見出し画像

バターに溺れたい

私はバターが好きだ。いや世間の皆さんも好きだろうが私には特別な思い出がある。私が不登校&引きこもりだった時代にやっていた日課があった。

冷凍庫に保存してあるバターをアメのように舐めることだ。母親が丁寧に10gづつくらいに切って冷凍保存したバターが我が家にはあった。

登校できなかった時は、おもむろに冷凍庫からカチカチの冷凍バターを取り出して口に含む。冷凍バターを口の熱で溶かしながら「はなまるマーケット」をぼーっと見て、漂うなんともお気楽な雰囲気に「ま、いいか。」となっていた。バターと「はなまるマーケット」には現実の厳しさを忘れさせてくれる何かがあったのだ。

時は経ち、私も30代になった。今、無性にバターを口に含み溶かしたい。目を背けたい現実ばかりだ。しかし外は寒い。コンビニに売っている細い切れてるバター。あれを買いに走ろうか迷っている。

どうしようか...

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?