、結果コストに反映さぜるえなかった苦い過去もあります。結果、イメージさえあればプロである弊社に任せて欲しい、ということに紐づきます。
デザイナーがそこまでやることに対して悪いことではないのですが、仕事のフレキシブルさやコストを考えた提案ができなかった歯痒さも感じたことを覚えています。
弊社には、これから新しくツキ板の製品を提案していく展開があります。まだ詳しくお伝えできませんが、ツキ板を使って空間を考えるデザイナーやオーナーにとっても素敵になる、そんな展開です。
今後も価値ある情報を微力ながら発信できればと思っています。
長文お読みいただきありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?