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営業資料の作り方とは 〜基本は営業する人が作るもの〜
ある営業マンが一言。こんな風につぶやいていました・・・。
「営業資料ってなんですか?」
要は、もう何が何だか分からない状況になってしまったようでした。
彼がもう何が何だか分からなくなってしまった背景には、次のようなことがありました。
ある事例
部門ミーティングを開催していると、そこに社長が入ってきて、次のように一喝したそうです。
こんな営業ではダメだぞ!
この商品は素晴らしいのに、なんで売れないんだ!
この商品は、良い結果も出ているし悪いはずがない!
お客様の事例を使って、その良さをもっとアピールしなさい!
使い方をもっと説明しなさい。そうしたら使わないはずがない!
そしてその営業マンは「はい、わかりました」と返事をしたそうです。
ところで・・・。
本当にわかったの?
何がわかったの?
これから何をするの?
と聞くと、困惑の表情を浮かべていました。
彼が分かったことは、どのような資料を作れと社長から言われたのかが分かったということです。つまり、義務の内容が分かったということです。
こんな経験ってありませんか?
この時点で、営業資料を作る心構えとしては、2つの理由で「❌」です。
1つ目の理由は、営業資料として活用されないからです。
彼がこれから作るであろう営業資料を、営業の現場で使うイメージが、彼自身にないからです。それどころか、きっとこのまま行くと、たとえこの営業資料ができたとしても彼は使わないでしょう。
2つ目の理由は、一生懸命に説明をしようとしているからです。
営業マンがプライドを持つべきことは、自分の担当しているお客様に何が何でも利益をもたらすということです。
営業資料の大事な原則
だからこそ、営業資料を作る際の大事な原則がこちらです。
それは・・・
営業資料は、営業マン本人が作成するという原則です。
共通の営業資料を使ってはいけないということではありません。もしそのような共通資料があるのであれば、それを自分なりにアレンジする必要があるということです。
それはなぜか?
それは、営業する人によって営業ストーリーが違うからです。
資料を作成するのが苦手だという人は、もちろん誰かに作ってもらっても構いません。
営業マン本人がやるべきことは、営業ストーリーを自分で考えるということです。
そしてその営業マンの上司がすべきことは、そのストーリーを完成させてあげることです。
社長と営業マンでは立場が違います。だから相手の見る見方も違います。
そうなると、社長と営業マンの営業においては、導入のストーリーから変わってきます。当たり前のことですよね。人の性格によっても、変わってきますよね。
そして、大切なことは・・・。
営業資料を使って、いかに説明するのではなく、いかに相手の未来をイメージさせるかということです。
そのために、営業ストーリーをどう設計するかが大切になってきます。
ちなみに先程の事例でいくと・・・、
社長は「これはいい商品だし、こうしたら良い、こうすることによって結果が出ると説明しなさい」とアドバイスを送っています。でもこれは社長だからこそ説得力が出てくるストーリーです。
では、この営業マンの場合はどのようなストーリーが良いのでしょうか?
彼の強みは、現場のお客様の声を誰よりも知っているということです。
そこで彼のストーリーの導入では、既存のお客様の声を紹介することにしました。その中で「何か共感することはありませんか?」と問いかけるところから、彼の営業ストーリーが始まります。
そこで相手のニーズを確認し、理想の未来(目指すべき未来)を共有します。そしてあるべき論を話すのではなく、お客様の事例をもとに、どのようにすればその理想に近づけるかを提案します。
営業資料は十人十色
ちなみにこの営業ストーリーに納得感を感じた営業マンは、既存のお客様の事例を自ら10個以上作り、生き生きと資料を作り始めました。
なぜ生き生きと作り始められたかというと、彼自身が営業のイメージができたからです。
そのイメージとは、説明ができるというイメージではなく、自分が話した上でのお客様の反応のイメージです。
逆にこの資料を使って社長は営業をするのは難しいでしょう。できるかもしれませんが、話しにくいことは間違いありません。
お客様の立場に立ち、自分の強みを活かした営業資料を自分で作成することで、価値のある営業資料が完成します。
良い営業資料とは、相手の心が揺さぶられ、相手が決断できるような資料です。
良い営業資料とは、相手が決めるのです。最終的に相手が決断をするのが、営業です。
だから営業資料は、十人十色でいいのです。
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