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カメラ片手に、プロの写真家と散歩した話〜浅草編〜 第1話

この記事は何?

・写真を撮ることが好きな素人が、プロの写真家・和田剛さんと街を歩き、撮った写真を見ながらプロからアドバイスをもらい、カメラの腕を上げてしまおうという連載。

対象読者は?

・写真撮影が上手くなりたい!と思っているカメラ初心者。
・プロは何を考えて写真を撮っているのか興味がある人。

前回の北品川編から少し時間が経過してしまいましたが、久しぶりの新シリーズです!

今回は、東京の観光名所の定番、浅草をブラブラして撮影しました。通常であれば、観光客でごったがえしている休日の浅草ですが、この状況下で様相はどうなっているのでしょうか?

撮影の概要
・【場所】浅草駅、浅草寺周辺
・【日時】3月のとある日の午後1時
・【天気】雨の初春

撮影場所の詳細

今回の撮影地は、以下のエリアを中心にお届けします。

1)東京メトロ浅草駅の地下(赤いエリア)
2)商店街と浅草寺裏の飲み屋街(青いエリア)
3)浅草寺周辺(黄色のエリア)

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東京メトロ銀座線の地下道エリア

設楽:
今回もよろしくおねがいします!浅草は写真映えしそうなスポットが沢山あるので、今回楽しみにしてきたんですが、あいにくの雨ですね。

和田:
そうですね。でも逆にこういう天気の悪い日にどう写真を撮るか、みたいな話ができるので、そのあたりのことも触れたいなと思っています。

設楽:
はい。今回の最初のエリアは、東京メトロの銀座線、昭和の面影が残りまくっている地下道エリアでした。今回のシリーズ企画で、初の室内でしたね。しかも私は前回から、念願のマニュアル撮影にチャレンジしていまして、暗い場所でのマニュアル撮影は初めてです。

和田:
そうですね。今回はまず、撮影の前にISO(イソ)の話からしましょうか。昔のフィルムカメラの時代は、フィルムごとにISOが設定されていましたから、一度そのISOのフィルムをカメラにセットしたら、そのフィルムを使い終わるまでは、別のISOで撮影できませんでした。

でもデジカメになってから、ダイヤル1つでISOを自分の好きなタイミングで変えられるようになり、このISOを柔軟に活用できるようになったんです。

ISOを変えられることによって、手ブレも起こさず、絞りもボカしつつという撮影ができる。これはデジタルカメラの大きな利点の1つですね。今回は、このISOを意識しながら撮影をしてみましょう。

設楽:
ISOって、撮影であまり意識していませんでした。なんとなく知識で、暗い時はISO値を高めに、天気のいい時や明るい時はISO値を低めに、ぐらいは理解しているのですが、意識してこれを動かして撮影みたいなことは初めてなので、今日はISOも意識してみます。

手ブレをしないシャッタースピードの話

和田:
そうですね、まずISOを決めて、設楽さんの場合は絞りを固定(置き絞)して、そこからシャッタースピードを決めていけばいいんですね。

そしてシャッターを切る時に1/10とか1/15ぐらいで切る必要がある、ってことになったら、このスピードは確実に手ブレを起こしますよね。だったらISOを上げてみよう、という感じで調節するんです。この考え方がとても大切です。今回だったら、室内で暗いからISOは800ぐらいに設定しておくといいと思います。晴れている外なら100とか200ぐらいにします。

設楽:
そもそも教えて頂きたいんですが、カメラのシャッタースピードって、どのぐらいを割り込むと手ブレを起こすんですか?

和田:
それはちょっとした知識があればいいんですが、ポイントは使っているレンズです。

たとえば35mmのレンズを使っているならば、1/35のシャッタースピードよりも速度が遅くなれば手ブレのリスクが高まります。つまり、手ブレをしないシャッタースピードは、「レンズのmm分の1」が基準になることを覚えておけばいいんです。

例えば55mmのレンズだったら、手ブレのリスクがあるのはいくつですか?

