株式会社を設立して4ヶ月。私の現在地をつらつらとつづっておきます
2022年8月末に、株式会社Kakuを設立しました。
丸7年、個人事業主としてお仕事してきて、いよいよ法人成り。
それから約4ヶ月が経った、私の現在地をここに記しておこうと思います。
社長になったら、自分のアイデンティティが損なわれた
個人事業主時代は、仕事もお金も実績も、全てが自分のものであり、自分自身だと思っていました。
でも、会社は全然違う。
会社は私のものでも、もちろん私自身でもなくて、あくまで会社に関わるみんなのものです。
それに気づいてしまって、自分のアイデンティティが損なわれた感覚になったことが一番の衝撃でした。
それがプラスになった部分もあるんですけどね。
詳しくは以下の記事に書いてみました。
論文やガイドラインを読み漁る毎日は、性に合ってる
最近では、医療ライターとしては日本トップクラス、と言われることも増えました。(調子に乗らず、お世辞だと思っておきます。)
ありがたいことに仕事が途切れることもなく、文字通り忙殺される毎日です。
会社としても、「医療」という軸をメインに、社会にインパクトを与えるようなプロジェクトにどんどん関わっていきたいと思っています。
ただ、ライターとして個人事業主で丸7年、といえど、初期の頃は本当にいろんなことをやりました。
数年前に社会問題にまで発展したような事件がありましたが、ああいうグレーな仕事も正直たっくさんしたと思います。
ジャンルも、グルメ、美容、ライフハックなどなど、やったことがないジャンルのほうが少ないんじゃないかってくらいなんでもやっていました。
株式会社Kakuのメイン事業は、医療分野のコンテンツ制作です。
これは、約5年前から私が注力している分野です。
始まりは本当にたまたまで、一緒にプロジェクトを進めているメディアコンサルの先輩から
「医療系のメディアでライター探してるんだけど、行ける?」と言われたことがきっかけでした。
「さすがに医療は…知識がなさすぎます」と一旦お断りしたのですが、一回話だけでも聞いてみて、ということで始まりました。
実際にやってみると、これが性に合う!
私の仕事は、医学論文や診療ガイドラインを一般の人でもわかりやすいように解説したり、
医師の先生とやりとりしながら、インタビュー記事の執筆や、正しい医学情報を発信する、というようなものが多いので、
日々、論文やガイドラインを読み漁っています。
これがすごく楽しい。
難しい言葉も、よくよく読み込めばちゃんと理解できるし、凝り性な私の性格にすごく合っていて。
そして医療って、実はわかりやすいんですよね。
たとえば何かのルールを解説する記事を書くとして、正しいか間違ってるかって、自分じゃ判断できないことも多いじゃないですか。
でも、医療って結構単純じゃないですか?
脂っこいもの食べすぎたら肥満になるし、生活習慣病になる。
細菌に感染したら何かしらの症状が出たり。
経験の中で実は知っていることが多いから、意外とストレスなく書けるな、と思いました。
それからは、ホワイトオブホワイトな医療ジャンルの仕事しかしていません。
メディア業界もピンキリなので、グレーなやり方をしていたり、信頼性の低い情報を掲載している医療系サイトもまだまだたくさんあります。
そういう仕事は避けて、大手の信頼性の高い医療メディアや、クリニックの公式サイトの制作のみに絞ってお仕事をお引き受けしています。
そして、世の中の医療系サイトを、そういうちゃんとしたものだけにしたい、という気持ちもあります。
(じゃないと、「医療系です」って言った時にやや怪しがられるときがあるので。めちゃくちゃ迷惑してます!)
