絵本専門士による絵本まるごと研究会

「絵本まるごと研究会」は、第1期絵本専門士で絵本専門士養成講座講師の波賀稔さんが船橋み…

絵本専門士による絵本まるごと研究会

「絵本まるごと研究会」は、第1期絵本専門士で絵本専門士養成講座講師の波賀稔さんが船橋みらい大学で立ち上げた講座です。現在は、第5期から第8期の絵本専門士が中心となり、得意分野を活かし、絵本の魅力を紹介しています。noteでは、研究会のレポートを中心に紹介していきます。

マガジン

  • 絵本まるごと研究会の課外活動

    絵本まるごと研究会のメンバーが、研究会を超えて活動をした記録です。

  • 絵本まるごと研究会開催レポート

    絵本まるごと研究会で開催した講座の記録です。

  • 印刷と製本のヒミツを知ると、絵本はもっと楽しくなる!?

    絵本を造本の視点から眺めてみませんか?このマガジンでは、絵本の構造や表現について考えてみたいと思います。これまで以上に絵本を味わい、楽しむことができるかも♪

  • 絵本専門士 藤得顕の「絵本の⽊」

    • 6本

    絵本は、楽しむためにある。 絵本は、読み⼿・⾒る⼈が⼀緒に楽しむから味わい深くなる。 絵本は、⼦どもはもちろん⼤⼈が読む“からこそ”楽しい。 絵本は、まるで⽊のようだ。 何も⾔わず、そこにくる様々なものに恵みをもたらす。 現役保育⼠が実際に⼦どもと絵本を読んで感じたことや考えた事を記事にし、保育⼠・⺟親・⽗親が絵本を⼦どもとより楽しむヒントをご紹介しています。

最近の記事

絵本ワールドin京葉(紀尾井町キャンパス)に出展しました。

2023年10月14日(土)~15日(日)、絵本まるごと研究会は、城西国際大学紀尾井町キャンパスで開催された「絵本ワールドin京葉」に出展しました。 1.ポスター展示これまでに絵本まるごと研究会で取り上げたテーマと参加者が選書をした作品の紹介をポスターにまとめ、掲示しました。 また、選書の理由や作品の魅力を掲載したレポート(※)を元に、配布資料を作成しました。 【紹介した作品】 お立ち寄りいただいた方々からは、 「お薦めの絵本が、テーマごとにまとめて大きなポスターに掲

    • 評論社さんの冬のフェア2023で絵本を紹介させていただきました!

      評論社さんが書店に配布するフェアのパンフレットに、私たちがお薦めの絵本を紹介いたしました。 POPを作成させていただきましたので、書店の絵本コーナーで見つけてくださいね。 ぞうのババール ぞうのババールは初めて行ったデパートのエレベーターで昇ったり降りたりが面白くて…その後どうなったかな?(東京都 相沢和恵) アンナの赤いオーバー 終戦後、物不足の中で母娘が作り上げたXマスプレゼント。大切な物を手放す勇気と母の愛が心に染みる実話。(神奈川県 矢阪亜希子) ラン パン

      • 第37回絵本まるごと研究会

        令和5年8月27日(日)の第37回絵本まるごと研究会のテーマは、「認定絵本士養成講座について学ぶ~講座の様子と学生の学び~」でした。今回は、第5期絵本専門士であり、保育者養成校にて認定絵本士養成講座の講座担当を務めております野見山直子と小屋美香が担当させて頂きました。研究会では、認定絵本士養成講座の概要とそれぞれの養成校での講座の様子、そして講座から学生がどのような学びをしているかについてをお話致しました。 ■認定絵本士養成講座とは  「認定絵本士養成講座」制度は"子ども