設楽:
えーっと1/55ってことですか?

和田:
はいそのとおりです。

【ポイント】
手ブレをしないシャッタースピードの目安は、「1/レンズの焦点距離」

設楽:
めちゃめちゃわかりやすいじゃないですか。これから撮影の参考にします。

ところで、28mmのレンズを使っていて、1/28というシャッタースピードを選択できなかったらどうしたらいいんですか?

和田:
そういう時は28に近い値を選んで下さい。たとえば1/30とかですね。さっきの55mmのレンズの場合は、1/55という速度を選択できないなら1/60を選べばいいんです。

たまにプロのカメラマンで、「初心者とか素人は1/60以下では手ブレします」とか言ってる人いますが、あくまで目安なので気をつけてください。レンズによって基準は変わる、これが大切なポイントです。

設楽:
ちなみにお聞きしたいんですが、プロのカメラマンになると、たとえば望遠レンズを使っててもシャッタースピードをある程度遅くしても、技術によってブレずに撮影できるものなんですか?

和田:
それは色々な条件によりますね。たとえばフィジカルな面、腕力があるとか、きちんとカメラを構えられているか、それが一点ですね。

あとはカメラの進化で手ブレ補正で補う方法があります。手ブレ補正はレンズについているものと、カメラ本体についているものがあるのですが、たとえば、CANONのレンズについている「IS(Image Stabilizer」というのがその機能です。ニコンのレンズの場合だと「VR(Vibration Reduction)」というのがそれです。SONYだとカメラに5軸手ブレ補正が搭載されているものがあります。

設楽:
手ブレも最近ではテクノロジーで抑えられるんですねー。すごいな。今回の浅草編は、天気の関係であまり写真撮れなかったから、こういう技術的な話はいいですね(笑)。

さて和田さん、次はあの地下鉄のエリアでの撮影の話に移らせてください。

あのエリア、昭和の雰囲気がまだ残ってて、なんとも言えない猥雑な感じと、独特な匂いみたいなのもあって、その雰囲気を上手く写真で捕らえようとしたんですが、どうも上手くいきませんでした。今回は組み写真で見せたいと思います。

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和田:
確かにあの場所は猥雑な感じで、ちょっと日本じゃない雰囲気が漂ってましたよね。

今回は組写真ですか。いいですね。

前回お話しましたが、別に1枚で見せる必要はなくて、複数枚で見せるというのも手法の1つですのでアリだと思います。設楽さんが伝えたいのが「猥雑さ」とか「異空間」なのであれば、それを伝えるのに複数枚使うというのは全然ありですよ。

組写真をする上でのポイントは「寄り」の写真や「引き」の写真や「中景」の写真を上手く組み合わせて、自分が伝えたいことを構成することです。

【ポイント】
組写真をする場合、寄り、引き、中景などを意識して構成する

設楽:
今回は技術的な話が多くて、具体例をあまり出せませんでしたが、ためになる話が多かったです。次回もよろしくおねがいします!(つづく

【プロフィール】

和田 剛/Tsuyoshi Wada
フォトグラファー。1974年生まれ。
人物撮影と旅行が好き。
写真をまなぶ人のオンラインフォトスクール「good! Studio」を主催。
近日オープン。
http://tsuyoshiwada.com

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設楽幸生/Sachio Shitara
編集者。1975年東京生まれ。週末カメラ片手に飲み歩くのが趣味な、写真の素人。Twitterやってます。

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半蔵門と調布あたりで働く、編集者のおはなし

東京都八王子市高尾山の麓出身。東京在住の編集者&ライター。ホッピー/ホルモン/マティーニ/アナログレコード/読書/DJ

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上智大学英文科卒→書籍編集約20年→(株)FOLIO で金融関係の記事編集。フリーの編集&ライター。editorial+programming+financeに明るい編集者になるためRuby、HTML、CSS、JS、SQL、Python、Rを勉強しているプログラミング初心者。