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痩せたいなら、肉を最初に食べないで!

本日の学びを共有します_φ(・_・
参考書籍はニュートリションケア2017.2


近頃「ベジファースト」や「カーボラスト」といった言葉が世間に浸透しているように思います。

これは、食後の血糖上昇を緩やかにするために、野菜を先に食べる、主食を最後に食べることを意味します。

食事のとき野菜から先に食べると、野菜に含まれる食物繊維が小腸からの糖質や脂質の吸収を抑えて食後高血糖を予防してくれる。加えて野菜をよく噛んで食べると満腹中枢が刺激され、食べすぎを防ぐことも期待できます。

食べる順番を意識することはダイエットに効果的!

食後の血糖上昇を緩やかにする効果は、野菜に限らず、魚やお肉、卵、大豆製品などのおかずから先に食べても同じことが知られているので、おかずから先に食べている人もきっと多いはず。

しかし、ここでダイエット中の方には残念な落とし穴が!

それは、
肉料理から先に食べてしまうと、結果的に太りやすい体になってしまう
ということです。

これは食事の時に分泌されるホルモンが関係しています。


食事のときに分泌されるホルモン

インスリンというホルモンをご存じでしょうか。

良く知られているホルモンだと思います。体内で分泌されるホルモンの中で、唯一血糖値を下げる働きがあります。(インスリンによって吸収された余分な糖は、肝臓、筋肉、脂肪組織に蓄えられます。糖尿病になるとこのインスリンがうまく働かなくなったり量が減ったりします。)

インスリンの分泌を促すホルモンも体内から分泌されるのですが、そのホルモンは「インクレチン」と呼ばれています(総称)。いま知られているおもなインクレチンは、GIPGLP-1

今回注目するホルモンはGIPのほう。

GIPには、栄養素を脂肪細胞に取り込みやすくさせる性質があります。腸から吸収したエネルギーを脂肪として効率よく蓄えるので「倹約ホルモン」として知られています。

GIP「わたしってなんて倹約家♪」

GIPは、消化管に炭水化物や脂質、たんぱく質が入ったのを感知して上部小腸から分泌され、膵臓からインスリンの分泌を促します(血糖値に応じて分泌効果は異なる)。

栄養素の中でも特に脂質(脂肪酸)がGIPの分泌を強力に促します

高脂肪かつ高血糖になりやすい食事(油と甘い糖類の組み合わせ)は太りやすいのもうなずけますね…!

肉を食べるとGlP分泌が促される

では、肉を先に食べることとGIPってなにか関係があるの?というお話し。

GlPは、脂質である脂肪酸に反応して分泌が促されると言いました。

肉には、飽和脂肪酸や一価不飽和脂肪酸が多く、
魚には、EPAやDHAなど多価不飽和脂肪酸が多く含まれます。

この含まれる脂肪酸の違いにより、肉料理を米飯より先に摂取すると、魚料理を先に摂取した場合に比べて、GIP分泌亢進が著しく上昇することが分かっています。

つまり、食事の時に肉を最初に食べるとGIP分泌が促進され、脂肪をため込みやすくなる、ということです

■GLP-1の変化
ちなみに、同じインクレチンのGLP-1に関しては、魚や肉料理を米飯より先に食べたとき、どちらの場合でも分泌が亢進され、胃の働きが緩やかになり、胃排泄時間が2倍以上に延長することが明らかになっています。

倹約ホルモン「GIP」の働き


GIPは肥満や体重増加を促す働きをもっています。

高脂肪食を食べたときにGIP分泌は更新し、脂肪細胞への栄養素の取り込みを促進。効率的に脂肪細胞に脂肪が蓄積されて肥満を引き起こします。GIP分泌が少ない場合、余分な脂肪は脂肪細胞に蓄積されず、肝臓や骨格筋でエネルギー源として消費され、肥満は引き起こされません。

日常的に高脂肪食を摂取していたり、肉食が続いている場合、GIP作用が増強して脂肪蓄積に傾いていることが考えられます。

要は、脂質は控えて肉に偏食しないバランスの良い食事が大切ということです◎

GlPの働きをまとめると次の通り
・インスリン分泌を促す
・脂肪細胞で脂肪をため込む
・骨にカルシウムをため込む
・腸蠕動を抑制する
・胃酸分泌を抑制する など

まとめ

ダイエットや健康に気を遣うなら、食事を食べるときはまず先に野菜から食べるが正解です◎

野菜がない時は、肉以外のおかずから食べましょう。

また、消化管ホルモンの観点から、肉料理を長期的に食べると、肥満リスクを上昇させる恐れがあるので、食べる順番を守るだけではなく、たんぱく源が肉に偏っていないかを確認するのもダイエットへの一歩かもしれません。

高齢者など、食が細くなって、体重減少してきたという方には逆にお肉から先に食べることをおすすめします。

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