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炎の画家・ゴッホ~芸術のことは自分に従う①

枝瀬です。
主に、教育、心理、コミュニケーションや
自己啓発、日々の気付きを発信しています。

「だい@初担任のサポーター」と
同一人物でして、

3月は

「だいアカウント」で
平日(月・水・金)3回
「教育」系の発信を、

「枝瀬アカウント」は
土日(不定期)に、
「素の自分」発信をしています。

ぜひ、最後までお付き合いいただけると
嬉しいです。


「ゴッホ・アライブ東京展」へ行きました

先日、
妻と二人で

品川・天王洲アイルへ
「ゴッホ・アライブ東京展」を
見に行きました。

3月末まで東京展やってます!

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遂に東京上陸!
世界で900万人を動員した没入型展覧会
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この触れ込みは伊逹ではありません!

平日にもかかわらず、
時間帯によってチケットが
取れないほどの人気ぶりでした。

壁や床に映しだされる
3000点以上のゴッホの作品と、

テーマに合わせたクラシック音楽、
そして会場内に匂い(!)まで漂わせ
当時のゴッホの文章を読みながら、

五感を通じて、ゴッホの世界に
「没入」する新感覚の展覧システムです。
今後、こういうタイプ増えるでしょうね。

ゴッホの軌跡

ゴッホの紹介を兼ねながら
自分語りをさせてください。

ゴッホは
高校生の頃から
好きな画家のひとり。

心打たれる芸術作品は、
人々にインスピレーションとエネルギーを
与えてくれるものですが、

ゴッホは、
とりわけ、その熱量がスゴイ!


16歳のとき、
美術商「グーピル商会」ハーグ支店に
見習いとして勤め始め、

7年弱、
各都市で美術館や博物館に通い、
先人たちの絵に多く触れたゴッホ。

しかし、23歳の時、突然リストラ。

ロンドン下宿先の女性に失恋したことで、
当時盛り上がっていた宗教問題に傾倒しすぎ、
画商の仕事を放り出してしまったことが
原因だと言われています。

教師、書店員といった
職業に就くも長続きはせず、

神学の勉強も
伝道師の仕事もダメ。

教会や親からも呆れられ、
すべてに見放されたように感じた
ゴッホが行き着いたのが
「絵を描くこと」でした。

オランダ時代

ゴッホについて不勉強で
あまり知らなかったのが、

彼の初期、
いわゆる「オランダ時代」の作品群。

一目見たとき、
「これ、ゴッホ!?」と戸惑います。

「馬鈴薯を食べる人たち」

風景や人、もの
すべてが暗く重い。

くすんだ大地の色調世界。

当時のゴッホの思想は
宮沢賢治に通じている気がしました。

26歳の時、
ベルギー南部の炭鉱村に
伝道師として着任し、

6か月間、飢え倒れることもいとわず、
貧しい炭鉱の人々のために働く。

にも関わらず、教会は
「良識と精神の均衡に欠けている」として、
ゴッホを追放。

そんな失意を慰めるため、
彼にとってどうしても必要なのが、
絵を描くことだったのでしょう。

彼は画業を通じて
農民や労働者を描写します。

その行為は
彼自身が「救い」を求めていたことを
示唆しているように感じました。

パリ時代

ゴッホ33歳。

弟テオを頼りに
パリでの生活をはじめたゴッホは、
新天地で開眼します。

当時、流行していた印象派やポスト印象派の
作家や作品に数多く触れ、

作風は一変。

なにが変わったか?
「色」です
明るく鮮やかになりました。

浮世絵と出会ったのもこの頃で
歌川広重を模写するなど
構図も大胆になっていきます。

絵に生命力が宿っているのが
一目でわかる。

見ていてワクワクしてきます。

アルル時代

創作意欲を刺激されたパリでの生活も、
次第に、冷たく閉鎖的に
感じられるようになります。

ゴッホは、
都会生活を飛び出し
南仏アルルへ移住。

南仏の強烈な「光」を感じながら、
ゴッホが夢中で描いたのは「ひまわり」

たとえば、
「黄と青」「赤と緑」という
補色の組み合わせではなく、

限られた色調と
筆遣いだけで
ひまわりを描くことに挑戦するのです。

「すぐしぼんでしまうし、
 全体を一気に描いて
 しまわなければならないから」と、

日の出とともに制作に取り掛かり完成させた
「ひまわり」の絵画群は、彼の代表作。

スクリーンに
「ひまわり」の絵が映しだされながら、
次の言葉が印象に残りました。

ヒマワリは僕自身だともいえる。

弟テオへの手紙より

きわめて象徴的です。

幸福だったパリ・アルル時代のゴッホは
ひまわりのように強烈なエネルギーを
放ちながら、やがてしぼんでいきます。

芸術家の共同体を目指し、
憧れの画家ゴーギャンと
自宅で共同生活をはじめるも
ほどなく破綻。

自分の左耳をカミソリで
切り落とすのは有名なエピソードで、

ゴーギャンはパリに帰り、
アルルの住民はゴッホを危険視します。

ゴッホは自らの意思で
サン=レミの療養院に入ることを決意します。

アルル時代の代表作「夜のカフェ」

サン=レミ時代

「星月夜」

「星月夜」
「ローヌ河の星月夜」

僕の最も好きなゴッホの作品です。

誰しも
夜がこんな風に感じられるとき、
ありませんか?

