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『天真爛漫ミイラガール』

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脚本:大川祥吾
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『天真爛漫ミイラガール』第3話(全3話)

『天真爛漫ミイラガール』第3話(全3話)

15. 爛子の実家・部屋(朝)寝起きの爛子。相変わらず包帯まみれ。カーテンを開け窓の外を眺めている。そこへスマホに着信。
画面を見て慌てて姿勢を正し、一度スマホを机に置き、手を合わせ祈ってから出る。

爛子「(深呼吸して)もしもし」

三橋・声「あ、もしもし三橋です」

爛子「お疲れ様です」

三橋・声「お疲れ様です遅くなってすみません、こないだの最終選考の件なんですけど」

爛子「はい」

三橋

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『天真爛漫ミイラガール』第2話(全3話)

『天真爛漫ミイラガール』第2話(全3話)

7. 走行中の車内(夕方)来た時同様、曽太郎が運転している車に助手席に恵、後部座席に爛子が乗っている。後部座席のベビー用品の箱が来た時よりも増えており、爛子が座るスペースが狭くなっている。

爛子「え、明日の飲み会に、木下先生も来るってこと?」

曽太郎「想像したら緊張してきた」

恵「久しぶりでしょ? 爛子」

爛子「うん、卒業してからは会ってないから、もう5年?」

曽太郎「なんか腹筋痛くなっ

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『天真爛漫ミイラガール』第1話(全3話)

『天真爛漫ミイラガール』第1話(全3話)

1. 都会の道路道行く人々とすれ違いながら、颯爽と歩いている爛子(23)。
全身の7割が淡いピンクの包帯でぐるぐる巻き、左目は包帯で隠れ、左腕もギプスで固められ三角巾で吊るされている。
異様な風貌の彼女だが、道行く人々は誰も彼女に目を止める事もなく、爛子も真っ赤なスーツケースを引きながら軽快に歩いている。

タイトル「天真爛漫ミイラガール」

2. 田舎の駅前の駐車場改札を出て駅から駐車場へ歩いて

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