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# 植物図鑑 『花姿編』

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2024年9月の記事一覧

ウシノシタ 一生を一枚の葉だけで生き抜く植物

ウシノシタ 一生を一枚の葉だけで生き抜く植物

ストレプトカルプス ミケルモレイ
(STREPTOCARPUS MICHELMOREI)

ジンバブエ、モザンビーク、と南アフリカを
原産とするイワタバコ科の植物となる。この
植物は切り立った崖に生える性質をもってて
直射日光が当たらず、水分の多い場を好む。

薄紫色の筒状の花がたわわにぶら下がってる
その下には、『牛の舌』の和名が表した通り
巨大で肉厚の葉が垂れているもの。この植物
は発芽すると

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萩の寺、東光院

萩の寺、東光院

東光院(トウコウイン)

阪急電車の宝塚線、曽根(ソネ)駅を下車して
徒歩で5分の距離にあるのがこの『東光院』。

此処は本当に駅から近い場所であっという間に
辿り着ける場所にあるのが嬉しい。

北山都市緑化植物園にて出会った女性お二人と
組んだユニット『かぐわしかい』。毎月一回の
集会の場をこの東光院にしたのだった。

今年は猛暑続きだった事から、萩の開花時期が
少し遅れ気味となっており、来週末

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カカオ 天を仰ぐと可愛い花の満天星!

カカオ 天を仰ぐと可愛い花の満天星!

トゥインクルスター(TWINKLE STARS)

満天に輝くキラキラ星を指した言葉である。

とある樹木の下から、天を仰いでみたところ
樹上からこぼれ落ちる陽光を受けて光り輝く
キラキラ星の様な可愛い花姿を見つけた。

チョコレートの原料として知られるあの植物
カカオ(CACAO)の小さな花である。

この植物は、その幹から直接、花柄が伸びる
面白いものである。

これが実を結ぶと、あの甘い魔法

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シマタニワタリノキ

シマタニワタリノキ

島谷渡ノ木
(シマタニワタリノキ)

中国や台湾が原産のリンドウ目、アカネ科、
タニワタリノキ属の低木となる。

8〜10月に咲く香りの良い花は、まん丸く
可愛い姿で、その蜜は蝶を呼び寄せるもの。
日本では南国の屋久島や、沖縄諸島で良く
育つ樹木となる。

アメリカ産や、日本原産のものとは異なる花
の色のものとなっており、中央部に密集する
この花の色は淡桃色となっている。

和名 島谷渡ノ木

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CELOSIA ARGENTEA

CELOSIA ARGENTEA

セロシア アルゲンティア
(CELOSIA ARGENTEA)

ヒユ科、ケイトウ属の一年生植物

鶏頭(ケイトウ)の分類の中で、キャンドル
のカタチに直立する姿が美しい品種となる。

学名としてつく『セロシア アルゲンティア』
は、ギリシャ語とラテン語に由来しており
それぞれの部分に意味が含まれている。

『セロシア』は、ギリシャ語で『炎』を意味し
この花のカタチを『炎』に見立てているもの。

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モンスターと呼ばれる植物が咲かせた花

モンスターと呼ばれる植物が咲かせた花

モンステラ デリシオサ
(MONSTERA DELICIOSA)

メキシコなどを含めた中央アメリカの熱帯の
オモダカ目、サトイモ科、ホウライショウ属
のジャングル原産の常緑植物である。

このモンステラの名は、大型に育つに連れて
ハート型の葉が裂けていったり、穴が開いて
いく姿をモンスターの手に喩えてのもの。

実際にはこれらは、大風でもダメージなどが
ない様に受け流す為や、大雨も葉には溜らず

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RED MORNING GLORY

RED MORNING GLORY

レッド モーニング グローリー
(RED MORNING GLORY)

