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仮面の奥、子供な素顔が見通せるメガネを、ポケットに。(文章筋トレ33日目)

ライティングの基礎力を上げるには、「筆写=理想の文を書き写して分析」するのが良いらしい。
SHElikesのライティング入門コースで教わったので実践!
「伝えられる力」を伸ばしたい!
千里の道も一歩から、ということで、ゆるく楽しく継続したい。

今日は、江國香織さん「いいのだ、ということ」(「とるにたらないものもの」p186より、約980字)を筆写。

文面を写して、文章の構成や気づいたことなどを書き込んでいる。

「子供」と「大人」は地つづき

いくつケーキを買おうが、車を運転しようが、
大人になった今、誰にも咎められない。びくびくしなくていい。
そのことにいまだに慣れない、という江國香織さん。
世の中は理不尽だらけだ、と子供の頃の記憶が今もしみついているそう。
そのぶん自由や喜びを感じる、といったことも書かれている。

ほんとに?こんなに有名になっても、誰もがたどり着けるわけではない場所にいても?
意外だし身近に感じてしまった。

「大人」について、本文中に「言葉の通じる大人みたいな顔をしているが、言葉の通じない子供が大きくなった者たちなのだ」とある。
そうだ、みんな例外なく子供だった頃があるんだ。しみじみと不思議。

子供から大人になるって?
江國香織さんはこう考えているのかもしれない。
「理不尽さから抜け出すために自由を求めていくこと。そのなかで装備や仮面を増やしていくこと。
ただし、何重にもつけた仮面の下の素顔は、子供のままだということ」

そうだとしたら、少しやさしい気持ちになれる気がする。
何重にもつけた仮面の奥。
その子供な素顔を見通せるメガネを、ポケットに入れておきたい。
そしてこの世界が、赤の他人だらけの排他的な世界に思えたとき、このメガネを取り出したい。
そのメガネ越しに見る世界は、もう少し足を踏み入れやすい世界。
自由を求めて懸命に何重にも仮面をつけ続ける、そんな人の集合である世界。

バリアは溶けて、ゆるやかな繋がりが感じられそうだ、と思う。

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