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感性が死んでいます

感性が死んでいます
文字の羅列の塊から目に飛こんでくる文字は文字のままで意味に変換されません
誰と話しても心ここに非ずで楽しくなく必要に応じて求められた言葉を機械的に差し出します
笑顔
下唇が口のなかに巻き込まれ口角が広がっていくのが知覚できますが肝心の心はうんともすんともいいません

これから何をしようかと期待に胸を膨らませることもなく
将来への展望は欠片も存在せず
どうにも身体からはみ出した希望のようなものはすべて研磨されてしまったようです

コンクリートのうえに仕上げ材を塗ってツルツルになった床みたいな澄まし顔が気に入らない
その下では皮膚と脂肪と680の骨格筋と200の骨
五臓六腑と脳と神経
血管とその中を絶え間なく流れる血液が
必死に役割を果たしているくせに
それを他人事のような顔をして覆い隠している

めまぐるしく移り変わる景色と停止したわたし
歩めど歩めど流れこむ情景はわたしのなかに留まることなくただただ無意味に過ぎ去っていく

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