        • 第36会絵本まるごと研究会

          令和5年7月30日(日)絵本専門士による絵本まるごと研究会第36回では、「アイスブレイクの引き出しを増やそう」をテーマに、第五期絵本専門士の森景子と増田穂里が担当させていただきました。 はじめに、プロフィールをご紹介させていただきます。 森景子 北海道在住 元幼稚園教諭・幼児教室講師。NAKカルチャー教室を始め、親子向けのイベントから幼児教育従事者や政経セミナーまで、絵本を媒体にした活動をしています。 増田穂里 埼玉県在住 荒川区で一校専任の学校司書。公共施設や教育機関等

        絵本ワールドin京葉(紀尾井町キャンパス)に出展しました。

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          第35回絵本まるごと研究会

          今回のスピーカーは2名。 石坂律子(兵庫県在住。図書館勤務を経て現在は子育て支援室スタッフ。公民あらゆる場所での絵本読みは25年以上。そのほとんどが未就園児と保護者対象) 中河原優子(茨城県在住。司会業・子育て支援業に従事。図書館でのお話しボランティアの他、公民館等で親子向け絵本ワークショップなどを多数開催。) 二人とも長きにわたりあかちゃんやあかちゃんを連れた保護者と関わりながら絵本を読んできました。今回はリアルな現場で読み合う中での声や事例を通して、あかちゃんと絵本につい

          第34回絵本まるごと研究会

          2022年7月に開催した第28回絵本まるごと研究会が大盛況でしたので、再び昔ばなし絵本をテーマとした研究会を開催しました。今回は、どんな作品がどのように紹介されたでしょうか。お楽しみください。 魅力を感じる所は、後半の場面で馬方がやまんばの家の屋根裏から仕返しをする場面。絵本の縦面と横面を使い視覚表現に工夫されている点です。登場人物の表情もどこかこっけいさを感じる。残酷なシーンもあるように感じるがよく絵を見ていくと、残酷なシーンの描き方が過激ではなく子どもが想像する余白を残

          第33回絵本まるごと研究会

          ⒈ はじめに 第33回絵本専門士による絵本まるごと研究会を担当させていただきました、第5期絵本専門士の相沢和恵です。埼玉県にある浦和大学こども学部こども学科で保育者養成の教員をしております。  東京の私立短期大学保育科を卒業後、幼稚園教諭として都内に勤務し、その後縁あって息子達が通っていた保育所で保育士として勤務、幼稚園・保育所で大勢の実習生を受け入れた経験から養成の道に入りました。    2019年10月に神保町の「ブックハウスカフェ」で、絵本専門士の講座で教えて下さった村

          第32回絵本まるごと研究会

          1月の研究会は、恒例の2022年新刊絵本をテーマとした選書会を開催しました。 現代は、自分の目や手足を使わなくても簡単に色々なことを知ることができます。自分もすっかり分かったような気になってしまいがち。自分の足で歩いて、自分の目で確かめて、からだ全部で感じて受け止める…そんな体験を大好きな家族とできたら、どんなに素敵なことでしょう。深い青と藍色の夜の風景、そして見開きいっぱいに描かれた「朝」… とても美しい絵本です。  この絵本を読んだ時、何十年も前の夏休みのある朝のことを

          第31回絵本まるごと研究会

          絵本の中には、文字のない作品もあります。どのように読み聞かせをすればよいのか、作者は解釈を読者に委ねているのかなど、いろいろと考えることができそうです。今回は一人一冊ずつ字のない絵本を紹介しながら、その魅力を探ってみました。 「字のない絵本」というお題は,日頃文字のある絵本を読むのが当たり前の活動をしている自分にとって,違った切り口で絵本を見る機会をいただきました。 知らない絵本もご紹介していただき,解釈が分かれる,というか分からない絵本もあり,そこを含めて面白いと思いまし