ヒルガオ科、サツマイモ属、マルバルコウ種の
一年生草本となる。

北米原産の蔓性植物で、日本には鑑賞目的から
江戸時代に渡来してきたものである。

鮮やかな朱色の小さな花が魅力的な植物である。

日本ではこれら植物については、開花時間帯で
アサガオ、ヒルガオ、ユウガオ、ヨルガオ、と
明確に名称を分けているのだが、洋名はそこに

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美しい花を咲かせるが、馬、牛、どちらも喰わぬ毒草

美しい花を咲かせるが、馬、牛、どちらも喰わぬ毒草

馬不喰 (ウマクワズ)
牛不喰 (ウシクワズ)

キンポウゲ目、キンポウゲ科、センニンソウ属
クレマチスに分類されるものである。

私がかつてサバゲーをやっていた頃、フィールド
内には、この美しい真っ白な花が咲いていた。

人に飼われている馬や牛ですらも、この植物には
口を付けず、食べる事をしない事から付いたのが
馬不喰(ウマクワズ)、牛不喰(ウシクワズ)の
名である。

全草に危険な毒が含まれて

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エノコログサ

エノコログサ

狗尾草 (エノコログサ)

イネ目、イネ科、エノコログサ属の一年生草本

『エノコロ』は、『犬ころ』に由来する言葉。

エノコログサの花穂が子犬の尾に似ている事
からこの名前がつけられたもの。エノコログサ
の花穂が柔らかく、ふさふさした形をしており
その姿が犬の尾や体毛を連想させることから
この名称の由来となっている。

エノコログサは、日本全土に広く分布している
イネ科の植物で、道端、畑、空き地

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痛取

痛取

痛取 (イタドリ)

ナデシコ目、タデ科、イタドリ属の植物

イタドリの名前の由来は「痛み取り」 から
来る言葉となっていて、その根には漢方薬名
「虎杖根」と呼ばれているもの。

止痛、清熱解毒、退黄、活血の効果がある。
身体の痛みをとる効果に加え、解毒性および
その毒素を利尿する効果、そして活血性能は
生理不順に効果があり、多くの女性を痛みや
出血から救ってきた植物でもある。

日本、中国、韓国

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秋唐松

秋唐松

秋唐松 (アキカラマツ)

キンポウゲ科、カラマツソウ属の多年生植物

日本では沖縄の一部の島を除く全域に自生。
朝鮮、中国、ロシアでも見られる。

このアキカラマツが、秋に咲かせる特徴的な
花の構造は独特なものである。

このアキカラマツの花は、小さくて繊細な花
が集まって咲く円錐花序を形成するもの。

円錐花序とは、複数の花が枝分かれしながら
ピラミッド状に広がって咲くスタイルのもの。

 

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山路ノ杜鵑草

山路ノ杜鵑草

山路ノ杜鵑草
(ヤマジノホトトギス)

ユリ目、ユリ科、ホトトギス属

日本の固有種植物。ホトトギス属に分類され
山路などにその姿が見られる事からこの名が
ついたもの。

白ベースに、淡紫のドットが散りばめられた
その花はとてもキュートで、独特なフォルム
もアミューズメントパークにそのまま置いて
良さそうなディテールである。

ホトトギスもだが、こちらもユニークな花で
眺めていて飽きない。

和名

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蔓穂

蔓穂

蔓穂 (ツルボ)

キジカクシ目、キジカクシ科、ツルボ属

多年生の球根植物

日本の全土に分布するもので、8〜9月には
薄紫色、薄桃色の総状花序を咲かせてくれる
ものである。蔓穂(ツルボ)の名は古来より
使われたものであり、花茎が長く伸びる様と
花序が穂状に咲く姿の両方からついたもの。

花言葉についている『誰よりも強い味方』は
穂状に立ち並ぶ花と花とが連結して咲いてる
姿に見える事を指してつい

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雁草

雁草

雁草 (カリガネソウ)

シソ目、シソ科、カリガネソウ属

草丈60〜90cmの多年生草本

9〜10月に咲く、その花の形状が空を飛ぶ
雁に似るとの事から雁草(カリガネソウ)の
名前が付いている。

花数は比較的多く、次々と丸い蕾が膨らませ
それが開くと鳥のカタチになるのが面白い。

花の上部に被さる様に、花柱と雄蕊が配され
訪れたハナバチが止まって脚を左右の花弁に
掛けると、その重さにより花弁は

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