『寂しさ』と『つながり』
みなさんはどのような時に「寂しさ」を感じますか。
最近、寂しさというのは概念が難しいなと思う時があります。弊社は2年前から完全在宅業務での連携を行っています。なので、日々共に業務をする人間とは、数ヶ月に1度会う程度です。
別にこの事実に関して、もう少し対面で会う機会は増やした方がいいな(個人的な反省)と思いはするものの、非常に深刻な問題だ、とは今のところ思っていません。リモートでお互いに業務をしていますが、お互いに"つながっている"という感覚があるからです。今回のテーマとしてあげた"寂しさ"は特に感じません。
一方で、今までお願いをしていた業務委託の方と一区切りをしたり、今まで一緒に働いてきた人が自分のやりたいことを実現しようとして自分の道を進んでいこうと、関わりが薄くなった途端、どこかそこには空虚感や喪失感というものを感じる時があります。
実際、身体性を伴う物理的な関わり(人と会うことや直接話す相手)はこれまでとはさほど変わらないのにも関わらず、どこか寂しさを感じる.
これは一体何なのか、ということについて考えたいと思います。
寂しさの定義
まず、寂しさをコトバンクで調べると下の3つが出てきます。冒頭で述べた私の感覚としては、どれもがピッタリ該当しているかというとそうでもないなと思います。
確かに心が満たされていない感じではあります、確かに心細さもあるのかもしれません、人の気配は確かにリモートではありますが感じるのかもしれません。
どうなんでしょうね笑
これをみていくと確かに寂しさにはいくつかのタイプがあるのかもしれません。単純に人肌が恋しいみたいな有形な寂しさと、つながりが希薄化したことによる無形の寂しさ、というものが存在しそうです。
つながりについて
とはいえ、場合によりけりではあると思いますが、寂しさを感じたとしても、その相手との関係性が完全に断続されたかといえば、そうでもなかったりする場合がありますよね。
人間関係というのは、自分たちの身の回りの外的環境によって、ある時には特定のグループやその人と距離が近づき、またある時には離れたりするものです。
この変動性の高さはあるものの、仲違いした、絶縁になったなどよっぽどの理由がない限りは、繋がりというのが決して消えることはないのですよね。
ビジネスの取引相手という関係性だったとして、そのビジネスがなくなったとしても、相手がどういう人かというのは知っていますし、ビジネスの取引はなくなったが、関係性が断続されたわけではありません。
しかし、人間は距離が離れたりすると寂しさを感じ、また近づくと満たされたりするわけです。
非常に興味深いなと思います。
そして、これはたとえリアルで、対面で接していようがいまいがあまり関係がないということですね。
ここから考えられることとしては、つながりの強弱が寂しさとの関係があるということです。
同時にある疑問も芽生えます。単純にその強弱の往復が寂しさに直結しているかどうかということです。
どんな人間関係も強い関係性があったら、その関係性が弱まった時に寂しさを感じるのか、という疑問です。
そこについては、必ずしもそうでない可能性も否定できません。
個人的には、その人間関係が強いままを望んでいるが、それが弱まってしまった時に寂しさを感じるのではないかと思います。
当たり前かもしれませんね。これは寂しさだけでなく、何らかの感情が発生するというのは、自分の思う期待値とのずれで生じるものです。
たとえば、どうしても勝ちたいと思っていた試合に、負けてしまった場合に悔しさを感じるというのは、まさに似たようなケースかもしれません。
少し脱線してしまいましたが、つながりとは、人と人との思いあいの部分が繋がりを生み出していますので、そことのお互いの期待値のずれが寂しさを生むのかもしれないと思いました。
感情の揺れ動きが人生を豊かにする
ここまで、寂しさとつながりについて述べてきました。
そして、つながりのパートでは、期待値のズレによって感情が揺れ動くということについても言及しました。
改めて読み返すと当たり前だな〜と思いつつ、なかなかその場面に直面すると受け入れられなかったりするわけです。
感情というのは不思議なものです。
ただ、表題にもあるように感情の揺れ動きこそが人生の豊かさにつながるのではないかとも同時に思うのです。
感情が揺れ動く= 何かを埋め合わせようと変化を加える、ことにもつながるわけです。たとえば、強い関係性にあった人と弱い関係性になった時に、また新たな出会いを求めたり、何か違うアプローチをするきっかけになったりするわけです。
もちろんそれがこれまでよりも良い方向もありますし、悪い方向もあります。ただし少なからずそこに変化が生まれます。
このようにして人は時と共に経験を蓄積していき、人生を豊かに彩っていくのかもしれません。
何か感情の揺れ動きがあった時こそチャンスだと捉えて、前を向いて楽しく生きていくことがいいですね。
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