そんなことは一朝一夕にはできないけれど、せめて私や、私の会社だけは、ちゃんとした仕事をする。そこからすべてが始まると思って頑張っています。
社会貢献、すごくやりたい
目下、一番の困りごとは仕事と育児の両立です。
これまで馬車馬のように働いてきたし、子供が生まれてからもそのスタイルはあまり変えていませんが、子供がいれば当然パフォーマンスは下がります。
けれども、子供は手元で育てたいと思っていて。
そんなお父さんお母さんは、世の中にたくさんいると思うんです。
そこで解決策として、会社でベビーシッターさんを雇いました。
私だけでなく、うちの会社で働く子育て中の全ての人が、働きたいだけ働けるようにとの思いで。
そして、実際にベビーシッターさんに来てもらってみて、すごく大事なことに気がつきました。
私の幸せ=社員・会社の幸せ=社会の幸せだ!って。
最初は私の幸せのために考え付いたことだったけれど、それは子育てしながら働く全ての人の幸せにつながるものでした。
これってもしかして社会貢献?と思ったので、今かなり社会貢献に興味がわいています。
自分の幸せがみんなの幸せとつながっているって、それこそが幸せなんじゃないかって思ったりもします。
上手くいえないけれど、そういう幸せの連鎖を紡ぎだせるような会社にしていきたい。そんな風に今は思っています。
これからもまた目立ってしまうかも
ところで私は、目立つのが苦手です。
たまに講演など、大勢の人の前でお話する系のお仕事があると、ストレスで必ず円形脱毛症ができるくらいです。
けれでも仕事のためなら、どんなに髪が抜けようが目立ってやろうじゃないか、と思うこともあります。
たとえばフリーランスのライターになりたての頃、私は福井県に体験移住にやってきました。
その時は、「都会からやってきた移住者」として何かと重宝され、
その若さと、無理やり作った無鉄砲さ、過激さ、破天荒さで良くも悪くも目立っていたように思います。
本当は福井よりも田舎の出身なのでとても困ったのですが、とにかく、一番目立てそうなキャラを通してやろうと思って、ずいぶんとストレスフルな日々を過ごしていたように思います。
そんな生活は25歳まで!と決めていたので、26歳になってからは徐々に目立たなくなっていき、
多分最近では、私の名前を知る人もかなり減ったと思います。
目立たず稼げるならそれに越したことはないです。
何かのイベントがあるたびに、SNSのコメントにびくびくしたり、名前も知らない人からバカ呼ばわりされたりして、10円ハゲをたくさん作る自分はもうたくさんです(笑)
だから、目立たず静かに生きてる今の自分が最高に幸せ!と思っていたんです。
それに、もうこれからは目立つようなことをする予定もないもんね。と。
ただ、さっきの「社会貢献」とちょっとつながるのですが、
私が今できる一番大きなことって、多分「働く子育て世代の活躍」に関することじゃないかなと思うんです。
実際、会社でベビーシッターを雇ってみたら、幸せ度がかなりアップしたし、
周囲からの反響もすごく大きかった。
あれ?もしかして私、すごく求められていることをやってる?
と思ったんですね。
そして、もし自分が「働く子育て世代の活躍」を推進できる立場にあるのであれば、
自分以上の適任は、多分いないんじゃないかと思っています。
縁もゆかりもない地で、1人で起業して、保育園にも預けず子育てしながら仕事してる。
そんな自分はまさに子育てと仕事を両立したい当事者のど真ん中にいるし、
私の困りごとはみんなの困りごとで、
私が望むこと、幸せだと感じることは、みんなが望むこと、幸せだと感じることではないかと思うのです。
もう目立つことはないと思っていたけれど、もしかしたら30代前半のこれからは、
やりたい仕事をしっかりやって、十二分に稼いで幸せに生きるママ経営者
みたいな文脈で語られていくのではないか
という気がしています。
一番望んでいなかった肩書なんですけど(ママ起業家、みたいなラベリングはいやだなと思っていました)
世の中がそれを求めるのであれば、それで目立つのはやぶさかではないとも思っています。
静かに暮らせるようになってきたと思ったけど、そんなわけにはいかないのが自分の人生なのかもしれません。
とりあえず、やれるところまでやってやろう。
そんな気持ちでいる今です。
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