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歌詞を読む87 「 祈り 」

つめをたてるにはこの壁は厚すぎる
耳を澄ますにはこの頃は静かすぎる

生きてゆくのには生きる意味は必要なのか
何でもないと嘯(うそぶ)いてぼくはまた人間になれない

頂上が見えなければいい
決めたはずのゴール わざと先に延ばしてゆく
まだ必要と言って

手に入れたはずのぼくの影が闇に紛れる
あなたがどこか分からない
この声よ せめて空まで歩いてゆけ

飛び越えたはずの小川また前に横たわる
大きく速くなっていて泳いでも渡れない

大事なものを探しては大切な何かを放り投げた
どこにもないはどこにある? ぼくはまだ大人になれない

鏡なんてなくなればいい
水たまりに映る空 こなごなに砕きつぶす
また明日には会えない

手に入れたはずのぼくの影が闇に負けてる
あなたが誰か分からない
この頭 せめて垂れては目を閉じる

言葉を下さい
水を下さい
僕には見えない ぼくの顔が
どんな顔して立ち尽くすのか

手に入れたはずのぼくの影が闇に紛れる
あなたがどこか分からない
この声よ せめて空まで歩いてゆけ

手に入れたはずのぼくの影が闇に負けてる
あなたが誰か分からない
この両手 せめて心の前に組む

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