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教育現場におけるオンラインの活用 - 児童生徒に寄り添う質の高い教育の実現を目指して -

令和3年3月29日、文部科学省から教育現場におけるオンライン教育の活用に関する取りまとめについて、通達があった。
今回の通達では「オンラインを活用した児童生徒に寄り添う質の高い教育」を実現するための方針が示された。従来の教室で行われていた「場所や時間、教材が限られ、全員が同じ内容を同時に学習する学び」から、「物理的な制約を外した個別に最適で協働的な学び」への変革を掲げている。

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引用元:文部科学省:https://www.mext.go.jp/content/20210331-mxt_gyoukaku-000013799_2.pdf

児童生徒に高速ネットワークと端末を一人一台導入し、個に応じた学習を提供できるようにするというものである。

校外との連携

今回通達された内容に、オンラインを活かした外部との連携がある。たとえば、プログラミングや外国語などの学習において、外部の講師を積極的に起用し、より専門的な知識を学べる機会を創出するといったものだ。

また、海外の児童や生徒とのオンラインコミュニケーションを図るなど、これまでの学習ではなかなか難しかった異文化交流を促進する狙いもある。

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引用元:文部科学省遠隔教育システムの効果的な活用に関する実証成果報告会 https://www.mext.go.jp/content/20210308-mxt_jogai02-000010043_001.pdf

さらには学校間の連携というメリットもあるとしている。オンラインを活用し、他校と授業を連携することで、全国のどの地域に住んでいても、充実した学習コンテンツを互いに共有できるようになるのだ。

こうした事例を示すことにより「どうすれば児童生徒に寄り添った高品質の教育ができるのか」について、学校単位での創意工夫やオンラインの活用を促している。

それぞれの学習スピードに応じた対応

校内に目を向けると、オンラインやデバイスを活用することで教師が児童生徒の学習状況を正確に把握し、それぞれに合わせた指導ができるというメリットもある。たとえば、学習に遅れのある児童生徒については重点的にフォローし、学習の進度が早い子どもは、発展的な学習を主体的に取り組めるようにする。
また、児童生徒同士の教え合い、学び合いを促進して自発的な学習姿勢を身に着けさせるといった狙いもある。

学習機会の平等化

オンラインを活用した学習の実現は、学習機会の平等化という側面も持つ。

不登校児童生徒や病気療養児など、学校で学習したくてもできない児童生徒に向け、学習の機会を提供。自ら登校を希望した際に円滑な学校復帰が可能となるような学習活動であり、かつ児童生徒の自立を助ける上で有効・適切であると判断される場合、一定の要件を満たすことで出席扱いとし、学習成果を評価に反映する。

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また高校教育では、離島や山間地域などに住んでいる生徒も自らの進路希望に応じ、他校の通信課程科目の受講を可能に。多くの生徒が多様な科目を学べるように、今までの全日制・定時制と通信制のハイブリット化を推進する動きもある。

デジタル教科書の現行基準を撤廃

こうした学習環境をスピーディに整備するため、デジタル教科書活用の可能性を広げる動きが出ている。現行基準では「デジタル教科書の利用は各教科における授業時数の2分の1未満」となっている。しかし文部科学省ではこうした基準を撤廃し利用可能時間を広げる方針だ。今後はデジタル教科書が全国的に普及し、学校でのデバイスやオンラインの活用がますます増えていくと予想される。

一人一台の端末と高速ネットワークを児童生徒に導入し、個別最適な学びの支援を示した今回の通達。教育現場のICT化は教員数の合理化を目的として行われるものではない。児童生徒の発達段階に応じてオンラインを活用することで、これまで実施できなかった多様で平等な学習環境と個々に寄り添った質の高い教育を実現できるのか注目される。

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