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WEEKLY CINTERTOTTING NOTES : 12/20/2019

・12/14「ファイティング・ファミリー」シネクイント (2回目)
あまりに感動したのでもう1回観たくなり、すごく良かったからと夫も誘いました。2回目の鑑賞では、いかにペイジがとある偏見を持って周りに接していたかが良くわかり、またザックの教育者としての性質は妹に対してだけでなく大勢に行き渡っていたことが本当によく見えてきた。すごく良くできた脚本だ。それを改めて感じているとまた、全てがわかっているのに号泣。今作で膝から崩れ堕ちそうになるほどに胸が熱くなったのは、ザックとロイの会話のシーンです。イラストレビュー描きたいな。

・12/15「マリッジ・ストーリー」NETFLIX (今年95本目)
今年中に観たいが映画館に行けるかわからん…となり、NETFLIXで鑑賞。できれば劇場で観たいです。「マリッジ・ストーリー」、アダムドライバーとスカヨハの離婚モノ。監督は「フランシス・ハ」などのノアバームバック。ゴールデングローブ賞ノミネートされまくり。

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冒頭、自分が思う相手の良いところをモノローグで語り、映像でその様子が映されるのだけどそのシークエンスがとっても良くて、すでに泣けてきてしまう。本当に可愛らしくてずっと観ていられるのだけど、人生そうはいかない。離婚モノであるということはすでに知っているので、どうしてこのふたりが?と思ってしまうのですがあとはそれを知っていく展開。とてもつらい。これは最悪な泥沼だ、命を落とさない戦場だと言われた通りの争いの様子。なるほど…というほかない。

アダムドライバーは本当にいい役者だな。神経質な人柄が生きている。とある場面で致命的な失敗をしてしまう彼の間の悪さがまたいい。うまくやれてるように見せかける内向的なスカヨハもいいですね。

なんとか映画を観終えたころには宝物のような余韻が待っていた。とっても悲しいのだけど、素晴らしい過去は確かにあり、それはこれからも違う形で生きていくという人間らしい抗いがあった。とてもいい映画だった。LAはとにかく広いということもよくわかった。

・12/18「家族を想うとき」新宿武蔵野館(96)
初めての新宿武蔵野館。かわいー。映画の宣伝用の看板や上映中のものもとても可愛くディスプレイされていて、劇場内をウロウロするのも楽しかった。スタッフの工夫が伝わってきます。

予告で「最強のふたり」(だいすき)のアメリカ版「THE UPSIDE」をよくよく見ていたら、ケビンハートが出ていて、観る予定はなかったけど気になってきました。

オリジナルでは冒頭のSeptemberやダンスシーンのBoogie Wonderlandが最高だったのだけど、今作では音楽はどうなってるんだろう?

「家族を想うとき」、「わたしは、ダニエル・ブレイク」に続くケンローチ監督の新作。引退表明撤回して世に発表した今作、監督は本当に怒っていた。

舞台はイギリス。個人事業主とは名ばかりの劣悪な労働条件のもと、宅配ドライバーとしてなんとか今の生活から脱出しようとする父のリッキー、訪問介護士として働く母アビー、グレる寸前の兄セブと家族のことが心配で泣けてくるほどに関係修復に努める妹ライザの家族の物語。

この切迫した現実的な地獄、何かを思い出すなと思ってあとから調べたら「サンドラの週末」でした。内容はやや違えど仕事orDIEという息の詰まる空気を思い出しました。

父であるリッキーは、知らないことが多すぎる。そうは思ってしまう。特に娘から仕事に関して質問されたときに彼の偏見に満ちた答えが印象的。でも言及したいのはそういったリッキーに対するたられば話では全くない。理不尽な条件化で働く彼に対しての「もっと他の道があるのでは」は当の本人はなかなか届かない。なぜ届かないのかということだ。

あの人もこの人も、この映画を観ればいいのにと思わざるをえない。

お父さんは乱雑な人なんだけど挽回しようととても懸命だったこと。お母さんが心を込めて働く本当に立派な介護士だったこと。まだうまく表現しきれないけど、お兄ちゃんは才能に溢れていたこと。妹はいつだって家族のために行動していたこと。全てが切ない。

鑑賞後、明治神宮前で降りて、表参道のイルミネーションを見ながら少し離れた待ち合わせ場所まで歩いていきました。少しずつ街の地理がわかってきたような気がする。うれしい。映画好きの絵描き3人で集まって今年ベストについていろいろ話し込む。楽しかった。

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