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学ぶことは在り方を見つめ直す機会だった

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先月から受講していた磯野真穂さんの文化人類学講座が先日最終回でした。

講座は毎回それぞれのテーマに関連する人類学での考え方を解きほぐし、身近な話を引き合いにも出しながら対話して振り返り。
各回の終了後はテーマについて次回まで細々と振り返りながら考え続ける… を1ヶ月間のルーティンにしていました。

大学時代に学んでいた、文化人類学。
正直いうと、当時これを勉強したい!と入った割には学業優秀でもなく、真面目でもない、学生時代。今思えば人類学の空気を吸っていただけなので、講座で改めて聴く話はどれも新鮮な気持ちで聴きながら、やっぱり面白い!を味わう1ヶ月。

もっと本気で学生の時やればよかった、とも思うけど。
これもタイミングなのかもしれません。文化人類学と出会い直して、仲直りできたかも?と思えたのも、このタイミングで磯野さんから学べたのも大きかったです。

磯野さんのことを知った経緯は忘れたけど、磯野さんの発信から人類学と社会との接点を見つめ直すきっかけとなりました。

毎回内容が深いのだけれど、最終回は2019年に逝去された哲学者、宮野真生子さんとの共著「急に具合が悪くなる」を中心に、ティム・インゴルド「ラインズ」と九鬼周造の哲学にも触れながらの偶然性と必然性、運命と時間の厚みについて。

磯野さんが今回は特に全身全霊で伝えようと語る姿にこの場を共にできる有り難さを感じました。もちろん、内容も深い。

ティム・インゴルドの「ラインズ」は以前一読したことがあったのですが、いきなりは内容が頭の中でもつれまくりでしたが、「急に具合が悪くなる」と今回の話でようやくつながり、本の面白さが見えてきました。

また読もう。

ちょうどタイミングよく最終回のあった週から、今年も始まったスターバックスのハミングバードプログラム。
ecorazónのロゴにあるハチドリは、自分を取り戻す時間と場としてスタバを使っていた時に出会ったこのプログラムとハチドリの話を知ったのがきっかけだったので、毎年このプログラム期間は店頭で見掛ける度に自分に「どう在りたいか」「わたしにできることは何か?」を問い直すのですが、今回のお話を聴きキャリアコンサルタントとして仕事をする自分、手帳を自作し活用を提案している自分に「わたしはこれから、どう偶然性と向き合うのか」という点も含めて自分の在り方を見直すことにしました。

仕事もそうだけど、日常は他者と関わる場面だらけ。
「これを受講しても他者とうまく関われるようにはなりません」という磯野さんの言葉通り、この講座では他者とうまく関わるノウハウを得たのではなくて、自己との関わり方、自分と他者との関係性、どう関わるのかを文化人類学のまなざしを使って俯瞰しながら、見つめ直す講座。
どんどん深みにはまる感覚でした。

そして。何かを学ぶことはスキルや知識を得ることよりも、学んだことを通して在り方を見直すことなのかもしれない、と今回は強く感じる機会でもありました。

おそらく「急に具合が悪くなる」は今年一の本。

そして宮野真生子さんの「出会いのあわい」も今年中に読みたいと思います。





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