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vol.14 雨穴「変な家」を読んでみた(2023年最も売れた小説)

2024年3月映画公開

雨穴「変な家」(飛鳥新社)を読みました。

2023年に最も売れた小説、のうたい文句に惹かれ購入を決めました。



間取り

はじめに、戸建ての2階建ての間取りが掲載されています。

あなたは、この家の異常さが分かるだろうか。

いつもそうですが、この本のジャンルが何なのかすら分からず読み始めるので、今回はミステリーなのかな、くらいの感じで読み始めていきます。

問われている、この家の「異常さ」は、一見しただけでは全く分かりませんでした。

恐らくこの「異常さ」は、本のカギになっているはずなので、1分くらい間取りと「にらめっこ」したのですが、寝室が1階と2階にそれぞれあるので2世帯住宅なのかな?くらいしか疑問を持つことはできず、「異常さ」を見つけることはできませんでした。

最初にトリックを見破ることのできるチャンスがあるのに、見破れないことは、なかなか悔しいものがありました。


あらすじ

この本の主人公は「筆者(オカルト専門のフリーライター)」。

人生初の一軒家を買う決心した「柳岡さん」から、オカルトに詳しいという理由で筆者が相談を受けるところから始まります。

筆者は、設計士の「栗原」とともに、間取りを見ながら考察を進める、という流れです。

話が進んでいくと、スマホのニュースサイトで「東京都で遺体発見」の見出しが出ます。

バラバラ死体だったが、左手首だけが見つかっていないという内容。

この段階で、筆者と栗原は「この家は殺人のために作られた家」という考察をしていたのですが、もしかしたら・・・。


読了後

読み切った今、最初の間取りが出た時点でもっと自分なりに考察していたら、さらに物語が楽しく読めただろうなという、もったいなさを感じてしまいました。

出来れば、3分くらい間取りと「にらめっこ」して頂きたいなと思います。

また、文庫版には「栗原のあとがき」が本の最後に掲載されています。

これは、物語をさらに深く楽しめる内容になっていましたので、あとがきを普段読まない人にも読んで欲しい内容になっています。

ホラー作家として雨穴さんは「変な家2」「変な絵」なども出版されていますが、まずは2024年3月の「変な家」の映画公開が最も気になるところです。




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