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# 48 自分の欲は”適度”に満たす

この記事では、自分の欲を”適度”に満たすことの大切さについて考えていきます。キーワードは、下記の3つです。

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資本主義の本質とは?

現在は、中国やロシアなどかつての社会主義国も含めて、世界中の国々が資本主義をベースとした経済活動をしています。

イギリスで18世紀の産業革命によって成立して以降、

農業社会→工業社会(産業革命)→知識社会(IT革命)

と人々の社会基盤は大きく変化していきました。(過去記事でこの辺りのことを詳細に紹介していますので、気になる方はご一読ください)

資本主義の限界説が説かれたりしていますが、代わりとなる経済活動の仕組みを見つけ出すことはできず、現時点では最善の仕組みであることは間違いないでしょう。そして、なんだかんだ今後も何十年と続くと思っています。

なぜなら、資本主義の本質は、”人間の際限のない欲望” だからです。とどまることのない欲が源泉となって、人々が競争することで社会が発展する。こうした仕組みは、後述の人間の本質と見事に一致しています。

人間の本質とは?

過去記事でも述べましたが、現在、世界中のだれもが ”自分らしくありたい” という欲求を強く持っているかと思います。

皆さんも、「○○のようになりたい!」、「○○をやってみたい!」、「○○が欲しい!」といった感情をお持ちではないでしょうか。

アメリカの心理学者アブラハム・マズローは、「人間は自己実現に向かって絶えず成長する生きものである」と仮定し、下図のとおり人間の欲求を5段階に分類しました。そして、この欲求を満たそうとする習性こそが人間の本質だと思います。

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この分類を理解する際に重要なポイントが2つあります。それはズバリ、

① 欲求は流動的であること
② 常に1つ下の欲求が満たされると次の欲求を満たそうとすること

です。どういうことかといいますと、現時点で「所属と愛の欲求」を満たせていても、例えばパートナーと別れてしまったら、私たちはまた「所属と愛の欲求」を満たすために奔走してしまうのです。

また、幸運なことに「自己実現の欲求」を満たせたとしても、例えば交通事故にあって死に直面した場合、誰もが命だけ助かってくれればもう何もいらないと思うでしょう。(そのような状況で、他人からの承認が欲しいという人はいませんよね)

つまり、私たちは常にこの5段階のどこかに位置していて、1つ上位の欲求を満たすために奔走している。そして、その奔走は流動的に変化するため、一生終わることはないのです。(この奔走に多くの人がつかれているからこそ、欲の否定をすすめる本が売れているのです)

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幸せには上限がある?

皆さんも経験がありませんでしょうか。

暑い夏に、喉がカラカラの時に、ビール(お好きな冷たい飲み物)を一杯飲んだ時の幸福感。いつも以上に”うまい!”と感じられて、幸せな気持ちになりますよね。

ただ、その一杯だけで終わればいいのですが、一杯目が美味しいとつい二杯目頼んでしまいますよね・・・
そして、三杯目、四杯目、五杯目と・・・そして気づきます。なぜか、全然幸せじゃないと、、、(笑)

こうした現象は、限界効用逓減の法則と呼ばれます。小難しい用語ですよね。(経済学用語です・・・)

分かりやすく言うと、人間は何ごとにも慣れる生き物なので、同じことを繰り返しても得られる満足度には限界があるよという意味です。

例えば、上述のビールの例では下記のグラフで表現できます。ビール1杯目の満足度は大きく、追加するごとに満足度が減っていくことがわかります。

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こうした現象には、年収や貯蓄にも当てはまると言われておりますので、私たちは次のことを意識する必要があります。

自分の欲求を”適度に”満たすこと

いくらビールが美味しく感じられるからと言って、飲み続けても満足度が上がり続けるわけではないですし、度を越せばむしろ健康に悪いです。

だからこそ、自分の感覚に合った形で”適度”に欲求を満たしてやる、セルフコントロールが大切になります。

まとめ

どんなに成功している人でも幸せそうに見えない人っていますよね。

そういう人は、限界効用を意識せず、とにかく自分の欲を満たすことに血眼になっているからだと思います。

ただ、それはある意味で自然なことです。なぜなら、人間は自分の欲求を最大限に満たすために行動する生き物だからです。また、そうした習性を助長する資本主義という仕組みの中で私たちは生きているのです。

資本主義(欲望を刺激する)⇔人間(欲望を最大化しようとする)

この相互作用が成り立つからこそ、資本主義は最善の仕組みであり、なんだかんだ今後も何十年と続くのです。

そのことを前提に、人生100年時代を楽しく生きていくためには、自分の欲求を”適度に”満たすことが大切になります。(欲の完全否定は、生きていくための原動力を否定するようなものなので、おすすめしません)

この記事が、成功しているのにいまひとつ幸せを感じられない人、とめどなく湧いてくる欲望に疲れてしまっている人にとって、参考になれば幸いです。

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