相手の立場に立って考える人と、考えられない人とは。
相手の立場に立って考える。
この言葉はよく耳にするものです。
パッと考えるとサッと理解できた気になりますが、よーく考えると何だか分かったような、分かったつもりのような・・・、そんな気持ちになるのが、この言葉ではないでしょうか?
相手の立場に立つ。
果たしてどれだけの人が明確な説明をできるでしょうか?
100%しっかりと答えられないかも、という人のために、今日は書いてみます。
あなたのポジションは?
「相手のことを考える」と「相手の立場に立って考える」は何が違うのでしょうか?
「相手のことを考える」はこんなイメージ(A図)です。
A図は、いくら一生懸命相手のことを考えていても、川の向こう側へ移ることはなく、自分の立場を変えていません。だから、相手の立場には立っていません。
これが相手の立場に立って考えられない人の典型です。
「相手の立場に立って考える」はこんなイメージ(B図)です。
B図は、まず初めに自分の立場を変えるために対岸に渡ります。この行為が相手の立場に立つということです。
そして目線を反対にして、今までの自分とは真逆の相手の立場に立ちます。
そうやって一生懸命考えることが、相手の立場に立って考えるということです。
AさんとBさんの違い
でもでもでも・・・、A 図とB図の理解はできたけど、具体的にどうしたら良いのでしょうか?
こんな人も多いのではないでしょうか?
ここを理解できていないと、仕事においても日常生活においても「相手の立場に立つ」という具体的な行動に繋がりません。
ここでは、とても簡単に実行できることをご紹介します。
また客観的に見て、あの人が相手の立場に立てているかどうかを判断できる材料でもあります。
では先程の2つの図に沿って、AさんとBさんで説明していきます。
クレームがあった時
Aさんは、クレームが起きた原因を考え、その対処法を考え、対策を立てます。
Bさんは、まずお客様にクレームの内容を確認します。そしてなぜ不満になったのか、どうして欲しかったのかを考えます。
集客が予定よりも少なかった時
Aさんは、集客不足の原因を考え、その対処法を考え、対策を立てます。
Bさんは、案内を出していたけど、当日参加しなかったお客様に、その理由を聞きます。
セミナーが好評に終わった時
Aさんは、満足感と優越感に浸り、お客様にお礼を言います。
Bさんは、お客様にお礼を言い、アンケートでお客様の声を拾います。
その立場の人に聞く
何となくイメージがつきましたでしょうか?
相手の立場に立って考えるということは、その立場の経験があれば考えることは可能です。
しかしその立場に立った経験がなければ、それはあくまで妄想の世界です。
妄想をして試行錯誤して何かを考えることも、とても大切です。
しかし、今すぐできる「相手の立場に立って考える」ことは、その立場の人に聞くということです。
次の2つの図で、違いが分かりますでしょうか?
しかし「聞く」という行為を、なかなかできない人がいます。
例えば、先程の集客不足だった場合で、掘り下げて説明します。
次回に向けて対策を練る際に、集客不足の理由が分かっていなければ、対策はぼやけてしまいます。そのためには来られなかった人に、その理由を聞くことが大切です。
なぜならば・・・。
次回に向けて「内容」を一生懸命見直しても、来られなかった理由が「日程の問題」であれば、結果は変わりません。
次回に向けて「内容」を一生懸命見直しても、来られなかった理由が「価格の問題」であれば、結果は変わりません。
次回に向けて「内容」を一生懸命見直しても、来られなかった理由が「開催場所の問題」であれば、結果は変わりません。
これが相手の立場に立って考えられない人の典型です。
「聞くこと」ができない人の理由は、人それぞれです。
要らぬプライドが邪魔をするのか、お客様の声を重視していないのか、面倒くさいのか・・・。
理由は分かりませんが、相手の立場に立てていないということに変わりはありません。
「相手の立場に立って考える」ということは
コミュニケーションの基本中のキホンなのです。
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