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中小企業診断士実務補習 第3クール後半1日目②

前半戦で方向性は固まったが、インターバル期間中に皆の想いは深化し、同時に暴走もしている。

当たり前だ。妄想を広げないと、たった2時間のヒアリング結果で、現状分析、未来予想、提案なんてできない。

午前中いっぱい使って、インターバル期間中の成果を披露し、方向性を再確認する。

チームス上でやり取りしていたとはいえ、リアルの方が会話は弾む。ああいえばこういう。

議論が堂々巡りする。ということは、皆が引っ掛かっている重要な論点ということだ。時間をかける。みんな頭にイメージはできているが、言語化できない。

キーワードというかキラーワードとしてプレゼンに使いたいから、それが決まらないと締まりが悪い。ぼやける。

各自のパートの説明に行っては、またそのワードを探す。一休さんと違い、ポクポク、チーンとはいかない。

現社長は自分で立ち上げた事業しか管理せず、会社のコア事業は会長が行っているのが現状。

「会長の従業員だし、従業員もあと数年で退職だし、利益率も低いから、撤退してもいい・・・」と若社長は言った。

でも、色々分析した我々からしたら、「その事業から撤退したら、どこで利益をだすの? 他の事業は、ほぼほぼ赤字ですよ。」「折角、長年培ってきたBtoBの取引先を手放すの?ありえない」

現社長はBtoCの経験はあるし、実績も出している。しかし、BtoBの経験がない。そこから生まれる自信のなさと会長への遠慮に基づく発言にしか聞こえない。

我々が提案したいのは、「社長、現実から目をそらしてはいけませんよ。逃げないでください。伝統が途絶えますよ。」

会長依存からの脱却。社長のリーダーシップ発揮。

現社長の抱える業務を他へ委譲。空いたところへ会長の業務を伝承する。本来、社長としてやるべきことをやっていないことへの警鐘。

「(真の意味での)事業承継を提案します」

どういう意味? 事業承継なら、社長になった瞬間に完了してますけど?

我々は、皮肉を込めてこの言葉を使う。会長に重要な電話が入っている時点で、取引先からは社長と見られていませんよ。


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