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フリーのライターが身だしなみを整えたら、仕事が広がった話

こんにちは。エディマート代表の鬼頭です。

フリーのライターを経て編プロの経営者となった私が、自らの経験から体感した「こうしたら、仕事が増えた!」について、僭越ながら記事にまとめさせていただいています。

今回は「人間力」にひもづく、身だしなみについて。

誰でもすぐに始められる、人間力強化のテクニックだと思いますので、最後までお付き合いくださいね。

1.金髪&顎ひげだったフリーランス時代を振り返る

以前の記事にも書きましたが、29歳のときに情報出版社を退職し、フリーのライターとして独立した私。

組織から解放された喜び、ライターらしさを演出する狙いから、早々に髪の毛を金髪にし、顎ひげを伸ばし始めました。

手持ち資金がそれほどなかったので、カバンはプライベートでも使っていたリュック。取材や打ち合わせの移動にはオートバイを利用していました。

会社員時代、比較的大きな仕事のライティングやディレクション経験があったため、それら実績を資料にまとめ、伝手をたどって営業に回ったのですが、驚くほど仕事につながりません。

求められるスキルとしては十分に対応できるはずだったのです、振り返ってみると、どんな方と会っても足もとから頭の先まで、なめるように見られたことが思い出されます。

自分の周りにいたクリエイターの諸先輩も、カジュアル&フランクな方が多かったため、特段気にしていませんでしたが、今思えば、ライターであることに酔っていただけで、スタートラインにすら立てていなかったということでしょう。

2.ライターが身だしなみを整えたほうがいい理由

現在私は編集プロダクションの経営者となり、おかげさまで名の知れたお客様からコンテンツ制作のご依頼をいただだくようになりました。

コンテンツのテーマも、お出かけ情報などのカジュアルなものがあれば、SDGsや医療、介護といった専門性を求められるものまでさまざま。

よりよいコンテンツをプロデュースするためには、テーマにマッチしたライターさんをアサインすることが重要。また、ライターさんの理解を深めるため、なるべく企画の根っこから知っていただこうと、お客様との打ち合わせに同席いただくことも少なくありません。

そこでポイントとなるのが、「身だしなみ」なんです。

いくら医療の執筆実績が豊富で、素晴らしい原稿が書ける方でも、金髪に顎ひげでしたら、当社はアサインをあきらめます。顔周りが大丈夫でも、だらしない格好、ボロボロの仕事道具などであれば、やはり仕事をお願いしません。
もっと言えば、コンテンツの硬軟問わず、どこの誰かも知らない相手であれば、身だしなみから見るのは当然ということ。

これ、独立当時の自分にも言っていますよ(笑)。

「資料書き専門のライターだから大丈夫だろう」
「カジュアルな取材現場しかないから気にしない」
そう思うライターさんもいるかもしれません。

しかし多くのクライアントは、ライター採用の第一関門として、身だしなみを見ていることは知っていてほしいです。

3.実体験 身だしなみを整えたら仕事が増えた!

話を私のフリーランス時代に戻します。

独立して2年目だったと思います。前職の元上司から、プロサッカーチームのコンテンツ制作という大きい仕事をいただきました。当時のライター仲間、カメラマンとチームを作り、ディレクションや取材にあたっていたのですが、コンテンツの華やかさやワクワク感もあって、現場ではしゃいでしまったんですね。

すると、元上司にきつく怒られたんです。
「会社員時代の鬼頭の誠実さ、真面目さを信じて仕事をお願いしたのに、どうしてしまったんだ。見た目だけではなく、中身まで変わってしまったのか」と。

ショックでした。今でもそのときの光景がありありと思い出せるほどです。

そして気づきました。身だしなみをちゃんとしないということは、中身もちゃんとできていないということに。

さっそく心を入れ替え、身だしなみを整え直します。側から見れば、クリエイターではなく普通の会社員になりました。「こんな普通の人に戻って、ライターとして成立するのだろうか」という一抹の不安はありましたが……。

しかし、面白いほど仕事が増えていきました。他のライターさんのピンチヒッターで起用された企画がそのまま継続になったり、つながったお客様から別のお客様を紹介いただいたり。この好循環は、独立してから今に至るまで、実に20年近く続いています。

4.仕事が増える身だしなみチェックリスト

本当の身だしなみを極めるなら、マナー講師にはかないません。
最後に、私が実践した「仕事が増えた身だしなみ」をまとめてみます。

・髪の毛は染めず、短めにして額を出す
・ひげは伸ばさない
・襟付きのシャツとジャケット・パンツを基本とする
・初対面やVIP対応であればネクタイも締める
・カバンはリュックではなく、手提げのシンプルなもの
・腕時計は一点豪華な機械式
・靴はレザーでシンプルなもの

それほどお金はかかりませんが、あえて言うなら腕時計だけは一点豪華主義がいいと思います。打ち合わせで目が行きやすいポイントですし、けっこう腕時計から話が広がることもあります。

もちろんお客様や業界によっては、「リュック・スマートウォッチ・スニーカー」でも問題ないケースはあるかと思います。
今回お伝えしたいのは、TPOに合わせた身だしなみができるように準備しておくことが大切だということ。

「シンプルな手提げ・豪華な腕時計・レザーの靴」を持っていないという方は、いざ必要になったシーンに遭遇した際にいかにも“間に合わせた”ような格好になって、現場で浮いてしまうかもしれません。


インタビュー会場に「高級ホテル」を指定された際にも慌てず、スマートな身だしなみを一式そろえておくことが大切でしょう。

ちなみに私は服装を選ぶとき、「当日、急に企業の社長インタビューが入っても対応できるか」を基準にしています。

もしくは、自分が発注する企業になったイメージをして、どんなライターにだったら初めての仕事を任せたいかを考えてみるのもよいですね。

いかがでしたか?
「人間力」を磨くファーストステップとして、身だしなみが大切だということをまとめてみました。

なお、私の実感としては、身だしなみと同じぐらい「社会性」も重要ですので、また別の記事にまとめてみたいと思います。


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