この絵には
(ゴッホが描くの夜の絵は大体そうだけど)
「黒」がない。

きわめて明るく、
色彩ゆたかで

万物がうねるように
生き生きと存在感を放っています。

不吉といえば不吉に見えるし、
精神破綻の予兆を感じさせなくもない。

でも
それ以上に僕を引き付けるのは

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彼が夢中で、
この絵を描いていたであろう
その「姿勢」です。

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描かずにはいられない。

どうしてこうなってしまったのか?
そんな煩悶と悔恨もあるでしょうが、

そんな感情よりも
はるかにはるかに強く発作的に
「描かずにはいられない」

そんな思いで
描かれた絵だと感じるのです。

棟方志功が
版画を彫るときの姿勢、

手塚治虫が
マンガを描いているときの熱気。

イメージは、そんな感じです。
(古くてすみません💦)

・・・・・
一方で、
このころのゴッホは

他者に対しても
自分に対しても
極めて暴力的になり、

絵具を飲み込むなどの
自傷行為に及んでいたそうです。

オーヴェール=シュル=オワーズ時代

ゴッホの晩年というと
黒澤明監督の映画「夢」を連想します。

夢の中で、主人公は
ゴッホの絵画世界を歩き回り、

最後は
『カラスの飛ぶ麦畑』にたどりつく。

「カラスの飛ぶ麦畑」(画像は全体の一部です)

曲がりくねる道の先は示されず、
飛び交うカラスの群れは不吉な暗示で、

ゴッホの自殺を予兆させる
遺作といわれています。

でも、
思うに、

人間は常に
両極端のバランスを保つ存在。

一方に「死」があるとき、
対極に「生」が輝く。

この作品を
描いているときの
ゴッホの表情は

やはりイキイキしているように
思えてならないんですよね。

僕は思い切って
悲しみや極度の孤独を
表現してみようとしてみた。

これらの絵は、
僕が言葉では語れないもの、
僕の目に映った、
田舎の健康で
人を力づけるものを
君たちに語ってくれると思うからだ

弟テオへの手紙

私見・ゴッホの魅力

映像とクラシック音楽と香りに
包まれながら

ゴッホ世界に没入できた
「ゴッホ・アライブ東京展」。

今も余韻が覚めないまま、
この文章を書いています。

皆さんにゴッホを知ってほしくて
つらつら書いていますけど、

実のところ、
専門的なところは詳しくないです。
間違っている箇所があったらごめんなさい。

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ゴッホの絵は、
生前、ほとんど売れなかった。

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この事実は大きいと思います。

4日に1回のペースで
油彩画を仕上げていたそうだけど、

これは、
同時代の多作と言われる画家を
はるかに凌駕するスピードだそうです。

自分の目に映る
風景や人物に

自分の内面を重ね、
やむにやまれず
絵を描き続けた結果なのでしょう。

それが
ちっとも評価されない・・・。

note世界にたとえるなら、
魂削って毎日投稿しているのに
一つもスキがつかないもんですね。

・・・それは、ツライ(苦笑)。

でも、
それでも

自分の奥から湧き出る
情熱にしたがって
描き続けるゴッホって

僕なりの解釈だけど、
一言で

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
めちゃ心がキレイ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

なんです。

粗雑な言葉遣いだけど、
この表現がピタリきます。

世俗からは
受け入れがたかったかもしれないけれど、

彼の絵は何よりも雄弁に
彼の魂が澄んでいることを証明している。

そのことだけを
どうしても書きたくなって、
長文乱文になりました。

noterは芸術家

なんでもないことは流行に従う
重大なことな道徳に従う
芸術のことは自分に従う

映画監督・小津安二郎

今回、
ゴッホという著名な芸術家を
取り上げましたけど、

有名無名、
上手い下手問わず、

芸術の本質って、
「自己表現」です。

note読んでいると、
毎日、僕は
芸術作品を鑑賞するつもりになってます。

この人の魂はキレイだ!
この人の言葉に元気もらえた!!

noteをやりはじめて
もうすぐ5か月目になりますが、

大げさじゃなくnoteは、
大量の芸術作品群という
認識です。

ゴッホもおもしろいけど、
noteもおもしろい。

唐突な結びで
すみません(笑)

みなさま
いつもお世話になっています。


最後までお読みいただき、
ありがとうございます。
これを読んでくださったあなたの
少しでも参考になれば嬉しいです。

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