たまには専門的なことを。デザイン編。

これは執筆者である江口克のブログ『キャッチボールをするような』での記事を編集しています。オリジナルで読みたい方はこちら

前回の写真編に引き続き、今回はデザイン編です。デザインって言っても、ちょっとグラフィック寄りですね。他にもありますが、ま、これからの時代、グラフィックは大事でしょうってことで、参考にしていただけたら嬉しい限りです。

それでは2回目、デザイン編のはじまりです。

「ポスターやチラシについて」
四角の中にものを入れる際は、三角が生まれるように配置していく。
四角だけでものが配置されると、堅苦しく窮屈になる。
だから教室というのは堅苦しい印象になり、厳粛に学ぶ場所になる。
学生帽も学ランも、丸みのある人間の体を四角くする。
厳粛さが必要なことであれば、四角で配置をつくっていく。
しかし、そうではない場合、四角の中で三角を生み出していけばいい。
どれだけ三角を生み出せるかが、勝負になる。
四角の中にある三角は、品格と緊張感、遊びを生み出す。
遊びを増やせば増やすほど三角がなくなるので、カオスの空間になる。
四角なのか、三角なのか、多角なのか。
デスクトップでも、紙でも、ファインダーでも、土地でも、四角の中でものを扱うときは、配置する角数を気にする。
 
「ロゴについて」
シンボルマークとロゴタイプの考え方をもつ。
どちらもロゴという。
差別化の意味で複雑なロゴでも構わないが、事業体や企業のロゴはシンプルな方がいい。
ロゴの寿命はシンプルな方が長い。
どんなに優れたロゴでも、必ず寿命がある。
どんなに優れたロゴでも、必ず批判がある。
より多くのモノや想いを入れられる器か、一種類のモノや想いを深く入れる器なのかを判断する。
しかし、広く、深く入った方がいい。
タイポグラフィは可読性だが、ロゴは視認性。
視認性とは、ひとつのまとまりで見せるということ。
けれど、可読性の低いロゴは、視認性も低い。
ロゴが展開する場合(副次的なサービスなど)も考えておく。
展開も含めてひとつのまとまりだが、展開は脇役。
脇役が主役になることはない。

「日本語のタイポグラフィについて」
ひらがなはリズム。
カタカナは無機質。
漢字は密度。
だから、ひらがなを扱うときは、柔らかさをどこかにつくりだす。
ひらがなで厳しさだけはダメ。
こういう場合は、漢字を増やす。
もっとも緊張感を出したいのなら、漢字の量を増やし、明朝体を選ぶ。
この場合はどれだけ鋭くするか。
ゴシック体で扱う場合は、鈍臭くなる前に止める。
カタカナは無機質の冷たさが出てしまうので、リズムをつけたいときは、文章やフォントを調整する。
カタカナはオノマトペと相性がいい。
ひらがなでオノマトペを扱うと、リズムが強すぎる場合が多い。
気味の悪いシーンでは、ひらがなのオノマトペの方が相性がいい(べちゃ)。
これらを踏まえた上で、すべての逆をやるときもある。

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