「ゲーム性」の定義
is 何?
用法
ゲーム性がある
ゲーム性がない
ゲーム性がシンプル
ゲーム性に乏しい
ゲーム性が高い / 低い
ゲーム性が深い
ゲーム性が変わる
ゲーム性が異なる
ゲーム性≒駆け引き
確かに!!!
例えば、よく例に出されるジャンケン。そのままではゲームではあるもののゲーム性は皆無ですが、パーで勝ったときだけ相手の尻を叩けるとしたら? 途端にゲーム性=駆け引きが生まれます。
ゲーム性がある=駆け引きがある
ただ、落ち着いて考えるとこれはゲームという文脈があるから成立していて、「逮捕されるかもしれないが大金を稼げるから銀行強盗をしよう」なんてリスク・リターンをゲーム性と呼ぶのはジョーカーくらいなものです。
リスク・リターンの性質も大事なところで、命を失うかもしれないが一億円を得る、というのは典型的なデス・ゲーム性を帯びてますが、100万円を失うかもしれないが100円を得る、なんて賭けはアカギしか喜びません。
クソ、コミックの登場人物は狂人ばかりか。
ゲーム性=熱中できる駆け引き
とするのはどうでしょう。ジョーカーやアカギでない一般の人々が熱中できるという前提を置けば、そのリスク・リターンがゲームじみているという性質を満たせそうです。
ゲーム性がある:熱中できる駆け引きが存在する
ゲーム性がない:駆け引きが存在しないか、熱中に至らない
ゲーム性がシンプル:ゲームはシンプルな駆け引きを持つ
ゲーム性に乏しい:ゲームは駆け引きか熱中できる要素が不十分である
筋が良さそうです。
しかし……
ゲーム性が高い:熱中できる駆け引きが高い
……? やはりまだ何かが足りないようです。つまり、ゲーム性を比較したときにそれが何を比較しているのか、という内容ですね。
複雑さ? 選択肢の広さ?
三目ならべ(○×ゲーム)と囲碁を比較してみましょう。誰もがこの二つのゲーム性を比較したとき、「囲碁の方がゲーム性が高い」と言うはずです。
では、ゲーム性の高さとはなんでしょう? この二つを考えてみると、おそらく複雑さや選択肢の広さでしょうか。
他にも、ゲーム性の高いゲームといえば何が思い浮かぶでしょうか。
将棋
テトリス
グランド・セフト・オート
マインクラフト
ゼルダBoTW
アーマード・コア
こう並べてみると、「奥深さ」という言葉はよくその性質を表しているのではないでしょうか。
ゲーム性が高い / 低い:奥深い駆け引きをもつ / もたない
良さそうです。これでゲーム性を比較することができました。
ゲーム性はその駆け引きの性質も表す
一方で、ゲーム性という言葉はその内包する「熱中する駆け引き」の性質そのものを表すこともあります。「この二つはよく似たビジュアルのゲームだが、ゲーム性は異なっている」と評されたとき、その意味は「駆け引きの性質や遊び方が異なっている」となります。
ゲーム性が変わる:駆け引きの性質が変化する
ゲーム性が異なる:駆け引きの性質や遊び方が異なっている
その他にも、「フロム・ソフトウェアのゲーム性」「マイクラみたいなゲーム性」といった文脈でも使われますね。「らしいゲーム」と表現するとき、ビジュアル面ではなくゲーム性を取り上げる際はそのリスク・リターンの性質や、奥深さが比較対象となります。
まとめ
以上をまとめると、ゲーム性という言葉の定義は以下の通りです。
ただ、ゲーム性という言葉は定義より先にあまりにも多くの方が使っている言葉ですし、そういった言葉は時代と共に変化するものなので③も出てくるかもしれません。あるいは既にあるかも。
しかし、とりあえず「ゲーム性が無い/低いんだよ!!」なんて上司や講師に怒られたら、熱中できる駆け引きが無いか、その奥深さが足りないんだな、と理解しておきましょう。もしかしたら、その上司/講師もわかってないかもしれませんし。
ゲーム性の高め方
では(?)ちょっとゲームデザインの話をします(?)。
ゲーム性を高めるには何をすれば良いでしょう。お手本があるようなポピュラーなゲームジャンルであれば、先人の知恵を研究すればなんとかなります。2D アクションやシューティングゲームなんかはその根幹のシステムがバッチリとリスクリターンを網羅しているので、よっぽど変なことをしない限り、一定のゲーム性が保証されていると言えます。
一方で、ちょっと挑戦的なシステムを作ると、たちまちゲーム性がどこかに吹っ飛びます。一通り作ってみて遊んでみたら、ただのミニゲーム集やインタラクティブ絵本になってしまった、なんてことも……。
それを避けるためには、以下の要素に気をつけてみてください。
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