          第30回絵本まるごと研究会

          絵本まるごと研究会は、30回目を迎えました。 今回は、こみやゆう先生に翻訳作品についてお話を頂戴し、また参加者がこみや先生の作品について感じたこと、考えたことなどを発表しました。 こみやゆう先生によるご講演 【こみやゆう先生について】 翻訳家(絵本・児童書)。100冊以上の作品を翻訳。 2004年より東京・阿佐ヶ谷で家庭文庫「このあの文庫」を主宰。 1.どうして「翻訳絵本」と「創作絵本」を分けるのか?  絵本や児童書は、「日本」と「外国」に分けて配架されている場合が多

          第29回絵本まるごと研究会

          令和4年8月20日(土)の絵本まるごと研究会でスピーカーをいたしました兵庫県川西市在住の第5期絵本専門士、石坂律子です。26年前に地域の公共図書館で絵本のおはなし会ボランティアを始め、そこから縁が縁を呼ぶ形で多様な場所で絵本の活動をしてきました。場所が変われば目的や課題などが違います。実際の活動の場をご紹介しながらお話してまいります。 大阪生まれ大阪育ちの私は、約30年前に結婚して現在の住まい川西市の隣接市である兵庫県川辺郡猪名川町に住むことになりました。知人友人がひとりも

          第28回絵本まるごと研究会

          昔話のなかでは有名なももたろうですが、調べてみるとたくさんのお話があります。中でも、このももたろうは、鬼退治に出掛ける理由がしっかりとかかれています。また、さいご、鬼を許す場面で、多くのももたろうは宝をもって帰ってくるお話であるのにたいして、このももたろうは「たからはいらん、姫を返せ」ということで、姫を嫁にもらって帰ってくるという最後になっています。嫁にもらうときに相手のお父さんに戦いを挑むような比喩が込められているのかもしれません。犬サル雉のお供は、鬼が方位の丑寅の反対の方

          第27回絵本まるごと研究会

          はじめに令和4年6月19日(日)にオンラインで開催された第27回絵本専門士による「絵本まるごと研究会」の報告をさせていただきます。 話題提供させていただきました、第5期絵本専門士の德永加代です。私は、現在、帝塚山大学で教員をしております。中学校(国語)・小学校での経験から、豊かな言葉を育む絵本の力は大きいと感じています。学生と一緒にボランティア活動を通して、絵本の学習材としての可能性について研究しています。 今回は「言語感覚を豊かにする絵本の可能性」について、報告させてい

          第26回絵本まるごと研究会

          はじめに第26回絵本専門士による「まるごと研究会」で、小学校の国語授業について報告させていただいた、第5期絵本専門士の村田純子です。私は、現在、京都の小学校で教員をしております。小学校では、絵本は様々な場面で活用されています。国語の教科書には、絵本として出版されている作品が幾つも取り上げられています。また、道徳の授業で、児童に種々の考えを促すきっかけを与えたり、作品そのものについて話し合ったりすることもあります。日々の読み聞かせや学級づくりにおいても、絵本が児童の心を育むこと

          第25回絵本まるごと研究会

          2022年2月20日に開催した「第25回絵本まるごと研究会」は、特別企画として絵本専門士養成講座でお世話になった村中李衣先生をお迎えしました。 村中先生とのディスカッション 1.最近気になっている話題について、村中先生よりコメントをいただきました。 話題その1:日本の絵本と世界の絵本を比較して、日本の絵本が世界に通用するのか。日本の絵本の現状について。 海外の絵本が翻訳紹介される場合、評価の定まったかなりレベルの高い絵本であるという前提があるので、そのまま日本で手に入る

          第24回絵本まるごと研究会

          2021年1月30日に第24回目となる絵本まるごと研究会を開催しました。今回は2021年に刊行された新刊絵本の中からお薦めの一冊を紹介する毎年恒例の企画です。今年度より開催を12月から1月へと移動し、2021年に刊行されたすべての作品を対象としました。 『子どもの本で平和をつくる』(小学館 2021) 文:キャシー・スティンソン 絵:マリー・ラフランス 訳:さくまゆみこ 「この混乱した世界を正すことを、子どもたちからはじめましょう。そうすれば、子どもたちがおとなたちに、す