食べ放題への憧れが尽きない癖
バイキング、ビュッフェ等はいわゆる食べ放題は場所にもよるが、1500~5000円といったところが相場だろう。
最近は、有名ホテル主催のスイーツに特化した食べ放題も多くのメディアに採り上げられていることから、すでに常連化している人もいるだろう。
私も食べ放題が好きだ。
行ったからには元を取ってやろうと必死に食べるのだが、正直10回行って1回元を取れるかどうかのレベルで、必ず食べ負けるのがオチである。
そして、食べ負けた後には損したという気持ちが頭を支配するだけでは終わらない。お腹がきつくて、その日一日何もしたくなくなり、後悔という感情もおまけに付いてくるといった具合である。
しかしながら、これだけ酷い目に遭ったにもかかわらず私は反省できない。
なんと、時が経つとすっかり忘れて、ちょっとの事でも自分へのご褒美と称してスイーツを食べてしまう典型的な痩せれない人のごとく、また懲りずにお店の扉をくぐってしまうのである。
なぜ懲りないのか?
バイキングであれだけ痛い目に遭っているにも関わらず、なぜ私を含めみんなは、また食べ放題の店を一生懸命探して、行ってしまうのだろう?
1.何が出てくるかわからないという期待感
普段私たちは、自らや家族が作ってくれた料理、コンビニやスーパーで買ってきた弁当、外食にて決められたメニューの中から選ぶといったことで食事をしている。
一方、バイキングや食べ放題はどうだろう?
事前にネットで下調べしても、詳細な料理まで載っていないのが大半である。
品数も多いし、月や季節ごとに内容も入れ替えるので、サイトの管理の手間があるのかもしれないし、ライバルに真似されないように情報制限しているのかもしれない。
いずれにせよ、結果として、何が出てくるかわからないというガチャのようなワクワク感を演出してしまっているのである。
2.自由に選べるという贅沢感
普段の私たちの食事は多くてもせいぜい5品ぐらいだろう。
一方バイキングは何十種類といった形で一桁レベルが違うのである。
このレベルを一人で作ろうと思ったら、丸1日かけても何とか作れるかどうかのレベルだろうし、できたとしても食べる前に力尽きてぐったりしているはずで、正直、非現実的な話ではないだろうか。
そんな不可能なことを実現してくれるのが食べ放題である。
幼少の頃に童話で読んだ、アラブの王様の宴席に呼ばれてズラリと並ぶ料理を好きなように食べるという理想をリアルに叶えてくれるのが、まさに食べ放題なのである。
3.好きなものを集中的に食べれるという偏食感
日常生活において、好きなものを食べまくるということを実施するためには、まず大量に買い溜めるという行為を行う必要がある。
この大量に買い溜めるという行為は2つの懸念がある。
1つはお店の在庫を買い占めるという行為が必要があり、『この人はなぜこんなに買うのだろう?』という店員の冷たい目に耐える必要がある。
そもそも相手が思わないかもしれないし、私は客だという態度で臨めばどうでもいい話かもしれない。
もう一つ問題は、買った後の話である。
大量に買ったはいいものの、家に在庫をストックできる場所がない場合である。
常温保存ならまだしも、冷蔵が必要ならその在庫だけで埋め尽くされてしまい、日常生活に支障をきたしてしまう可能性があるといったことである。
だから、大量に買い溜めるといったことを行うにしても、事前準備がなかなか面倒臭いのである。
そこで登場するのが、バイキングである。
面倒なストックから調理まで行って提供してくれるのだから、神にさえ見えてくるかもしれない。
そして、もう一つバイキングに参加していいことがある。
それは、何をどれくらい食べても家族や知人に小言を言われないということだ。
家族や知人は自ら食べることに必死だし、あなたの偏食を見たところで、自らも後ろめたい行いを行っているので、今日は食べ放題だから許そうという気持ちになっているはずだからだ。
つまり、バイキングや食べ放題に家族や知人を巻き込むと偏食してもいいという免罪符をゲットできるのである。
これまでの話をまとめると、
1.何が出てくるかわからないというワクワク感
2.自由に選べるという贅沢感
3.好きなものを集中的に食べれるという偏食感
これらの3つの理由が、食べ放題につい行ってしまう要因なのかもしれない。
まあ、要因がわかったところで、食べ放題癖はすぐに直りそうにはなさそうだ。
そういえば、これと同じような感覚になった場所がある。
それは、ディズニーやUSJなどのアミューズメントパークである。
今回のイベントはどんな感じで攻めてくるのかというワクワク感、たくさんあるライドの中から何から乗っていってやろうかという自由感、そして、気に入ったイベントやライドに繰り返し乗るという偏食感。
そういう意味で、バイキング好きな人はアミューズメントパークも大好きなのかもしれない。
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