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歌詞を読む72 「 八十神驚歌 」

「 八十神驚歌(やそがみきょうか) 」


八十神(やそがみ) 来たりて  うさぎに 会いたり
うさぎは 赤肌  瀕死の うさぎさ
「潮を 浴んだら  風に あたりなよ
そしたら おまえも  元に 戻るだろ」
 
うさぎは そうして  余計に 苦しみ
皮膚は ひび割れて  痛くて 泣いたよ
そこに 現れた  かの大国主(おおくにぬし)
八十神(やそがみ)の 荷物  持たされて いたね
 
うさぎは 言ったよ  隠岐島(おきのしま) のこと
和邇(わに)を 欺いて  並ばせた ことを
「うから やからの  ともがらの 数を
数える ふりして  海を 渡ったさ
 
和邇(わに)の 怒りは   牙に 表れて
おいらの 着物は  まるはだか になった」
 
 
かの 大己貴(おおなむち)は  うさぎを 助けて
その身 癒して  肌は 元どおり
 
うさぎは 白色  取り戻し これが
世には 因幡(いなば)の  白うさぎ でござい
 
うさぎを 友とす 美しい 八上(やかみ)は
婿に その男  大己貴(おおなむち)を 選ぶ
 
怒った 八十神(やそがみ)  共に 謀(はか)りて
巨大な 石に  火をつけ 燃やした
 
イノシシと 嘘を  ついて 大己貴(おおなむち)に
燃え盛る 石を  落とし 殺した
 
兄に 殺された 大己貴(おおなむち)は 死ぬ
母は 嘆いて  天に 祈ったよ
祈りは 通じて  サキガキ 姫と
うむぎの 姫とで  生き返 らせた
 
 
その後も 八十神(やそがみ)  大己貴(おおなむち) のこと
殺そう とするも  いつも 生き返る
なぜか 弱いのに  なぜか 強い神
不思議 大己貴(おおなむち)  国を 治めるよ

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